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SNSマーケの当たり前は、もはや当たり前じゃなくなった。じゃあ、どうしたらいいんだっけ?- SAKIYOMIメンバーに向けた公開社内報 #04

僕たちはInstagramというアプリの上でサービスを展開している。僕が石川さんとこの事業を立ち上げたのが2019年9月とかで、そこから3年以上も月日が経った。3年もこの事業に携わっていると、当然新しくSAKIYOMIに入ったメンバーよりも多少はInstagramを活用したビジネスには詳しいという自負もあり、そこから感じるInstagramの可能性みたいなものも、少なからずは見えているはず。

そういえば先日、「フォロワー数1万人に到達したけど、思ったよりも収益化できていないから、解約したいんですが…」とクライアントからお声をいただいたマーケターがいて、たまたまその人と話をしていたのだが、どうやら僕がその人に伝えたことが想像を超えていたようで、そのマーケターからすると「目から鱗」みたいな様子だったことを鑑みると、どうやら社内全体に発信しておいて損はないのかもなあと。

ということで、SAKIYOMIの立ち上げから今日に至るまで、ひとまずInstagramというアプリでビジネスをしてきた僕だから「なんとなく」見える、こんな使い方も試してみたら面白いんじゃね?3連発を風呂敷広げていこうかなあと思います。

あ、どうも人事責任者の樋田です。

1. ”親しい友達”を活用した限定性の創出

ずーーーーーっと前から言ってたけど、結局誰も試してくれないからここに書きますが、ストーリーズにある「親しい友達」っていう機能は割と便利なんじゃないかなと思っているわけです。特定の人にだけストーリーズを見せることができ、かつそのストーリーズでハイライトを作成すると、そのハイライトは親しい友達に追加されている人しか見えないという。

これって、ちょっとした秘密基地感というか、隠れ家バー感というか、知る人ぞ知る的な感じで、気になるじゃないですか。SAKIYOMIのなかで「属人性創出プロジェクト」というものが始まって久しいですが、より人がそこにいる雰囲気を醸成するためにも、とても有用な機能だと想うんですね。

だって、みんなリアルな関係性だったとしても、色んな人に出す情報と、文字通り「親しい友達」にしか出さない情報だってあるわけです。そして、そんな情報があるってことを聞くと、なんだかその情報が気になって仕方がない。どうやったらその情報を聞けるんだろう?もしかして自分に有益だったら損しちゃってるんじゃ?とか、そんなことが気になって仕方がなくなるでしょ?

SAKIYOMIのSlackのチャンネルも、基本的には全公開にしてるんですけど、実は樋田と仲のいい一部のエキスパートさんだけが入れるチャンネルがあって、そこでSAKIYOMIの秘密とか発信してるんですって言われたら、「え、なにそれずるい!」ってなるじゃないですか(もちろんないですよ)。

アカウントでマネタイズしていきましょうっていう時にも絶対有効活用できると思いますし、ファンの中にもグレードをつける(親しい友達に追加されているか否か)ことによって、より上位のファンになりたいという欲求を刺激してあげるとかね。この限定性はSNSという領域において、ものすごく価値のある情報の区切り方だと思っています。誰かぜひ試してみてください。そして結果をSlackで共有してください。

2. フォロワーにアカウント運用の主導権を握らせてみる

SNSの特徴は双方向性のコミュニケーションが前提であるとは言えど、やはり運用をしてみるとどうしても一方向性のコミュニケーションになりがちだと想うんですよね。でも、これってあんまりリアルな感じがせず、どうしてもメディアっぽさが出てきてしまうなあと。

となったときに、やはり振り切ってみることってすごく大事だと思っていて、例えばストーリーズで「明日の行動」を4択のクイズにしちゃって、実際に回答数が1番多かったものを実際にアカウントの主が実行し、それをまたストーリーズで共有して、みたいな主導権をユーザー側に移行しちゃうっていうのは、1個アイディアとして面白いんじゃないかなあと勝手に想像していました。

これ、ただの思いつきなだけじゃなくて、割と合理性もあるなと感じていまして。そもそも、人は一定の距離がある中で、誰かに指示を出したり、行動を促したりするときに、その指示の内容が合理的じゃなくなることが大半です。理由は自分とは直接的に関係ないんで、割とぶっ飛んだことだったとしても、拒否反応が出てこないというイメージが近いですかね。すなわち、その状況に身を置き、自分のコントロール下(もちろん、1名あたりの裁量はそこまで大きくないですが)において他者をコントロールできるという状況に、人はハードル低く参加できてしまうということです。

また、1回その人の行動を指示したときに、翌日以降の結果が気になってきます。心理学の中でなんていうのかは定かではありませんが、確実に結果を見届けるためにも、再度アカウントを訪れるようになります。自分の行動に対しての、フィードバックが返ってきているイメージですね。つまるところの、中毒性みたいなものです。

回答結果を見る中で、「明日これをさせたら癪だから、こっちをあえて選択してみよう」みたいな判断が生まれてきそうなのも面白い。最終的に自分たちが作り上げたアカウントに対して、人はどれほどの親近感を湧くのか。仮にこれがどハマりするのであれば、ユーザー一体型で何かの企画ができることを証明したことになります。誰かこの辺の自由度の高いストレスを受けることに興味がある人は、ぜひとも試してみていただきたい。

3. URLクリック≠マネタイズ

これ、めっちゃ思うんですけど、別にプロフィールURLやストーリーズからの遷移だけが、マネタイズの答えじゃないと思うんですよね。Instagramアカウントはあくまでもアセットであり、アセットは活用することによって初めてマネタイズが実現します。

例えばですけど、フォロワー数が1万人いて、ストーリーズ閲覧率が15%(1,500人)、ストーリーズ回答率が15%(225人)という状況下において、これが意味するのは「ストーリーズを打ったら、常に225人分のユーザーデータがリアルタイムで集められる、しかも回数や質問の仕方は無制限で良い」ということなんですよね。

実際に225名の方からアンケートを取るのってお金もかかるし、時間もかかる。でも、アセットとしてこの225名とリアルタイムでコミュニケーションを誘発させられるのであれば、これほど価値のあるものはありませんよね。これはCPAなどのマーケティング的な指標では、正しい費用感を推し量ることは難しい。でも、アンケートを取ることには普通お金がかかりますし、自社に興味があるのか否かもわからないところから信憑性のないデータを集めても、ぶっちゃけ意味がないですよね。

そう考えると、この225名のフォロワーの価値が高いことにも気付きますし、仮にCPAが見合わないからインスタは辞めるという回答が出てこなくなってくるんじゃないかなあと感じております。

また、その225名と一緒にプロダクト開発してしまうというのも、1つの手だと思うのです。別にその人たちが既存のサービスを買ってくれなかったとしても、その自社にある程度興味を持ってくれている人たちが「なにを欲しているのか?」がわかりすれば、その次の商機を見出すことが可能です。

インスタでのアフィリエイトに多くの人の注目が集まり、あっという間に飽和状態まで突き進んでいった。そう考えると、やはりアフィだけで戦っていくのは難易度が高く、それ以外のアセットとしての使い道を地道に見出していく他ないと思うんですよね。常に「1万人のフォロワーがいたら、どうしようか?」という観点を持っておけると、クライアントワークの中での訴求軸というか、当てるべきポイントみたいなものも表出してくるんじゃないかなあという所感があるのです。

もっとたくさん思いつけそうな気はしつつ、これ以上やってもあんまり意味がないと思ったので、今回は3つに絞ってありますが、確実にInstagramというアプリは企業がマーケティング活動を行う上で、外せない要素にまで発展してきました。そのトレンドの中に生きる我々は、どのようにInstagramアカウントたちと向き合えば良いのか。まずは運用しているマーケターから「Instagramの価値」を考え、それをクライアントに適切に説明できるようになるところが一旦のゴールかなと思いました。

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