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【代表インタビュー】新しいミッション・ビジョンが描くインフキュリオンの未来とは

2023年5月、インフキュリオンは新しいコーポレートミッションとビジョンを発表しました。社会におけるインフキュリオンの存在意義を再定義することから始まり、多岐にわたる議論を重ねて新たに明文化されたミッションとビジョン。策定の背景や、そこに込められた想いについて、代表の丸山が語りました。


自社が主語のビジョンから、「社会主語」のビジョンへ。

― まずは、ミッション・ビジョンを刷新するに至った背景を教えてください。

当社がこれまで掲げてきた「事業をつくる。人をつくる。」というミッションは、私たちのあり方の原点を示したもので、その想いは今も変わらずに持ち続けています。その上で、ここ数年の間に、実際に事業をつくり、さまざまな業種のクライアントやビジネスパートナーが増えてきた中で我々の仕事が社会に変化を生み始めたという実感がありました。あらゆるサービスに金融機能を組み込む「Embedded Finance」をリードする立場としても、私たちのビジネスが社会をどう変えようとしているのかを示す必要があると考えました。

それと同時に、事業や組織の規模が拡大し、企業としてのフェーズも変わってきた中で、事業をつくる側だけでなく、それを守り、進化させていくメンバーも増えています。そうした新しいメンバーも含めて、すべての社員が共感できるメッセージを掲げ、インフキュリオンが未来に向かうための推進力にしたいと考え、当社のミッション・ビジョンをアップデートする時期に来たと思いました。

― ミッションとビジョンを、それぞれどのように位置付けたのでしょうか?

ミッションを「インフキュリオンが担う使命」、ビジョンを「ミッションの先で私たちが実現したい未来」と位置付けています。

私たちが、事業をつくり社会に新しい価値を生み出していく存在だとするならば、それによってどんな未来がやってくるのか、自社を主語にしたビジョンではなく、社会を主語にしたビジョンを掲げるべきだと思いました。そして、そのビジョンの実現に向けて私たちが担うべき役割を、ミッションとして再定義しようと考えたのです。

ミッションとビジョンに分けた理由は、それぞれが持つ意味を明確にするためです。理念体系を見直すにあたって、私は、自分たちが描く未来や担うべき使命を曖昧なものにはしたくはありませんでした。ただし、社会主語のビジョンから語ると壮大で抽象的な印象を与えてしまう懸念もあったので、まずは私たちが担う役割を明示した上で、その先で実現したい未来としてビジョンを語るという順にしています。

事業創造のイネーブラーとして、ビジネスの不可能を可能に変えていく。

― では、ミッションから伺います。ミッションにはどのような想いを込めたのでしょうか?

インフキュリオンとは一体何者なのか、社会に対してどんな存在でありたいのかを改めて議論し、自分たちなりに言語化しました。

結論から言えば、私たちは自分たちを「イネーブラー」であると定義しました。文字通り、Enable=可能にするという意味ですが、当社の場合は、さまざまな領域のビジネスプレーヤーと手を組み、新しいテクノロジーやアイデアを掛け合わせながら、それまで不可能だったことを可能にしていく事業創造のイネーブラーという意味を大切にしています。

インフキュリオンは、これまでも銀行APIを活用したサービスや新たな支払い方法を発明するなど、前例のないビジネスを生み出してきました。私たちが単独で企画しつくれる価値だけを目指すのではなく、我々の知見や技術、そしてさまざまなパートナー企業のビジネスやアイデアをつなげることで、お互いに単独では実現できなかったビジネスを、できるように変えていきたい。

こうしたオープンイノベーションのハブになるような存在を、何と定義すればいいのか。コンサルやベンダーといった従来のカテゴリーでは捉えきれないですし、これまでの枠組みにはない私たちらしい表現を模索した結果、新しい事業でビジネスの不可能を可能にする「イネーブラー」という表現にたどり着きました。

― なるほど。では、「社会に新しい価値を生み出し続ける」という、インフキュリオンの本質は変わっていないということでしょうか?

はい、その通りです。これまで世の中になかったサービスを生み出し、新しいユーザー体験や価値を生み出すことが、創業以来、私たちの原動力です。今までできなかったことを、できるようにするにはどうすればいいのか。既成概念や前例にとらわれることなく、必要であれば政策や法改正の提言もしながら、本質的な実現方法を探るのが私たちのアイデンティティです。

私たちが取り組んできた「Fintech」とは、金融業界をテクノロジーで変えるためのものではなく、ユーザー体験そのものを変えるためのものであり、金融をみんなのものにする本質回帰のムーブメントです。我々は、全ての企業、全ての産業にFintechを溶け込ませながら、真に価値のあるサービスとは何かを考え、それを具現化し、社会の進化を加速させ続ける存在でありたい。

実際には、クライアント企業と一緒にこれまでにないサービスを共創する「コンサルティング事業」や、さまざまな企業が自社サービスに金融機能を組み込むことを支援する「Embedded Fintech事業」、決済を受け入れる場面を変革していく「加盟店決済プラットフォーム」などの事業を通じて「決済から、きのうの不可能を可能にする。」というミッションを遂行しているのです。

― 「決済から」と明記したことで、事業領域が限定されたように感じる人もいると思いますが、「決済」という言葉を使ったのは、どんな意図があるのでしょうか? 

まず大前提として、インフキュリオンは、決済しかやらないということでは決してありません。前述の通り、私たちのゴールは決済や金融領域を変えることではなく、社会全体を変えていくことです。その起点になるのが、「決済」だという考え方がベースにあります。

B to Bであれ、B to Cであれ、あらゆるサービスの接点には決済という行為が存在し身近なものです。しかし、決済の仕組みは複雑で難しいもの、金融領域はアンタッチャブルなものだと誰もが思い込み、お金や決済にまつわる不便や不自由は仕方がないと諦めていました。そのような「不」を解消できれば、あらゆる体験は劇的に変わっていきます。

つまり「決済」は、あらゆる消費体験を変えていくための入口であり、世界を変えるキーワードです。その決済分野において、私たちインフキュリオンが世界の重要な役割を担うという覚悟を示すためにも、ミッションに「決済」という言葉を入れました。

あらゆる場面で、いくつもの自由がとけこむ世界を実現する。

― ミッションの先でインフキュリオンが描く「あしたの世界」とは、どんな世界でしょうか?

私が思い描くのは、さまざまなアイデアが出会い、つながり、循環し、新しい可能性が次々と生まれる世界です。誰もが新しいことにチャレンジでき、多様なスタートアップや起業家がこれまでにない価値をどんどん生み出していく、そんな世界観を持っています。

私たちが「イネーブラー」というあり方にこだわっている理由もそこにあります。私たちがイネーブラーとして、あらゆるサービスに金融機能を組み込むことで、さまざまなビジネスがつながり、業種や産業の壁を超えて「いくつもの自由」が広がっていく。

それは、巨大なプラットフォーマーが一人勝ちするような均一な世界ではなく、健全な競争環境があって、異なるアイデア、相反するサービスが共存する世界。少し雑然としているくらいの方が人間らしくて面白いし、常にチャンスや驚きが生まれる、誰もが主役になれる、そんな世界の方がワクワクするじゃないですか。

― イネーブラーとして描く世界が、スマートや快適ではなく、「自由」と表現したところにもインフキュリオンらしさが表れていますね。

もちろんスマートや快適も大好きです(笑)。そうした価値の先にあるのが「自由」だと捉えています。お金の流れや人々の消費行動がなめらかになり、将来的にはお金を支払うという行為すら認識されなくなるでしょう。経済活動や生活のさまざまなシーンがシームレスにつながり、誰もが行動の自由、選択の自由、挑戦の自由、ビジネスの自由を享受できる。そんな日常こそが、「いくつもの自由」がとけこんでいる世界だと思います。

インフキュリオンは、決済を起点とした社会変革の最前線に立ち、そうした世界を自らの手で切り拓いていけるポジションにあります。私たちのビジョン・ミッションに共感し、次の時代を創っていくことに挑戦したいという方は、ぜひとも私たちの仲間に加わり、これらの考えを共に体現していただければと思っています。

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