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僕が会社を辞めた理由、戻ってきた理由

料理人を目指し調理師専門学校卒業後、都内老舗フレンチレストランに就職。接客業務を経験したことがきっかけで、レストランサービスに転向。ソムリエ資格取得後は日本トップクラスソムリエの元でサービスを学ぶなど多彩な経歴を持つ矢吹さん。実は一度シマダグループを退職している。なぜ退職をしたのか、そしてなぜシマダグループに戻ってきてホテル&レジデンス六本木の副支配人を務めているのか、理由を聞いてみた



Summary

  1. 多彩な経歴の中で
  2. シマダグループを退職した理由
  3. 久しぶりに見た変わらぬ光景
  4. 自分が進んで灯りをつける

多彩な経歴の中で

―2010年 語学習得のため渡豪

ワイン銘醸地、南オーストラリア州のワイナリーに1年間住み込みで働く

―2011年 アデレードに移りTAFE SA(州立職業訓練学校)に通う

ホスピタリティーマネジメントを学ぶ傍ら地元レストランでアルバイト

―2013年 TAFE卒業後メルボルンに移りビジネススポンサービザ取得

レストランマネージャーとして従事

―2017年 ビザが切れるタイミングで帰国後シマダグループ入社

ホテル&レジデンス六本木のレストランCOCONOMAに配属

―2019年 オーストラリアのレストランからジョブオファーがありシマダグループ退社

海外移住の準備をするも世界的感染症の流行や森林火災により移住断念

―2020年 都内外資系ラグジュアリーホテルのオープニングスタッフとして従事

―2022年 シマダグループ ホテル&レジデンス六本木 副支配人として復職




改めて経歴をお聞きすると非常に多彩ですね。

「いえいえ、そんな事はありませんよ。」

柔らかな物腰でそう答える矢吹さん。落ち着いた声でスーツの着こなしもどこか上品な雰囲気を感じさせる。

長年従事している接客業のマネージャーとしての心得を聞くと

「心身の状態を整え自身が楽しくニコニコできる状態でいる。お客様が何を望んでいるのかを正しく理解する。ニーズは千差万別なのでその瞬間にできる最大のサービスを提供したい。そして『これで良かった』と満足することなく『他にもっとできることがあったのでは』と常に考えています。」

そう教えてくれた。

シマダグループを退職した理由

2019年に矢吹さんは一度シマダグループを退職している。

「かねてから夢であった、オーストラリアでレストランマネージャーとしてのオファーをいただきました。ただ丁度その時オーストラリアの森林火災や世界的感染症の影響もあり、渡豪自体がなくなくなりまして。」

なるほど大変な時期でしたね。退職を決意する中で、シマダグループに対し(悪い意味で)思う事はありませんでしたか?と、少し意地悪な質問をしてみる。



「いやいや、もちろん海外で働きたいという夢があっての円満退職ですよ。」

そうはいってもオフォーがあって海外にいくという夢よりもシマダグループに魅力があれば退職を思いとどまりますよね。もう少し突っ込んでみると矢吹さんは苦笑い。

「本当に思う事なんかありませんでしたよ。ただ・・。」

ただ・・?

「当時、自分の与えられていた権限や役職以上の仕事量や決済、専門外の知識の習得などやらなくてはいけない事が多く少し戸惑っていたのはあります。」

その話はシマダグループでよく聞く話だ。どの事業部でも「これは!」と思った人材には権限が比較的早く移譲され、自分自身で考え判断しなければいけない局面が確かに多い。

結果、矢吹さんはシマダグループを退職する。渡豪の話がなくなったのはそのすぐあとの事だ。

久しぶりに見た変わらぬ光景




その後、彼は都内外資系ラグジュアリーホテルのオープニングスタッフとして従事。開業後2年余りでオールデイダイニング・ラウンジ・フレンチレストラン・インルームダイニングとホテル料飲施設のほぼ全ての部署のマネージメントチームとして配属され、最終的にミシュラン1つ星フレンチレストランを管理するポジションへ。学ぶことはとても多かった。

そんな時、たまたまホテル&レジデンス六本木のインスタグラムを見る機会があった。自身が働いていたレストランCOCONOMAがリニューアルオープンをすると。

みんなどうしているかな。ふと懐かしさを覚え、開店祝いもかねて久しぶりに挨拶に行く。

「すごく歓迎してもらいました。スタッフみんなが『矢吹さん』、『矢吹さん』って」

嬉しそうに話す。

まるで昨日まで一緒に働いていたように声をかけてくれる。そんな明るく楽しいにぎやかな雰囲気は2年以上離れても変わらないままだった。

(今、何してるの?)(へー近くじゃん)(戻っておいでよ!)(で、いつ戻ってくるの 笑)

冗談なのか本気なのかわからないけど、口々にそう言ってくれた。

レストランマネージャーとして一緒に仕事をしていた総料理長とも挨拶。

お久しぶりですと頭を下げる。すると・・・。

「戻ってこないか。」

普段から寡黙でとっつきにくい人だったけど、そのうち慣れて一緒に仕事をすると楽しかったことを想い出す。少しだけ泣きそうになった。

ラグジュアリーホテルでの仕事も充実していた。でもどこか古巣に心残りがある自分もいた。他のホテルで経験したことを今なら役立たせる事ができるのではないか。

プライベートでも色々あり、心機一転を考えていたところでもあった。

そして何より、こんな自分を歓迎してくれたかつての仲間達とまた一緒に働きたいと思った。

自分が進んで灯りをつける




3か月後、彼はホテル&レジデンス六本木の副支配人という役職にて復職する。

インバウンドも復活。新人も増え業務は以前よりも多岐にわたり、自身の肩書も変わった。人が増えれば問題や思い悩むことも多くなる。

「そんな時この言葉を思い浮かべるんです。

『暗いと不平を言うよりもあなたが進んで灯りをつけなさい』マザー・テレサです。すごくポジティブですよね。」

チームマネジメントの中で大切にしている言葉。

他のホテルを知る事で、ホテル&レジデンス六本木の良さもよりわかってきた。もちろん、比べて良くない事もあるけれど、そんなものは自分で変えていけばいい。

かつての自分はどこか斜に構えて「暗い」と不平を言っていたような気がする。でも今は違う。周りが暗いのであれば自分が進んで灯りをつければいいだけの話だ。

ホテル&レジデンス六本木には今日も彼がつけたであろう灯りがついている。

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