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面接ってなんだっけ

Photo by Scott Graham on Unsplash

面接は、企業と求職者が、お互いの事を確認し合う場である。

というのは、真実ではあるが、事実ではない。

まだまだ、旧態依然とした、面接とは「企業が求職者を一方的に量る場所だ」と思っている人は大多数存在する。私見ではあるが、そういった人は、人生の先輩でもあってリタイヤ寸前の年頃の方に多いように思う。誤解なきように言っておくが、ベンチャーのような若い会社でも同じような事が起きている。

求職者は当然ながら職を求めて面接にやってくる。つまり、供給する側とそれを受ける側という構図が出来上がっての面接。金を出すのもリスクを負うのも企業なのだから、企業が選別する姿勢を取って何が悪い、とおっしゃられる方もいるだろう。

それは一部は正解。

リスクを軽減するために面接をしているのだから。でも往々にして、その求職者がジョインした結果、期待値通りではなかった場合、自分たちの事を棚に上げ、本人を責め立てる事になる。いやいや、貴方たちの人を見る目がなかったから、そうなったんだよ。なぜ失敗したか、考えないから変わらない。自分が話しているだけでは、相手の事なんて絶対に分からない。会話はお互いが話す事によって成立するのだから。

売り手市場だから、求職者に気を使いましょうとか、買い手市場だから、求職者の日程をドタキャンしてもいいだろうとか、そういう話ではないのだ。

求職者は、入社するれば共に働く仲間であり、会社に利益をもたらす大切な人材だ。

入社しなければ、将来的に利益をもたらすかもしれない、未来の顧客なのだ。

その求職者に対して、身体を斜に構え、少し前のめりになって

「あなた、前の会社辞めた理由書いてあるけど、本当のところどうなの?」

「家族が沖縄にいるんじゃ大変でしょ、こっちに呼ばないの?お子さんはいくつ?学生?独り立ちしたの?」

ひどいと、結婚はいつするんだとか、子供はいつ産む予定だとか、親の介護は大丈夫かだとか、平気で聞いてくる。当然敬語なぞ使ってこない。まるで十年来の友人に話すような口調か、訝し気な顔をしながら疑いの口調で話すかのどちらかだ。

服装もそう。なぜか求職者は季節問わず男性ならネクタイに上着、女性ならスーツを引っ張り出して着ていく。夏場なんて最悪だ。

そこへいくと、面接官はきちんとクールビズ。ノーネクタイ。ひどいと上着も着ない。

※対面の時はそうでしたが、最近リモートなので、そもそもスーツではないので、上着もくそもないです。

結局この差が、立場の差なのだ。私が選ぶんだ、という暗黙の差。

働き方改革とか言っている前に、こういう事を解消していくべきだと思う。


ちなみに私は上着は着ていくし、求職者の方にも、ネクタイは不要です。ビジネスカジュアルで大丈夫ですよ、と前もってお伝えする。もっと言えば、それでもネクタイをしてきた方に、「苦しいと声が出づらかったりしますから、外しても全然問題ないですよ」という。

※リモート面接を100名以上の方とやりましたが、私服の方もいればビジネスカジュアルな方、びしっとスーツ着ている方、色々です。スーツ着なきゃダメだ、とか無いです。ネクタイまでされている方には、外してもいいですよ、とは言うようにしてます。

面接官の中には、「ネクタイが曲がっていたから」という理由で落とす人がいるらしい。服装の乱れは心の乱れとでもいうのだろうか。ではネクタイをつけていない面接官は、どうだろう。服装の乱れは、面接官の資格なしと言われても致し方ないのではなかろうか。


面接はどこか形式的な部分があるのも事実で、そこからその人の良さを引き出すとか、魅力を見出すのは、せいぜい1時間程度の時間では絶対無理であるし、そんなことができる人間がいたら、世界征服が簡単にできてしまう。

少し乱暴だが、これからは面接とか言わず、カジュアル面接とかいう名前だけカジュアルなのも無しにして、食事に行って酒飲んで、お互いに話をした方がよっぽど本心が聞けるし、人となりが見えてくる。そのうえで、決めればいいのだ。もしまだお互いに不安があれば、体験入社とかいって、バイト感覚できてもらってもいいじゃないか。

これを面接2.0と称して、コロナが空けたら実施していきたいな、と少し思ってます。

面接場所:●●区●●町1-1-1 〇〇ビル地下1階

     ●●酒場 右奥座敷まで

ってちょっと面白そう。

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