東北学院大学 / 文学部・英文学科・英語学専攻
所属学科での研究内容
私は、チョムスキーの論説である“ON WH-MOVEMENT”を通じて、英語での修飾関係や並列構造、省略表現に注意を払いながら原文を忠実に捉えることを目標に、英語を言語的に解釈する研究を行いました。私がこの研究に取り組んだ理由は、英語における生成文法理論の提唱者であるチョムスキーの論考を解読し、文法論を真髄から理解することで、現代英語の根本から正確に理解できると考えたからです。実際に、私は「WH-MOVEMENT」という現象が起こり得る条件について研究してきました。結果、WHOやWHATなどの疑問詞が、疑問文では文末から移動して文頭に現れるという性質が分かりました。 wh語句=what/which/who/whereなど 古英語→[do] you think what? 目的語の位置にwh語句が出現している。本来、助動詞(doなど)は文章の規則性を分かりやすくするために遅れて誕生した概念であり、最初から存在していたものではない。 現代英語→what do you think? wh語句が文頭に現れている。この移動には、助動詞の誕生も関係しており、理由は現代英語へ変遷していく中で規則性(文章の見やすさ・通じやすさ)を重要視するようになったからである。そのため、whatが文末にtrace(足跡)を残し、文頭へ移動することでこのような文章として完成している。