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活躍している社員が必ず持っている6つの思考⑥〜感謝思考〜

皆さん、こんにちは!

株式会社情熱の採用担当です。ついに最終回となりました「活躍している社員が必ず持っている6つの思考」シリーズ第6回です!!今回は、「感謝」がテーマになります。近年、「心理的安全性」などのキーワードとともに、組織界隈で度々聞かれる「感謝」。実際に、教育において感謝がどのくらい重要なのかを書いていきます!!!

活躍している社員の特徴「当たり前思考<感謝思考」

活躍している社員が持っている思考の特徴、6つ目は「当たり前思考<感謝思考」です。それぞれ、以下のように定義しています。
・感謝思考:周囲の人・モノに対して、当たり前の基準を下げ、有り難いと感じる思考
・当たり前思考:周囲の人・モノに対して、当たり前と考え、有り難みを感じない思考

例えば、先輩に仕事を教わった時、感謝思考を持つ新卒・若手社員は「忙しい中、教えてくれるのは当たり前ではない」と考え、感謝の気持ちを抱きます。一方、当たり前思考を持つ新卒・若手社員は「先輩だから、色々と教えるのは当たり前」と考え、感謝の気持ちを抱きません。

また、クライアントが自社の商品やサービスを使ってくれた時、感謝思考を持つ新卒・若手社員は「あまたある商品やサービスの中で、自社のものを選んでもらえるのは当たり前ではない」と考えて、感謝の気持ちを抱きます。一方、当たり前思考を持つ新卒・若手社員は、「良いものであれば、選ばれて当たり前」と考え、感謝の気持ちを抱きません。

先輩やクライアントに感謝し、人間関係を構築する新卒・若手社員と、そうではない新卒・若手社員。ビジネスにおいて、どちらが成果を出し、社内外の信頼を得て、経営幹部へと成長・キャリアアップするかは、明らかだと思います。

◆「動機付け要因」と「衛生要因」を同時に満たすことで、仕事の不満は解消される

しかし「『感謝』と『仕事の成果』には相関関係があるのか?」という問いに対し、明確な根拠を用いて答えられる人は極めて少ないはずです。
「ビジネスにおいて、成果を出す上で『感謝』は必要不可欠です。理由は3つありまして、
1つ目の理由が……。
2つ目の理由が……。
3つ目の理由が……。
という形で説明できる人を見たことがありません。

そこで、感謝の妨げとなる「不満」という感情を切り口に、「感謝」と「仕事の成果」の相関関係について深掘りしていきたいと思います。

感謝の妨げになる「不満」という感情を、アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した二要因理論をもとに考えてみます。二要因理論とは、仕事における不満の要因を「動機付け要因」と「衛生要因」の2つに分けて考える理論です。

・動機付け要因:達成、責任、承認など
・衛生要因:人間関係、会社の方針、給与など

動機付け要因が満たされていないと仕事に不満を覚えるが、動機付け要因だけが満たされても、不満は完全に解消されない。同じく、衛生要因が満たされていないと仕事に不満を覚えるが、衛生要因だけが満たされても、不満は完全に解消されない。というのが、二要因理論です。

簡潔に言うと、2つの要因を同時に満たしていかないと、不満は解消されないということです。

「給与や労働条件(衛生要因)が劣悪だと仕事に不満を覚えるが、とにかく給与が高ければそれでいいのか? というとそうでもない」という考えに共感できる方は少なくないはずです。給与が今の5倍になっても、毎日毎日自分が嫌いな仕事をして、誰からも承認されないという状態で満足できるのか? ということです。反対の場合にも、同じことが言えます。

◆「不満」の感情の源は「当たり前思考」にある

次に、この「不満」という感情が発生するメカニズムについて紐解いていこうと思います。まず、我々人間が持つ「不満」という感情の出所、源は何でしょうか。

それこそが「当たり前思考」です。新卒・若手社員が、先輩に対し「仕事を全然教えてくれない」という不満を持っている、という例を挙げて説明します。

この場合の不満の感情は、「先輩は新卒・若手社員に教えるのが当たり前」という考えが源となって生まれます。「先輩が新卒・若手社員に教えるのは当たり前ではない」という考えであれば、教えてもらえなくても「不満」という感情は生まれません。このように、我々が抱く「不満」という感情は、当たり前思考が源になっているのです。

また、新卒・若手社員が先輩に対し「仕事を教えてくれて有り難い」という感謝の気持ちを持っている、という例も挙げてみます。その感謝の気持ちは、「先輩が新卒に教えてくれるのは、当たり前ではない」という考えが源となって生まれます。「先輩が新卒・若手社員に教えるのは当たり前」という考えならば、感謝の気持ちは生まれません。我々が持つ感謝の気持ちは「当たり前ではない」という思考が源になっているのです。


この仕組みに例外は1つもなく、全ての不満も感謝もこの仕組みで説明がつくのだと私は考えています。

【感謝】
(例)同期が相談に乗ってくれることに感謝している。
→「同期が相談に乗ってくれるのは当たり前ではない」という思考が源。同期が相談に乗ってくれるのは当たり前、という思考を持っていると、感謝は生まれない。

【不満】
(例)同期が相談に乗ってくれないことに不満を持っている。
→「同期が相談に乗ってくれるのは当たり前」という思考が源。同期が相談に乗ってくれるのは当たり前ではない、という思考を持っていると、不満は生まれない。

◆当たり前が当たり前ではなくなったテレワーク時代

「当たり前」というキーワードでコロナ禍の新卒・若手社員を振り返ると、多くの当たり前が当たり前ではなくなったのではないでしょうか?

大きな会場で行うのが当たり前だった入社式が急遽オンラインになり、同期の絆を深められて当たり前だった新卒研修もすべてオンラインになり、オフィスで先輩のサポートが受けられて当たり前だった日々の仕事もすべてテレワークになり、、、、

ぱっと思いつくだけでもこれだけ多くの当たり前の基準が変わった現在、新卒・若手社員にとって、「感謝思考を持つか?当たり前思考を持つか?」が今後のキャリアを大きく左右します。

例えば、毎日18時から3年目社員と1年目社員の間で、1日の業務の振り返りの時間を15分程度とっているものとします。この時間の目的は、「先輩が後輩の働きぶりを把握し、フィードバックやアドバイスをして後輩の成長を増やす」ことなので、1日中後輩も働きぶりをチェックできるオフィスワークであれば、なくてもよいかもしれません。つまり、先輩の厚意により、業務時間外の時間を後輩に投資して行われているテレワークならではの時間とも言えます。

ここで感謝思考を持つ新卒・若手社員であれば、「わざわざ業務時間外に自分のキャリアップのために時間をとってくれている先輩に本当に感謝して、この期待に応えなければ!!!」と考えるでしょう。一方、当たり前思考の新卒・若手社員は、感謝の気持ちがないので、「なんで終業時間過ぎてるのに、こんなことしなきゃいけないんだ、、、」という不満を生み出してしまうでしょう。

つまり、感謝思考を持つ新卒・若手社員は、当たり前思考を持つ新卒社員よりも人からの厚意を成長エンジンにすることができるのです。自律がより求められるテレワーク時代において、この「感謝思考」という成長エンジンを持つ新卒・若手社員が、より活躍できる時代になっていくのかもしれません。

◆周囲の支援を受けやすい環境をつくることが、キャリアアップの一手になる

「不満」という感情を持つことが、全て悪いわけではありません。「どうして電話は持ち運べないのか? 」という不満から携帯電話という新たなツールが発明されるなど、不満から生まれた素晴らしいサービスや商品はたくさんあります。

しかし、新卒社員が社内外で人間関係を築き、成長し、成果を出し、経営幹部へと成長・キャリアアップするには、周囲の人・モノに対し「当たり前ではない」という思考を持つことが重要です。

感謝を伝えることを通して、先輩社員やクライアントから、かわいがられる、教えたくなる、面倒をみたくなる、と思ってもらえるかどうかという点も1つの成長のトリガーになるからです。

確率論として、「あなたは私の先輩なので、後輩である私に仕事を教えるのは当たり前です」というスタンスの新卒社員よりも、「教えていただいて、ありがとうございます」というスタンスの新卒の方が、キャリアアップする確率が高い、という話です。

論理的思考の演繹法で整理するならば、以下のようになります。
(演繹法:A=B、B=Cならば、A=Cという考え)

A:新卒が成長し成果を出し、幹部へとキャリアアップするには、先輩達の支援が必要。
B:新卒が先輩に支援してもらうには、感謝の気持ちを持ち人間関係を構築することが必要。
C:新卒が成長し成果を出し、幹部へとキャリアアップするには、感謝の気持ちを持ち人間関係を構築することが必要。

◆「感謝思考」を高める3つのQ&A

「感謝思考」を高めるために、よくもらう3つの質問とその回答例をご紹介したいと思います。

質問1:マナー研修で「新卒社員が電話を率先して取るのは当たり前」と教わりました。これは「当たり前」という認識のままで良いですか?

この場合は、「当たり前」という認識で良いです。

「当たり前」が不満の源で、「当たり前ではない」が感謝の源、という仕組みは絶対です。しかし、「目上の人に敬語を使うのは当たり前」「会社の備品は大切に使うのは当たり前」「報連相を徹底するのは当たり前」「法律を守るのは当たり前」といった、「当たり前」だと認識しておくべき事象もたくさんあります。

ここで言う「感謝思考」は、自分が不満ばかりを漏らしていて「周囲への感謝が足りていないな」と感じたときに「どうすれば『当たり前』を減らして、『感謝』を増やすことができるかな? 」と自問自答できるようになれたらそれでOKです。

「『当たり前』を減らして『感謝』を増やす」という仕組みさえ分かっていれば、必要な局面でソリューションを導き出すことができるからです。

質問2:どこまで「当たり前」を減らせばいいですか? 究極、「生きているのは当たり前ではない」「仕事を頑張るのは当たり前ではない」などと考え始めてしまって、分からなくなってしまいます。

「感謝を増やし、信頼関係を構築して、成長・成果につなげる」ことが感謝思考の一番の目的ですので、そこから外れてしまっては本末転倒です。「当たり前」を減らす判断基準を見失ってしまった時には、「この『当たり前』をなくすことで感謝の気持ちは増えるのか?」という考えを軸にしてください。

例えば、「上司が叱ってくれるのは当たり前ではない」と考えた方が感謝の気持ちは増えるのか? という問いに対し、自分の中で「YES」という答えが出るのなら、それは「当たり前ではない」と考えた方が良いでしょう。

また、「一生懸命仕事を頑張るのは当たり前ではない」と考えた方が感謝の気持ちは増えるのか? という問いに対し、「頑張った自分自身に感謝したい」という思考が生まれ、それによって仕事のモチベーションを保てるのであればOKです。

逆に、「一生懸命に仕事を頑張るのは当たり前だ」と考えた方が仕事に奮起できるのであれば、無理に「当たり前ではない」と考える必要はないです。「当たり前」を減らすことの本来の目的を見失わないようにしましょう。

質問3:「不満が全て悪いわけではない」ということですが、どういう不満を減らして、どういう不満はそのままにすれば良いのでしょうか?

解決に向けて自分がアクションを起こせるものについては、「不満」のまま抱いておくと良いでしょう。

「上司が褒めてくれない」という不満を例に解説します。この「不満」を解決するべく、以下のようなアクションを起こせるものについては、「不満」のまま抱いておくべきです。
・褒めてもらうために、書類作成の時間短縮を図る
・「褒めてもらえると元気になるので、ほんの少しで良いので、褒めてもらえたら嬉しいのです。すみません、こんな自分で(笑)」と、タイミングを見計らって直接上司に言ってみる

なぜなら、先述の携帯電話の例にあるように、「不満」には自己成長や改善につながるものがあるからです。

一方で、解決に向けたアクションを起こせないものについては、その「不満」を減らすべきでしょう。

具体的には、「上司が褒めてくれない」という不満に対して、愚痴を言うだけで何もしない、といった場合です。解決に向けたアクションを起こせなければ、その不満はずっと自分の中で解消できないままです。そのような場合には「上司が褒めてくれるのは、当たり前ではない」と考えを改め、不満を減らすと良いでしょう。

不満を多く抱えてしまうと、自分のメンタル的にも、周りの人にもマイナスな影響が出てしまいます。いつも不満ばかりで何もしない人は、成長・キャリアアップする可能性が極めて低いです。

また、アクションを実行したが、なかなか解決に至らず、アクション継続のモチベーションが低下している場合は要注意です。アクションを継続できないことに対して新たな「不満」を抱く可能性があるので、その場合は、大元の不満を減らす方向へシフトするべきです。もちろん、解決に向けたアクションを継続できるものについては、「不満」のまま抱いていてもOKです。

感謝の気持ちを持って仕事をすることは、シンプルに考えたら問答無用で良いことだと私は考えています。感謝の気持ちを持って、幹部へとキャリアアップする新卒・若手が増えると嬉しいです。

◆「感謝」の気持ちが、自分の成長を促す環境をつくる

今回は「活躍している社員が必ず持っている6つの思考」の6つ目、「当たり前思考<感謝思考」を紹介しました。どんなに優秀な人材でも周りに感謝できなければ、いずれ居場所を失いかねません。昨日までご紹介した5つの思考と合わせて、若手教育に活用しやすい考え方ですので、ぜひ若手社員の皆さんに本ストーリーをご紹介いただけますと幸いです!!


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