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『ARVI』がANAドローンプロジェクトの実証実験で活用されました ~低層域に特化した気象情報とフライトプランで、安全で効率的なドローン運航を支援~

航空気象システム『ARVI(アーヴィー)』は、この度ANAホールディングスの「ANAドローンプロジェクト」が参加する、「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」(以下、「実証実験」)へ試験的に活用され、ドローン運航における気象サポートを行いました。
 実証実験では、『ARVI』が提供する低層域に特化した気象情報によって、ドローンの安全かつ効率的な運航サポートにつながることの検証が行われました。
 今回は、『ARVI』がドローンの気象サポートを行った背景や、実証実験の様子を紹介します。

『ARVI』では初となる、ドローン運航のサポートを開始!

 ドローンは、旅客機や小型機などの航空機と比較すると機体が軽量なこともあり、運航においては気象の影響をより受けやすく、特に突風や強風、降水などの条件によっては事故につながることも多いと言われています。また、飛行範囲が航空機に比べると狭く、かつ低高度で、ドローンの運航可否判断には低層域に特化した気象情報が不可欠なため、判断に時間がかかるという課題もあります。
 このような背景を受け、航空気象システム『ARVI』は、小型航空機の運航サポートとして提供していた低層域の気象情報とフライトプランをドローンにも応用し、サービスとしては初となるドローン運航のサポートをANAドローンプロジェクトが参加する実証実験で実施しました。

実証実験では、低層域に特化した機能で『ARVI』の有用性を確認!

本実証実験では、低層域に特化した飛行ルートの断面図を活用することで、その範囲の気象状況を素早く表示できる点や、地表面だけでなく上空の風の状態も把握できる点など、ドローン運航に必要な気象情報を、『ARVI』にて提供できることを確認致しました。また、遠隔操縦者が飛行計画策定時に描いた飛行ルートに雨雲の予報を重ねることで、飛行ルートにおける天候の移り変わりを直感的に把握できるなど、遠隔操縦者がドローンの安全かつ効率的な運航可否判断を行なう際のサポートを行いました。

≪実証実験で『ARVI』を活用したANAドローンプロジェクト担当者からのコメント≫

今回、ドローンの運航における気象判断に『ARVI』を活用することで、低層域の気象情報を的確に得ることができました。これまでフライトの前日から行っていた複数の気象情報の確認作業の負担が、今後軽減されることに期待しています。
 ドローンの運航には地上と上空との気象状況の違いを事前に把握することが重要です。特に風の状況については、地表面だけでなく上層の予報について断面図を見ながら確認ができました。実証実験当日は、離島へ到着後の折り返し運航時に雨が降り出す予報もあり、運航ができるか迷う気象状況でしたが、『ARVI』を活用し、飛行経路を地図上に描画し、雨の降り出す正確な時刻や、風の予報を確認することでスムーズな運航可否判断につながりました。ドローン運航における低層領域の気象予報は、飛行範囲の狭さと高度150m以下という高度の低さから地表や地形の影響も受け予報が難しく、まだまだ予報の正確さには課題が残されています。『ARVI』での低層領域の活用における今後のサービス発展に期待をします。

ANAドローンプロジェクトについて

ANAホールディングスでは航空機の安全運航に関する知見を活かし、ドローンオペレーターとして、離島中山間地域での物流課題や医療機関へのアクセス不便などを解消するための将来的な輸送インフラの一部として、安心・安全なドローン物流社会の実現を目指しています。2022年11月には、新たなコンソーシアム「ID(いつでもどこでも)プロジェクト」を組み、鹿児島県の「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」に採択され、離島でのドローン配送の実証実験を実施しました。


≪鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験概要≫

・目的:離島におけるドローン配送サービスの実装に向け、鹿児島県瀬戸内町古仁屋港から二次離島である加計呂麻島・与路島に向けて、食料品・日用品をドローンで配送し、サービス検証をする。

・実施期間:2022 年 11 月 21 日(月)~11 月 25 日(金) 8:00~17:00(日没まで)

詳細はこちら:https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20221110-2.pdf

『ARVI』は今後、本実証実験で得た低層域での運航サポートの知見やノウハウを活用し、旅客機や小型機だけでなく、ドローンを運航する事業者まで幅広く活用されるサービスへ成長します。

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