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半年間の療養生活から社員15人のスタートアップにスクラムマスターとして入社した話

この記事は、株式会社Ancar Advent Calendar 2019の12日目の記事です。

こんにちは。はじめまして。
プロダクトチームでスクラムマスターをしている藤原と申します。

Ancar に入社して半年が経ちました。
入社後は1ヶ月のオンボーディングの後、スクラムマスターとして、スクラムプロセスの改善、開発チームやプロダクトオナーへの支援と奉仕、仕事を進める上での妨害の排除、スクラムイベントのファシリテーションなどに取り組んできました。

私事ですが、前職では仕事のストレスで体を壊してしまい、退職して半年間の療養生活を送っていました。
この経験が誰かの役に立てばと思い、当時の心身状態、療養生活から入社までと、その後の体調について書くことにしました。

仕事のストレスで体を壊し、会社を辞めるまで

若く見られることが多いのですが、今年で43歳になりました。
数年前には地元の同級生と共に、厄年の厄払いをしてもらっています。
神主様に「男は40歳を過ぎたら、心身ともに注意を払いましょう。」と言われたのに、無茶な働き方をしていました。

予兆

夜は終電ギリギリまで働き、帰って寝るだけの生活を何ヶ月も続けていました。
さらには、休日出勤までし始めました。
開発進捗が滞っていても、リリース日を変えることは出来ないと言われ、何がなんでも間に合わせようと必死でした。
今までもこの様なことはあったのですから、何とかなると思っていたのです。
ですが、思う様に仕事をすることが出来ず、終電で帰る頃になると「何かがおかしい。」と口に出して言っていました。

限界

いつの頃からか、瞼の痙攣が止まらなくなっていました。
そのうち治るだろうと思っていましたが、いつまで経っても治りません。
それよりも、スケジュール通りに進んでいないのに、オフィス内には焦燥感が少なく、終電まで残業しているメンバーが少ないことに違和感を感じていました。
季節は年末年始を迎え、休暇でリフレッシュしようと思ったのですが、9連休の長期休暇で休養をとっても、瞼の痙攣が止まらない状態に、限界を悟ります。
そして、「体がもたない。リリースまでは頑張るけど、それが終わったら会社を辞める。」と、上長に伝えることになったのです。

失意

その後、眼科、神経内科、心療内科と渡り歩き、抗うつ剤や緊張緩和剤を処方されることになりました。
お医者様からは診断書に業務時間の制限を記載され、「夜遅くまで活動するのは控える様に!」と念を押されました。
業務の第一線からは離れたその少し後に、「リリースを延期する。」との通達があり、とてもがっかりしたことを覚えています。
こんなことなら、体を壊すぐらい無茶をすることはなかった。」と思うと共に、「この働き方では、早かれ遅かれ、こうなる事は時間の問題だった。」とも思ったのです。
若さで乗り切れた時間は終わり、自分の強みを活かすような働き方をしなければ、この先も苦しいことは明白です。
そこで、自分を内省する時間を作り、「そもそも、自分とはどういう人間なのだろうか?」ということを見つめ直したいと思いました。
そして、プロダクトのリリースを見届けた後、退職をしました。

内省して自分自身と向き合い、心身が回復するまで

退職前、何人かの知人に、今後のことを相談していました。
幸か不幸か、以前の勤め先の同僚に、仕事のストレスで体を壊した方々が何人かいたので、その後、どうやって働いているのかをお聞きしました。
また、Product Managers Japan (PMJP)が開催しているオフ会に過去何回か参加していたので、そこで知り合った方々に、仕事のストレスで体を壊した方々とどの様にお仕事をされているのかもお聞きしました。
ここでアドバイスを頂いたことが、内省や社会復帰に役に立ち、とても感謝しております。

混線

内省して自分自身と向き合ことで、自分の考えや言動を振り返り、「自分とはどういう人間なのだろうか?」ということを纏めれば、自己紹介になると考えました。
この自己紹介は、思考を整理して発想を高めるマインドマップで描くことにしました。
マインドマップは東日本大震災の後から描く様になり、思考を整理したり、お互いの理解を共有するのに役立っています。
震災当時は、地元の陸前高田が津波で壊滅状態となり、心ここにあらずの状態になっていました。
それをなんとかしたくて、いろいろ試した結果、マインドマップが自分に向いていると感じたのがきっかけです。
始めてしまえば簡単に描けるだろうと思っていましたが、内省と自己紹介を行ったり来たりすると、思考を整理するはずのマインドマップがぐちゃぐちゃになってしまいました。
そこで、先に内省をマインドマップで描き、そこから自分の根幹となるものを整理して、自己紹介のマインドマップを描くことにしました。

根幹

自分が物心ついた幼少期から、体を壊して会社を辞めるまでを振り返っていきました。
一番古い記憶まで遡り、ワクワク、ドキドキしたこと、夢中になったこと、楽しかったことを思い出し、マインドマップに描いていきました。
また、嫌だったこと、辛かったことはあまり思い出したくありませんが、自分を構成する要素になっているので、隠さずに描いていきました。
B5ノート見開きで描き、B4で3枚になりました。
セントラルイメージには、季節ごとに姿を変える落葉広葉樹を配置し、春先の裸木や、夏の緑の頃を、自分自身の成長に合わせて描いていきました。
画像はその3枚目のセントラルイメージで、花が咲いている木に昆虫がよってきた所を描いてます。
「休養をとって内省することを決意!!」と、ブランチにしっかり描いてますね。

変化

内省での振り返りをマインドマップで描いていく作業は、ふた月ほどかかっているのですが、ひと月を過ぎたあたりから心身に変化が現れました。
身体面では体調が上向き、健康に過ごせる時間が増えてきたのと、増加していた体重や体脂肪率が元に戻ってきて、体を壊す前に近い状態に回復してきました。
心理面では、「体を壊すぐらいなら、もう真面目に仕事なんかするもんか!」という気持ちが、「自分が貢献できることで、仕事を頑張りたい!」と思う様になったのです。

自己紹介をマインドマップで描き、社会復帰するまで

仕事のストレスで体を壊してから療養生活を送ってきましたが、内省を終えて心身の状態が上向きになったことで、社会復帰をしようと思いました。
辛く苦しい思いをしましたが、自分に何が出来るかを考えて進んでいくしかありません。
相談していた知人からいくつか紹介を受けていたので、今の自分で働ける環境がそこにあるのではないかと思っていました。

自己

まずは履歴書と職務経歴書の更新からですが、そのほかに、仕事向けの自己紹介をマインドマップで描きました。
職務経歴書から、どの様な事ができるかをお伝えする事ができますが、自己紹介のマインドマップを利用して、どの様な人間かをお伝えする事ができると思ったのです。
内省での振り返りで描いたマインドマップから、自分の根幹として確信のあるものを描いていきました。
好きな事、得意な事だけでなく、嫌いな事、苦手な事も隠さずに描いて、自分という人間を率直に評価してもらおうと思いました。
私自身を仙人様に例えられる事が何回かあったので、セントラルイメージには仙人様を描いて、BOIには「根幹」のほか、「心身」、「仕事」、「余暇」を据え、自己紹介のマインドマップを描き上げました。


復帰

心身の相談をしていた須藤に連絡し、まだ採用の話は無くなってないかを確認しました。
須藤は弊社のプロダクトオーナーであり、以前の職場での上司でもあります。
まだ募集をしているとの事だったので、応募することを決め、面談を設けてもらいました。
Ancar のサービスは率直に、「世のため人のためになる様な仕事」だと感じました。
社内の状態、期待する役割を丁寧に説明して頂いたのと、面談を担当してくれた金子が、スクラム経験者だということにも好感を持ちました。
マインドマップを出してお見せした時には驚かれたかもしれませんが、出来る事、出来ない事をしっかりと表明したかったので、質疑に迷う事はほとんどありませんでした。
その後、スクラムマスターとしてのポジションで採用をしたいというお話しを頂き、とても嬉しく思いました。

入社後から現在に至るまで

入社から半年が経ちました。
入社当時は社員が15人でしたが、その後も採用が続き、メンバーも増えています。
社内の活気の中にいるにもかかわらず、体調が悪い日が続いてしまう事もありますが、概ね元気に過ごしています。
誕生日もお祝いしてくれて、とても嬉しかったです。
今日この日まで、働けていることに感謝します。

温情

スクラムマスターとして活躍する事を期待され、入社に至りましたが、半年間の療養生活がブランクとなり、最初から上手くはいかない事を実感しました。
療養生活で体調が上向き、健康に過ごせる時間が増えてきた事は事実ですが、実際に仕事をしてみると、以前よりも疲れやすい様に感じました。
誘って頂いた須藤にその事を相談すると、「この会社でわからないこと、体調面での不安、そのほかにも何かあれば相談して欲しい。」と言われ、とても心強く感じた事を憶えています。
ご自身も体調が優れない状態でありながら、私のことを心配してくれる度量の広さに、自分に何が出来るかを考えて頑張ろうと思った瞬間でもあります。

傾向

ここまでの傾向だと、帰宅が夜遅くなった翌日、体調を崩す事が多い様に感じます。
弊社では状況を皆と共有して、業務時間を調整することも可能です。
公私にかかわらず、帰宅が夜遅くなる日の翌日は、始業時間を遅くしてみるのも良いかなと思っています。
ただ、始業が遅くなれば、終業も遅くなるので、結局は同じことなのかもしれませんが、そういうのは試してみてから考えることにします。

最後に

仕事のストレスで体を壊したくはありませんでしたが、内省して自分自身と向き合うという貴重な時間を過ごす事が出来ました。
内省で描いたマインドマップを利用すれば、他の用途での自己紹介も作れるかもしれませんね。
マインドマップは、開発チームやプロダクトオーナーとのヒアリングにも利用しています。
自分の思考が整理されて良い。」と、開発チームの何人かのメンバーから評価を頂いています。

以上、半年間の療養生活から社員15人のスタートアップにスクラムマスターとして入社したことについてお話ししてみました。
何かの参考に少しでもなれば幸いです。

おまけ

療養期間中、ひたすら内省していた訳ではありません。
適度に息抜きなどをしていました。
その殆どは結果的に、自分と向き合う様な事をしています。

御礼

前職では、関西のエンジニア達とリモートでお仕事をさせて頂きました。
何人かとは東京都内でお会いする事が出来ましたが、タイミング悪く、僕の帰省中に上京してきてくれたエンジニアがいて、その方にお会いする事が出来ず、悔いが残っていました。

有給消化と退職後の時間を使って、関西のエンジニア達に「僕と一緒に仕事をしてくれてありがとう!」と御礼を言いに行きました。
ついでに、京都、大阪、姫路も観光し、良い思い出になりました。

自炊

今までは健康体でしたが、仕事のストレスで体を壊した年の健康診断の結果が最悪でした。
中でも、脂質代謝でD判定、再検査というひどい結果に驚きました。
「肉、卵よりも魚、豆腐」、「野菜は煮る、蒸す、茹でる」などの生活改善を要求され、自炊で愚直に取り組みました。

自炊で生活改善をした結果、脂質代謝が改善され、今でも自炊を続けています。
作り置きできる料理が好きです。
煮物を食べると痩せやすい様に感じますね。

模型

帰省して地元の同級生と飲んだ時に、僕の作ったガンダムMk-IIがカッコ良かったという話題になりました。
Mk-IIは中学生の時に作ったのですが、筆塗装で丁寧に作り、良い出来栄えだったと思います。
当時の色分けされてないプラモデルは、普通に組み立ててもカッコよくなかったんですよね。

久しぶりに作るので、小さいハロのプラモデルを買って組み立てました。
筆塗装して、デカールを貼り、デカールの段差消しのために研ぎ出しをした後、ウェザリングを施しました。
小さいながらも良い出来になりました。

庭球

中学生の頃からテニスを続けていて、今でも週1回はテニスをしています。
健康な時は、毎週木曜日の21時半から1時間半程、中目黒でテニスをしていました。
仕事のストレスで体を壊した後は、お医者様から夜のアクティビティを禁じられたので、今は毎週木曜日の朝7時から2時間程、品川でテニスをしています。

近所にはテニスコートはありませんが、平日の月水金で利用できるオートテニスがあります。
仕事をしていれば利用する機会は殆どありませんが、平日に時間が出来たので、前からやってみたかった、「左右逆でテニスをする。」ということにチャレンジしました。
「利き腕の融通だけでテニスをしている。」ことを検証したかったのです。
検証中は、オートテニスに来ている近所のお爺ちゃん、お婆ちゃんにも応援され、恥ずかしいけど、嬉しくも感じました。

検証を進めて体の使い方を見直し、心身の状態もよくなると、テニスの大会に出たくなりました。
「テニスの大会で優勝したら、社会復帰して働いても体調を維持できる状態であると胸を張れるのではないか。」とも思っていました。
しかし、現実は厳しく、以前よりも疲れやすく感じ、優勝するまでに3大会を要しました。
また、優勝を決めた決勝戦では、股関節を痛めながらも勝ち切るという無茶な事をしました。
もう若い頃の様に、頻繁に残業をしても堪えないという様な働き方は厳しいと、改めて感じました。

瞑想

前職の福利厚生を利用してヨガ教室に通っていたこともあり、呼吸、アーサナの他に、瞑想にも関心がありました。
男子プロテニスで上位ランカーのノバク・ジョコビッチ選手など、テニスプレイヤーでもマインドフルネス瞑想を取り入れている事が知られています。
椅子に座って15分程、呼吸に集中したり、横になって1時間程、ボディスキャンをしていました。

仕事に没頭してしまうと際限なく働いてしまう自分に取っては、仕事に囚われない様にする取り組みの一つとして、マインドフルネス瞑想は向いていると感じています。
列車に座っている時に車体の揺れを感じたり、お昼休みの休憩中に呼吸に集中したりしています。
マインドフルネス瞑想の「今、ここに集中する。」という概念はテニスの試合でも有効です。
勝ち負けとは別になりますが、感じた事を認め、それを評価しないというとろこを突き詰めて行けば、自分のプレイに集中できる様になります。

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