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4歳から憧れたSASUKEと今の自分とのつながり


 2018年8月中旬に、3週間オーストラリアにSASUKE修行の旅をしてきました。SASUKEはNinja Warriorという名前で海外でも人気で、日本のテレビ番組史上最も海外に展開されている番組です。
オーストラリアにはSASUKE専用の練習施設があり、4歳から憧れていたSASUKEにもっと向き合いたいと思って行ってきました。

 初めての1人での海外生活、久しぶりの英語、元来の人見知りであることなど、旅をするうえで壁がいくつもありました。しかし、それらは自分が創り上げた思い込みに過ぎませんでした。旅先で出会った日本人の方、フレンドリーで気さくに日本からやってきた僕を歓迎してくれたNinja Warriorのプレイヤーたち、ジムのコーチ。彼ら彼女らのやさしさに包まれて、大好きなことで積極的にコミュニケーションすることができました。

 初めてオーストラリアのSASUKEジムを訪れたとき、身体中から湧き出るエネルギーを感じました。

 このそりたつ壁が見えてきたとき、ワクワク感と高揚感で嬉しくて嬉しくてたまらなくて、楽しくて楽しくてしょうがなかったです。

 僕は夢中になってSASUKEのトレーニングをすることができました。

願ってもいない奇跡との邂逅


 この話には続きがあります。2018年11月23日のことです。僕はこの日付を生涯忘れることはないでしょう。夕食中に、メッセンジャーがなりました。SASUKE界隈の人からです。するとこんな文章が。

「SASUKEのシミュレーターあるのですがいかがでしょう?」

 願ってもない奇跡。大チャンスです。選手として出るわけではありませんが、本番前のテスターとしてSASUKEに関われる機会が巡ってきました。でもどうして誘ってくれたんだろう。ぼくはまだまだレベルは低いのに。気になって聞いてみると、

「今回は僕の知り合いで普段お世話になっている方々の中から力のあるSASUKEプレイヤーから順に声を掛けています。 今回欠員が生じましたので、海外で経験値を積まれたこともあるほどのSASUKEへの思いの強い石戸さんに声を掛けてみようと思ったところです。」

 世界が一気に変わる瞬間を感じました。夏にオーストラリアに行ってSASUKE修行して本当に良かった。自分のしていることを発信してよかった。

 半分日本のSASUKEへのアンチテーゼで行ったのもあるのに、海外に行ってまでSASUKEしたぼくのマインドを認めてくれた。実力がそんなにないのに、僕を見出してくれた。同時に、欠員が出るまえに誘われてはいなかったから、実力をもっとつけたいなと思えた。

 そんなハッピーな気分でSASUKE収録現場、緑山スタジオに向かいます。2nd&3rdステージの収録。

 憧れのSASUKEです。緊張感のある中で生のSASUKEを観るとどのような気持ちになるのか、遠足前の小学生みたいな感じで当日向かいましたが、意外にもワクワクが止まらないというわけでもなく、倦怠感があるわけでもなく、フラットな感じで従事しました。

きっと、SASUKEは憧れの対象ではなくなったんだと思います。もう身体の感覚にしみついた、身近の存在。近いけれど、攻略までの遠い道のりが見えてきました。「いつかあの舞台に立つ」という自己確信を抱き、1stステージをクリアすることを目標にしました。

 やっていて得た気づきとしては2つ。

①選手の応援に身体が勝手に身を乗り出してた

 僕はあまり人のことを声に出して応援するタイプではありませんでした。じっとみつめるか、念をこめるか、情熱的ではないと思います。その上、自分はプレイできていないのにプレイしている選手たちを応援できるほど聖人ではありません。むしろ嫉妬していたことが多かったです。

 でもですね。実際に選手たちが挑戦しているのを観ると応援したくなっちゃうんですよ。特に3rdのクリフハンガーで背中側に飛び移る瞬間は2018年でもっとも声だしてた瞬間だと思います。

「がんばれ!!!!!!!」「おっしゃ!!!!!」

 飛び移る瞬間、掴んだ瞬間、落下した瞬間に一喜一憂し、選手を応援しようとしていたのではなく、身体が勝手に動いていた。

 きっとSASUKEをする大変さを選手たちほどじゃないけど知っているからだと思います。大変さを乗り越えここまで残っている選手たちを尊敬しているからだと思います。選手が苦しみながらも闘い続ける姿に共感していました。


②2人の選手から「ありがとう」と言われて、貢献のニーズが満たされた

 14時間。ずっと立ちっぱなし。体調面は万全でしたが、かなりきつかったです。だから、きつさを労ってほしいなと思いながら作業してました。

 特に選手から労いの言葉がほしいなと思ってました。選手たちのために動いていたわけですから、労いがないとなにかニーズが満たされない感じがあるなあと感じていました。

 でも”ちゃんと”面と向かって感謝の言葉をかけてくれたかたが2人いました。1人の方から「サポートのみんなありがとね」という言葉をもらい、2人目はゴールデンボンバーの樽美酒研二さんから感謝の言葉をもらいました。握手もしてくれました笑笑

 樽美酒さんに「ありがとう。SASUKEはシミュレーターの皆さんがいてこそ成り立ってます」と言われて、選手たちに貢献したいというニーズが満たされたなと思いました。同時に、選手を労いたいというニーズが満たされ、より一層ファンだったこの2人を応援したいなと思うようになりました。もっと偉そうにしてもいいのに、人気どりを感じさせない、自然な気遣いが本当にかっこいいと思いました。

 ぼくたちにわざわざ声をかけてくれたのは打算的なものではなく、喜びからの行動だったのではないかと感じ取りました。いやマジでかっこいい。

 同時に、僕たちみたいな草がいてこそ、華である選手たちが輝けるのだということを身体の感覚で感じ取れたので、いつか選手として出ることがあれば、関わるスタッフさんに感謝をして挑戦したいなと思いました。

 SASUKEに本気で取り組むようになってまだ1年にも絶たない中で、大きなチャレンジとなりました。現在はスパルタンレースやトレイルランニングにも精力的に取り組み、ラーメンは食べない、夜は米を食べないなどの食生活を整えるなど、トレーニングに勤しんでいます。

 週三回以上のジム通いを7か月以上続け、1週間懸垂300回以上をノルマとして、日常生活をトレーニングにつなげて生きています。

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