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ベンチャーの闇とマネジメントの重要性

私はゲームエンターテイメント企業に数多く顔を出してきました。
その企業に就職していなくても、例えばフリーランス(業務委託)として1ヶ月だけの勤務なども経験しています。ですので実際に現場でお手伝いさせて頂いた企業は、職歴にある7社に留まりません。

その中には、いわゆるベンチャー企業と呼ばれるものも多くあります。

ゲームやIT関連だと、10人も揃っていればきちんと運営している成果だと感じますし、
20人も集まれば、もう立派な企業として環境が整備されていて当然だと思います。

ですが実際はそうでないベンチャー企業も多いです。
言葉は悪いようですが、あらゆる面でずさんなベンチャーが世に溢れすぎていると感じています。
特に法人格としての意識が足りない企業に関しては、改善が必要だと思っています。

ベンチャー企業には若い人が多く集まります。自然と。
何かに挑戦したいという熱い方が集まる現場というのはいいものです。

私も上を目指して行く姿勢が好きですし、常に全力を傾けられるのは心地よいものです。

しかしそれだけだったら何も闇ではないわけです。

よく目にするベンチャー企業の求人にありがちなものの、その裏をお教えします。
『社長が若く風通しがよい』『幹部候補募集』『アットホームな環境』などですね。

◆『社長が若く風通しがよい』
社長が若いのは当然です。
しかし今の時代、会社を興せたからといって天才でも特別な人間でもないわけです。
それなのに、他の社員と比べて違う種族の人間だというほど横柄な態度を取る方もいるので注意が必要です。ベンチャー企業が一番陥って欲しくないのは、大学サークルみたいなノリになってしまうことです。
そうなってしまえば業績や態度に関係なく、仲のいい社員の味方になるというビジネスとしてあるまじき感情で行動することになります。お喋りは得意ではないが仕事が出来る人の存在に気付かず、お喋りが得意な人が地位が向上するなんてことがあってはもう先はありません。

◆『幹部候補募集』
これはベンチャー企業のSOSのひとつです。
本来ならば初期のメンバーに役員までなってもらい、プレイイングマネージャーとして活躍してもらいたいはずです。ですが、その器ではなかったというのが分かったのでしょうね。
もしくは経営の部分で、社長1人の力ではどうしても回せなくなったから、でしょうか。
社長自身が、自分の右手となるような人材を育成できなかった結果とも言えます。
この求人の売り文句で入社をする方は、激務になることを覚悟しておいた方がよいでしょうね。
大抵が入ってすぐ問題の洗い直しと、立て直しを強いられることと思います。

◆『アットホームな環境』
これは私が一番嫌いな言葉の1つです。
そもそも私は会社がそんなにアットホームであっても、嬉しくないと思っています。
8時間労働だったら、きっちり8時間働いて、早く家に帰ってのんびりしたいわけです。

小さい企業の言うアットホームは、自分でオフィスの掃除をしたり、オフィスに仮眠室があったり、デスクに私物がたくさんある、という感じではありませんか?
もちろん、そういう環境が好きだという方もいます。

でもそういう環境って、独身だから許されるものが多いのでは?と思います。結婚している社員からすれば、そんな環境から感じる無言の圧力が厳しいですよね。


私がこれまで見てきた中では、
『事業を開拓した能力:社員に慕われる人格』
これは比例しません。比例している社長はほぼいません。残念なことに。

いい人が決断力がなかったり。決断力があるが社員を兵隊と思っていたり。
バランス感覚は本当に大事です。


私は過去に、仲間と共に美少女ゲームを作る開発チームを作ろうとしていました。
そちらの方面でのシナリオライターとしても活動していましたので、その話が出た時は期待感がありました。

しかし、動き出そうという直前で「君が代表になれ」と言われ、私には正直その覚悟が出来ませんでした。当時の私はシナリオに全力を注いで成果を出したいと思っていましたし、そもそも自分が代表なんて予想もしていませんでした。
さらに、仲間であるディレクターの彼は、私から見れば大きな欠点を抱えていたのです。

彼は開発佳境になると、苛立ちが抑えられないのか開発スタッフを非常にきつい口調で責めるわけです。別に友達でもありませんし、何故開発の苦しい中、追い打ちを掛けるように叱咤されるのも理解に苦しみます。

結局私はそのプロジェクトから離脱しました。
仕事ではなく人間関係でストレスを抱えておかしくなりそうだったからです。
当時の年齢を考えれば平均年齢25歳くらいだったと思います。
ビジネス云々の前に、社会人として大人として未熟さがあったのだと思います。


これは貴重な経験になりました。
それ以降、自分がベンチャーに関わったり、チームを起こそうとする際には、必ずメンバーが人間関係で無駄なストレスを抱えないようにマネジメントすることの重要さを覚えました。

一部の企業が人材のことを『人財』と呼んだりしていますが、これはその通りだと思います。

特にベンチャーなんて、1人の優秀な人材のお陰で数億の利益が生まれたりするわけです。
それは社長の力ではないのです。その会社で新たに頑張りたい、何かに貢献したい、と奮起した社員がいるからです。

20歳のアルバイトでも、40歳の役員経験者でも、全く同じように期待し、評価し、貢献を願うべきです。世の中不思議で、20歳のアルバイトが新規事業を生み出すこともありますし、40歳役員がただイスに座っているだけだった、なんてことも珍しくありません。

社長からの直々の命令なんて、そんなに重要だと思いません。
社長の仕事は、指示をするのではなく、自分の会社のビジョンを語り続けることだと思います。
現場に入りたい社長ならば、その時点で現場の方と同じ目線、社長という地位を捨てて入るべきです。
そうしなければプロダクトをよくする論議なんて発生しません。

でもそういうことをしない高圧的な社長ほど、社員が意見を出してくれないと不満を言ったりします。

カリスマ社長がカリスマと言われるまでに、どれだけ地道なアクションを取ってきたかはあまり語られません。ですが、そんな社長を人間として慕うには、慕われるだけの理由があるわけです。

ベンチャーが潰れていく理由の何割かは、内部の問題です。

私はマネジメントとコーチングを学ぶことで、概ねの問題は解決出来ると思い、勉強しています。

本当に何から何まで使えない人間というのは、いません。いたらむしろ稀少です。
大切なのは、その人間の内面から会社に貢献出来るスキルを見出し、引き出すことです。
そういう方は、自分が何が出来るかも分かっていないはずです。

いずれ現れるとても優秀な人材を待つだけでは、その間に企業は傾きます。
ベンチャーこそ、その速度と熱意をベースに、マネジメントスキルを意識して取り組むべきです。

日本のエンターテイメント自体は世界トップクラスです。
その分野のベンチャー企業は、もっと世界標準を意識して動くべきです。


『クリエイティブ領域マネジメント』が必要ならば私に相談してください。