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未経験から『営業提案型エンジニア』への挑戦

Photo by Edward Howell on Unsplash

営業提案型エンジニア

私は未経験から "エンジニア" を目指しております。

経歴概略として大学卒業後に電気系資材商社にて技術提案営業を行い、

モーター製品開発メーカーでは製品開発の提案営業を行って参りました。

なぜ37歳にもなって、ジョブチェンジをしてまで、エンジニア職種にチャレンジしているのか?

また私が目指すエンジニアは 『提案営業』 を基本とした、

✴️ ”営業提案型エンジニア"です。

✅ 私がなぜエンジニアになりたいと考えたのか?

✅ 私がなりたいエンジニア = ”営業提案型エンジニア” とは?

✅ 営業提案型エンジニア” を目指すきっかけ

について少し長くなりますが、目指す経緯についてお目通し頂ければ

幸いです。

営業提案型エンジニアとは

私がなりたいエンジニア像は

📌 1:お客様が解決されたい問題と課題への ”ソリューション提案能力” を持っている事

📌 2:お客様が言われた問題のみならず、その問題の生まれる背景をヒアリングし、

   ”根本的な問題解決へのコンサルティング提案を行う事ができる”

📌 3:技術をチームでどのように生かして最大化するのかを

   ”会社・お客様・社会への貢献” を基準に考える事ができ

    必要な改革活動を実行または貢献できる事。


上記にあると考えております。

私自身はまだまだその目標には遠いですが、現在身近なアプリ開発の要望から開発をスタートし

目標に向かって開発を進めております。

きっかけとなった案件

私がコンサルエンジニアを目指すきっかけとなった出来事は、電気系の商社で技術営業を行っていた

10年以上前の電気関連資材商社での新人営業時代の案件に遡ります。

私はその当時セキュリティ関連のメーカー商材(防犯カメラやセンサー機器)を組み合わせて

販売を行っておりました。商社営業の中でも各種メーカーの商材を組み合わせ、尚且つ

技術提案を含めた営業ができる事に誇りとやりがいを持って職務をこなしておりました。

しかし、新人時代当時は営業売上のノルマ達成は非常に厳しく、日々の朝礼でも毎日の営業数字確認が

繰り返され、未達成の場合にはその対策と報告を日々上席から追求される日々に追われておりました。


そんな売上達成に必死になっていた時にきっかけとなった案件の引き合いがきました。

その月も売上が足りなく、月次の売上達成が厳しいところに、渡りに船とばかり、

防犯カメラを設置したいとの提案依頼を受け提案を行う事となりました。

案件内容は施主様から元請の会社を経由して当社が2次受けでの案件でした。


元請からの要望はシンプルに2点だけでした。

 📌 1:屋外に設置できるカメラ1台を設置し24時間録画できる事

 📌 2:今回はお金がない。格安でプランニングする事

売上達成に必死だった私は元請からの指示に従う見積と受注後の即時工事への段取りを進めました。


その要望を受け、確実に受注できるよう、通常は国内の防犯カメラ機器で構成するシステムを

海外製のメーカーに置き換え出来るだけ安くなるシステムで見積を提出し無事受注となりました。

受注後はすぐに工事の段取り・日程決めが行われました。

そして工事が実施され、工事も無事に当日の夕方までには終了しました。

工事が無事終わるのを見届けるとすぐ元請は施主様に挨拶し帰ってしまいました。


が、問題はその後に起こったのです。

使えない設備

無事工事も終了し問題なく終わった後、初めて施主様にお会いする事になりました。

高齢の女性お二人でした。

工事が無事終わり施主様より「お茶でもいかがですか?」と呼ばれたからです。

そこで初めて今回セキュリティを導入するに至った経緯を聞くこととなりました。

私 「今回防犯カメラを付けたのは何かあったのですか?」

施主様「実は泥棒に入られてしまって、お金を取られてしまったのです。

    どうも夜間の事みたいで、心配になったので屋外撮影できるカメラの機器を要望しました。

    お金を取られた後で金銭的にも厳しかったのですが、

    安全には変えられないと思いまして・・。」

そんな事を話ながら私は血の気が引いて来ました。

夜に近くにつれ、防犯カメラの画像が鮮明さを失い、非常に見辛い画像となっていたからです。

私が選んだ国内メーカーに比べ提案した海外メーカーの機器は夜間撮影能力が低かったのです。

金額だけで選び夜間性能を考慮していなかった事が原因です。

話している間も施主様はその事に気づいておられませんでした。

しかしながら責任を感じた私は

私「そのような経緯があったとは知りませんでした。申し訳ございませんが、今回導入した機器は

  夜間撮影にはあまり向いておりません。今の画像を見て頂いたらわかると思います。」

施主様「そうなんですか? 確かにあまり見えないですね。元請の方には経緯説明していたのですが、

    価格が安くないと導入できないと説明したのが悪かったのですかね?」

私「いえ、私がちゃんと導入の経緯を知らなかったばかりにこのような事を起こしてしまって」

施主様「あなたに文句を言っても仕方がないですから。確かめなかった私も悪いですし・・。

    カメラがついている事で威嚇にはなるでしょう。勉強代と思って諦めます。」

施主様は渋々納得されて、案件としては無事に終了した形となりました。

しかしながら私は設備として要望を満たせないシステムを売り付けてしまった事に非常に大きな責任と

自分の不甲斐なさを感じました。

ソリューション営業の展開

きっかけとなった案件から反省し、最初に心がけた事が、


✅ お客様要望・問題点を適切把握し提案を行う "問題解決型提案" = ”ソリューション提案”


でした。


しかしながら単純なお客様の要望・問題点のヒアリングだけでは根本的な問題や課題は解決できない事に

すぐに気付きました。なぜならお客様自身が問題点を適切に把握していない事が多かったからです。


例えば、とあるスーパーで「ここの棚で万引きが多いのでカメラで撮影し犯人を捕まえたい」と

商品の棚を撮影する提案を求められていました。


しかし問題は

❌ 撮影し犯人を捕まえる事ではなく、

✅ 大切な商品を取られる事を抑止する事

であるはずです。


私はお客様の要望仕様を変更し、来店者が顔をカメラ撮影している事を意識させる位置に

カメラを設置する事を提案しました。

そうする事により犯行現場を捕まえる事よりも抑止効果が高いと考えたからです。


最初は犯行現場を写す事を頑なに提案依頼されてましたが、最終は私の案で受注となりました。

その後お客様に会う機会があったのですが、対象棚の万引きだけでなく店全体の万引きが減ったとの事で

非常に満足頂きました。


そのような成功事例があった事より


✅ ”お客様の要望の生まれた背景””その課題の根本原因”を突き止め対処を考える


事が必要と考えました。


この2つを基準として営業活動を行うにあたって、取組開始の初めの頃は施主様からも

ヒアリングで突っ込んだ内容や事情を聞くと煙たがられたり、

施主様の要望だけでは根本解決にならないと意見を言うと怒られる事もしばしばありました。


しかしながら粘り強く説得すると当初否定的な意見の施主様が

胸襟を開いて打ち合わせを開いて頂く事ができるようになり、

私が要望する設備への案件金額アップが認められたり、お金がない場合では

数度に分けて工事を相談してくれるようになりました。

ソリューション提案からコンサル提案へ

お客様への問題解決が軌道に乗ってくると、表面上は問題が無いように見えます。

これはお客様自信が問題点を認識していない、問題と認識できる専門知識を

有していない事で発生します。


例えば、お客様所有の大型マンションがありましたが、照明設備が大変老朽化していました。

お客様自身は使えるから問題ない。ランプ交換すればずっと使えると考えていたそうです。

しかし照明器具も永年使える設備ではありません。いずれか更新は必要となります。


さらにLED照明器具の発売により、省エネ型器具に変える事により壊れるまで今の設備を使うよりも

今更新した方が10年後の照明設備にかかる費用が安くつく事がわかりました。


私は現行設備と新たに更新した場合の収支計算を提案書にまとめ提案を行いました。

10年間で設備費用として100万以上節約できる事がわかりました。

即座に提案の工事が決まった事は言うまでもありません。

商社からメーカーへ

コンサル営業は大きな負荷がかかりますが、お客様の感謝を得れる事に大きな魅力を感じ、

成果も上げる事ができておりました。

しかしながらどうしても解決できない問題が1点だけありました。


それが、

❌ 製品を作る事ができない です。

メーカー機能も含んでいる商社もありますが、私がその当時所属していた商社は

製品開発は行っておりませんでした。


コンサル営業は順調に進んでおりましたが、どうしてもメーカー製品を組み合わせて提案を行うので

機器を使用する際に求める機能以外に多くの不要な機能が付随される事が多々ありました。


あるプラント会社のセキュリティ案件で、監視カメラシステムと人が作業中に倒れたり、

非常事態が発生した際、遠隔地のプラント監視場所でネットワーク検知と非常事態を知らせる

ライト点灯ができる人命非常事態緊急検知システムを設計しました。


その当時全体金額が約500万程度でしたが、その緊急検知システム1機能の為に

8つの機械の導入を行い、100万以上かかりました。

しかし8つの機器機能全体で使ったのは 全体機能の “2割” にも満たなかったはずです。


その案件に関しては、お客様としては非常に御喜びになって頂き、追加案件も御用命いただきましたが

私自身はご提案に即して1機能の為に非常に多くの出費を頂いた事に疑問を持つようになりました。

いつしかその思いはお客様の要望や問題を解決できる製品があればと製品開発への興味に繋がり、

直属の上司に懇願しメーカーへ転職する事となります。

ちなみにその当時の会社(商社)とはメーカー転職後、今でも交流とがあります。

実際には前会社とメーカーとの取引を成立させ、案件紹介にて恩返しをしております。

メーカーに転職して後は客先案件の紹介をしたり、商社とメーカーの立場で交流を行いました。

現在は技術関係でたまに相談される窓口になっています。

メーカーでのコンサル営業

私が転職した会社は、モーター関連製品を製造する親会社の関連会社で、提案営業で採用されました。

採用頂いた当初より提案営業活動の実績を期待され大手の金銭機器製造メーカーの担当営業を

任されました。

既存顧客への要望と対応すべき製品の開発を社内調整によりに実施することが出来、

メーカー新機種に提案した、モータ製品の採用が増加し初年度の営業数字目標を上回る事が出来ました。


2年目に入りさらに競合とのシェア争いが熾烈になっている会社の担当を任されました。


🔷大手業務用冷蔵庫用ファン開発案件

大手業務用冷蔵庫開発メーカーの新規業務用冷蔵庫に取り付ける新規ファンの

開発・提案を実施。部品共通化の流れより、メーカーラインナップの8割以上

置き換えが予想され一度採用が決まると10年以上のシェアとなる

絶対に失注できない大型案件でした。


・初期

当初競合他社メーカーの価格が、当社提示初回見積より10%以上

安い価格であり非常に提案に苦戦。                  

社内製品開発部門に対してファン性能面・機能をアップし

再提案するプロジェクトを提案。


・提案内容

📍提案1:ファンの羽の構造を開発部門にて流体解析提案

=>ファンの騒音値、消費電力Down。お客様に製品を評価頂く

📍提案2:社内評価試験にて品質面の耐久評価値を提示

=>業務用で故障が許されない機器においての品質を評価頂


●最終結果

競合メーカーは、私が提示した積算価格より、

安い値段での提案を数回に渡り提案してきましたが

全数提案したファンにて採用が決定されました。

IT威力の体験

モーター製造メーカーである為、モーターをチューンナップし


試作品を試して頂き試作品検証の結果をもって

メーカーに納品する流れが一般的ですが、


勤め始めてから感じたのが競合他社の開発スピードが格段に上がって来た事でした。

客先ヒアリングで、若干の製品・試作仕様の違いがあるものの

当社:試作製品1〜2ヶ月 📦 

競合:試作製品2週間〜1ヶ月以内 📦 

不良も無く収めているとの事。

原因を探ると競合メーカーは ”工場のIoT化・DX・自動化” を進めており

”工場勤務者の数削減” と ”製品製造の効率化” に成功しているとの事。

実際に海外製品を勤務当初は多少品質が悪いと見比べていたものが、

1年もしない内に同等いやそれ以上の品質設計を叩き出すようになっていました。

IT化の実力をまざまざと見せつけられた気がしました。


さらにITの威力を知ったのは、業務システムと海外生産工場の見学時でした。

競合他社では ”20名以内作業ライン” が、”100名以上” の作業者で溢れていたのでした。

業務システムや自動化による差異が現れているのだと感じた出来事でした。

最初に勤めていた(株式会社たけでん)でネットワーク関連のシステム提案をしていた事

そして日本電産サーボでのメーカー間のITによる差別化を目の当たりにし

自身がIT関連関連の提案で多くの課題提案ができる方法は無いものか?

と考えるようになりました。

エンジニアへの進路選択

IT関連で自分が多くの提案を行っていくには 

・Webエンジニア、

・過去ネットワークカメラ・ネットワークVPNシステムの設計・構築等

 を行ってきた経験


上記を元に 

”バックエンド・インフラ関連のエンジニアを目指しコンサル提案”

を目指す事が自分のやりがいと今後の進路として最適である


との結論に達し、会社上席・家族相談の上、退職を決意しました。


そして

2020年3月に会社退職し、5月半ばまでに商社・メーカー関係者との案件連絡を終了させ

5月半ばより独学で学習を開始し自分の目指すエンジニアに向け鋭意努力しております。