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「働く」ことはもっと自由であるべきだ

(写真引用元:https://cdn.pixabay.com/photo/2016/08/15/08/37/woman-1594724_1280.jpg)

「私」という人間に満足しているか、と問われたら自信を持って頷けない。

心身ともに平均より脆く、故に「働く」行為へのハードルが高い事実に嫌という程直面してきたからだ。どんなに「働きたい」と思っても、「うつ病はちょっと…」と言われたり、「そんなに体調が不安定じゃ雇用はできない」と断られたり。しかし周りからは「元気そうだね」「就労移行とか行ってみたら?」「そろそろ働く頃じゃないの?」と(おそらく悪気はなく)声をかけられる。

うつ病で悩み苦しんでいる最中の私にとって、「働きたいけど働いたらまたメンタルの不調を引き起こしてしまうかもしれない」ことへの恐れと「もうだいぶ回復したんだから働かないと」という義務感、そして仕事を探しても「メンタル系の障害を持っていると不利である」現実はあまりにも重すぎるものであった。


うつ病が悪化し、虐待(DV)されていた実家に戻らざるを得なくなり、メンタルが落ち着いたと思えばガンが発見され、なぜかそんな中で結婚が決まり家族と絶縁できたという激動の2年が過ぎた。紆余曲折を経てようやくライターとして活動を再開できるまでに落ち着いたのだ。

私はずっと考えていた。「自分の経験を生かしたい」「でも自分と同じような経験を他の人にはしてほしくない」と。思い返せば虐待やDVについて色々活動をしていたときもその一心で動いていた。2年ほど経過した今でもどうにかして自分に何かできないか、ともがいている。


ありがたいことにいくつか仕事を任せてもらえるようになり、その中で特に「働き方の不自由さ」について関心を持った。障害の有無に関わらず、働きたいのに働けないという人々は存在する。現代ではメジャーな働き方が合わず、やりたいことができない人もいる。働き方の選択肢をもっと増やして、社会に広められないだろうか。

リモートワークやフレックス制度などの導入を促し、いわゆる「基本同じ時間、曜日に働く正社員」という枠を壊したい。様々な人の「働きたい」「今は働けないけどちょっとずつ働いてみたい」という気持ちを現実にしたい。

それが現在の私にとって一つの大きな目標である。