金属加工業は、電気製品や自動車、機械・精密機器、住宅・建設といった産業をパーツ供給面から支える屋台骨的存在で、15兆円の市場規模を有しています。にもかかわらず、労働集約依存のオペレーションによる競争力低下により数々の課題を抱え、健全な発展が阻害されている状況が続いています。
弊社が解決したいと考えている課題は大きく3点あります。
① 商流のパワーバランスの歪みによる産業の空洞化
業種ごとに完成品メーカー→Tier1メーカー→Tier2メーカーといったヒエラルキー構造が厳然と存在している“下請構造”の問題があります。下流のメーカーは独自の商流を持てないがゆえに上流に対する依存体質が生じるとともに、上流は下流に対してコストダウンを要求するといった支配関係が起こりやすくなっています。下流に行けば行くほどコストダウンのしわ寄せが生じ、現場の待遇が改善されず慢性的な“3K職場”状態となります。人材が集まらず廃業や海外移転に直結し、空洞化をもたらすことになります。
② 標準化されておらず硬直化した上流工程
作業図面が標準化できておらず、発注元と下請との間の受け渡しが属人的・暗黙的なローカルルールで行われています。なので、下請けにしてみれば同じやり方が他の元請に通用せず、非効率を強いられている状況です。そして、FAXによる図面のやり取りや電話による口頭での指示といった不正確さが危惧される受け渡しもまだまだ横行しています。
③ 限界費用の高さ
金属加工業を始めるには、バリ取り機1台約5000万円、CAD/CAMソフト約350万円といった設備投資や場所(土地)も必要となり、大きな費用がかかります。したがって参入障壁が高く、新陳代謝が生じにくいのが現状です。
こうした課題の解決を目指して生まれたのが「Mitsuri」です。
金属加工工場のDXを推進すべく、社員一丸となって、未来の製造業をつくるため、ビジョンの実現を目指しています。