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【WealthPark 社員インタビュー vol. 17】デザイナーに求められるのは事業に対する深い理解とユーザー視点。創業時から横断的に組織づくりに関与した経験を経て、VP of Designが目指すこれからのデザイン組織とは

新しい資産運用体験の実現を目指すWealthParkには、様々なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集まっています。社員インタビューでは、それぞれのメンバーが日頃どの様な想いでWealthParkで働き、組織や事業に関わっているかをお届けしていきます。

第17弾は、創業メンバーの一人であるVP of Designの吉本さん。大学在学中からフリーランスのデザイナーとして活躍していた吉本さんですが、CEO川田さんとの出会いにより、WealthParkの壮大なビジョンに可能性を感じ、社員として参画することに。創業時から今まで、吉本さんから見た組織の変遷にも触れながら、吉本さんが考えるデザインやデザイナーの価値、目指すべきデザイン組織の在り方に迫ります。


プロフィール
吉本 祐貴 | Yuki Yoshimoto
大学在学中にデザイン制作会社にてキャリアをスタートし、卒業後は10年以上にわたりフリーランスのデザイナーとして幅広い分野で活躍。日本を含めたアジア、そして世界のオルタナティブ投資における新たな価値の創出に野望を抱き、創業メンバーとしてWealthParkに参画。創業当初はデザインのみならず、プロダクトマネジメントから営業まで広範囲に及ぶ業務に取り組んでいたが、現在はプロダクトデザインに注力し、デザインチームを率いる。WealthParkでは最も古いメンバーの一人。


■ 壮大なビジョンに可能性を感じ、創立時からWealthParkに参画

―吉本さんはWealthParkの創立時から参画されていらっしゃいますよね。まずはそれまでのキャリアからお伺いさせていただけますでしょうか。

私はずっとデザイン畑で、大学在学中からデザイン制作会社でデザイナーとして働いていました。大学では情報デザインを学んでいましたが、もっとデザインそのものがやりたくて、学校と制作会社の二足の草鞋を履いていて、当時は徹夜も多かったですね。就職活動はせずに、卒業後はそこで知り合ったデザイナーの方々とチームを組んで、10年程フリーランスとして活動していました。刺激のある場所を求め続けていたら結果的にフリーランスになった、という感じで。フリーランスの頃は、大手クライアントも含めてアパレル業界からの依頼が多く、レディースファッションのWebブランディング、ECサイトや印刷物のデザインといった仕事を手がけていました。その流れで、CEOの川田が当時代表を務めていたファッション通販サイトのデザインのマネジメントも引き受けることになって、それが川田との最初の出会いですね。

―なるほど。そのあたりのストーリーは川田さんも過去のインタビューでも語られていましたね。

そうですね。川田との関係性が深くなったのは、彼がそのファッション通販サイトを大手アパレル企業に売却して、代表を辞任してしばらく経ってからで。彼の新しいビジネスを手伝うことになり、これまでずっとデザインの領域で生きてきた私にとって、この経験が一つの転機になりました。川田の海外出張に同行して、英語による交渉を重ねてビジネスが生まれる瞬間を目の前で見た時に、まだまだ学ばないといけないものがあると強く感じたことが、後にWealthParkに参画した理由の一つになっているんです。この頃から興味の矛先がビジネスに向いてきて、昔の同僚のアパレルのスタートアップも手伝ったりする中で、ビジネスのゼロイチフェーズの面白さがわかる様になってきました。そんな時に川田からWealthParkに誘ってもらい、壮大なビジョンに可能性を感じたし、当時は英語も話せませんでしたが、インターナショナルなメンバーと仕事をすることも刺激的で、WealthPark一本で仕事をしようと、社員として入社しました。

■ 長い時間をかけて横断的に組織のベースをつくってきたことが、今の自分の糧に

―その頃から7年が経ち、組織や事業の規模もだいぶ大きくなりましたが、創業時から内部にいた吉本さんの視点では一連の変遷をどの様に見られていたのでしょうか。

立ち上げた頃は、オフィスもマンションの一室で、まったく会社っぽくなかったですね(笑)。そこから20〜30 人の時期までの初期フェーズでは、全員が全員何でもやっていて、仕事に境目もないし、分業という概念もなかったですね。当たり前ですが、人数が少ないのでコミュニケーションも密で、「なぜやるのか」という目的の部分の情報は自然に入ってきますし、自分の動きが直に結果に反映されているという感覚もあって。営業も皆んなで担当していたので、海外出張の回数も多く、香港や台湾にも頻繁に行っていました。良い意味でも悪い意味でも、皆んなで肩を組んで仕事をしていたのがこの頃ですね。

中期になって、人数が50〜60人まで増えてくると、組織のあり方において段々とコンフリクトが生まれ始めました。やはりその人数では全員が同じ方向に向くってなかなか難しくて、ストラテジーが必要となってきたフェーズです。試行錯誤を重ねて、徐々に個々の部署が自走する組織に成長していきました。

―初期から中期の変遷にかけては、おそらく組織の性質やメンバーに求められることがだいぶ変わったのでは。吉本さんご自身は、中期に入って新たな面白さや役割を見出していくことに苦心はされなかったのでしょうか。

正直、中期に入ってつまらなく感じた時期もありましたよ。ゴールが共有されにくくなりましたし、知らないところで何かが勝手に動いていることに苛立ちを感じたこともありました。組織が大きくなるにつれて、部署間での合意や組織的な承認も必要になってくるので、そこにも違和感を抱いてしまったり。自分の中でどう折り合いをつけるか、かなり悩みました。抜け出せたのは、次のフェーズに向けて組織をつくりあげていくことに、次第に自分の役割や楽しみを見出せる様になったからです。こうした気持ちの変化には、横断的に組織づくりに関わらせていただいたことが大きく寄与しています。中期までは今の様にプロダクト、エンジニア、デザインといったチームに分かれていなかったので、プロダクトを一任されていた私がエンジニアチームのマネジメントや採用も担っていた時期があって。苦悩も葛藤もありましたが、ビジネス側のCxO達や後から入社してくれた当時のVPoP、人事と協働して、長い時間をかけて組織のベースをつくってきたことが、今の私の糧になっているんです。世の中の流れとしても、デザインの領域を超えて、プロダクトとビジネスをしっかりと横断的に見れる能力がデザイナーにも求められる時代になってきていますし、その意味でも得難い経験を積ませてもらえたことに感謝しています。

そんな中期を経て、今は100人の組織になって、いよいよデザインチームを立ち上げられるフェーズにまで成長しました。WealthParkでは、組織の立ち上げる優先度が、エンジニア、プロダクトマネージャー(PdM)、デザインの順番だった為、デザイン組織の構築のタイミングがようやくいま回ってきたところです。これからは、デザイナーを増やしてデザインチームを組織化していくという、VPoDとしての仕事ができることは楽しみですし、これまで自分の領域外のことにも挑戦させてもらったからこそ、今から入ってくれるデザイナー達に伝えられることは多いとは思っています。

■ チームのデザイナーに求めるのは事業理解を高めること


―実務で養われてきたデザイナーとしての横断的なスキルや視野を、これからのデザインチームの組織づくりに注入させていく、ということですよね。

良い組織では、部署を横断した密なコミュニケーションや適切なプロセスを経て、ものをつくっていると思います。ただ、弊社内のメンバーや知人からこれまでいた組織の状況を聞いてみると、部署間のコンフリクトって案外珍しいことでもなくて。今進めているデザイナーの採用面接でも、部署間の協働体制やビジネス側とプロダクト側の相互理解に関して、候補者の方々から私の考え方を聞かれることが度々あって、これまでの他社でのご経験を通じてそこに課題や不安を感じられていらっしゃるんだなと感じました。

私自身は、デザイナーがデザインの世界だけで解を求めてしまうことは決してあってはならないと考えています。デザイナーのエゴを押し通すことって、必ずしもユーザーに価値を届けていることには繋がらない。重要なのは全体的なバランスで、その為にも本来のゴールに対して、社内で認識を揃えることが大切です。一般的に、企業が社内にデザイナーを抱えるよりも制作会社に外注することが多いので、デザイナーとの関係性やコミュニケーションが「発注」という表面的ものになってしまう傾向はあると思います。ただ、弊社の様な自社のプロダクトを開発する会社においては、それは阻止したいんですよね。だからこそ、私のチームのデザイナーには、事業理解を高めること、しっかりと顧客に向き合ってユーザー中心の考え方を常にすることを求めたい。これから組織づくりを進めていくにあたり、改めてメンバーに対してしっかりと言語化していきたいと考えています。

―現在のデザインチームの構成や役割分担も教えてください。

今はデザイナー3名とプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)1名で構成されています。過去のインタビューにも登場した松本は、マーケティングに従事している、マーケティングデザイナー。ホームページ、印刷物、広告、マーチャンダイズ、映像や写真と多岐にわたる領域でビジュアルに責任を持ってもらっています。プロダクトのデザインに関しては、基本的にすべて私が責任者で、もう1名のデザイナーと一緒に進めています。PMMは、弊社の定義では、世の中の状況を把握した上で、顧客との適切なコミュニケーションを通じて、プロダクトの価値を伝える役割を担っていて、UXデザインや顧客視点が重要になるので、私のチームに入ってもらっています。

―今後の採用や組織編成について、現時点で考えられていることを教えてください。

我々の会社のビジョン、事業、そしてデザインに対する理解があって、Webとモバイルのプロダクトのデザインをやりたい方を数名採用したいですね。ビジネスの拡張とエンジニア組織の拡大にも合わせて増員する必要はありますが、8〜10名の組織にすることを考えています。

― Vertical、SaaS、フィンテックと複数の事業ドメインがあるWealthParkにおいて、デザイナーの構成や配置はどの様に考えているのでしょうか。

デザイン組織の形は結構悩んでいて、本も色々と読んではいるのですが、もう少し考えを煮詰めていく必要があります。考えられる一つの形態は、今のエンジニア/PdM/デザイナーのSquad体制を踏まえたもの。エンジニア/PdMは事業ドメインに対して混合チームをつくっていて、そこにデザイナーを加えているのですが、その事業に対する理解が深まり、スペシャリストをつくっていけることは、この体制のメリットですね。一方で、デザイン組織ってクロスファンクショナルな存在であるべきで。各部署との付き合い方に関しても、他のチームとは異なる動きをするし、異なる動きにしないといけないので、横断的な役割もプラスさせていきたいんですよね。となると、デザイン組織としてプロダクト側の中央に位置付けさせ、デザインの依頼がきた時に、誰に何をアサインするか決めていく形態もありだなと考えていて。最終的にはどちらかの形態を選ぶと思いますが、自分達だけで考えるのではなく、プロダクト側の他のメンバーとも話し合いながら決めていくつもりです。

■ 社内外問わず、デザインやデザイナーの価値を伝えていく責任


―組織づくりの他に、今デザインチームの課題として取り組んでいることはありますか。

現在、プロダクトのデザインを一緒に担当しているデザイナーと、デザインシステムの構築を進めています。デザイナーが私一人だった初期・中期フェーズを経て、今はプロダクトに関わるメンバーが大分増えてきました。それなのに、ものをつくる時に、どの部品が正解なのか、どのコードが正しいのか、どういう設計にすれば良いのかといった原則がないままになっていて。これまでは、個々に任せるか、私に問い合わせがくるかという二択になっていました。ただ、それでは対応しきれないので、プロダクト全体の一貫性が損なわれたり、開発の非効率性が生まれたり、コミュニケーションの質がどんどん落ちてしまうんですよね。そうなると当然プロダクトの質にも影響が出るし、最終的にはユーザーからの期待を裏切り、信頼関係も壊しかねない。デザインを決定するときの礎となるWealthParkのデザイン原則をつくり、それに基づくロゴ、カラーパレット、グリッド、アイコン、コードを標準化・統一化していき、誰もが迷いなく使えるデザインシステムという仕組みにしていくことは、一貫して質の高いUXを提供する上で大切なんです。うまくいっているスタートアップって、デザインシステムを導入しなければならないフェーズに突入した時に、きちんと構築しているんですよね。デザインシステムは対象領域が広く、しっかりやろうとすると本当に大変なのですが、何の為の、誰の為のデザインかにきちんと向き合いながら、段階を踏んで導入していきたいと思います。

―WealthParkで今後やっていきたいことを教えてください。

組織をつくる上で強く意識する様になったのですが、デザイナーとして生きている以上、社内外問わず、デザインやデザイナーの価値を伝えていく責任があると感じています。理由としては、これまでデザインやデザイナーの定義が誤って認識されていること、そして、この時代におけるデザインの必要性が世界で高まっていることが大きいですね。デザイナーの価値は、言われたものをつくるだけではなく、人や社会の問題を解決するところに存在すると思うんです。俗にいう「デザインシンキング」にも通じますが、デザイナーは非常に中立的にものを考えるし、プロダクトとビジネスの間、ビジネスとユーザーの間に立てる人間。我々は形あるものをつくっていく時に、人やユーザーについてずっと考えて仕事をしています。デザイナーにとっては共感力が非常に重要で、だからこそ生まれるアイディアや発見がある。今経営者がデザインを学んだり、企業が優秀なデザイナーを採用する様になってきた所以だと思います。そうしたデザイナーの価値や世の中の流れを会社に浸透していきたいし、ただデザイン組織を大きくするというよりも、他の組織との連携を見据えながらデザイン組織をつくっていきたいですね。

■ WealthParkの根底に流れるフェアネスは自分の唯一のこだわりでもある

―なるほど。もしよろしければ、吉本さんが尊敬するデザイナーについても伺いたいです。

難しい質問ですねえ(笑)。実は好きなデザイナーって特にいなくて。ずっとサッカーをやっていたにもかかわらず、好きなサッカー選手もいないんですよね。このデザイン、このデザイナーが好きという強い気持ちがないって、信念やこだわりがない感じがするし、実は自分の中でコンプレックスだったりします。

―でも、デザイナーとしての信念みたいなものは、きっとお持ちなのでは。

しいて言えば、曲がったことは嫌いなので、そこは戦いますね。公平性を求める性格だからこそ、この会社にいる。川田のビジョンに根底にあるものもフェアネスで、彼は出会った頃からそれを言い続けていたし、私もその言葉に対する深い愛情があります。組織内でフェアネスが失われた瞬間や、無視した行動に対しては、ものすごくぶつかって揉めるので、そこに対するこだわりだけはあるのかな。

―最後に、休日の過ごし方やリラックス方法を教えてください。

1つは子供と公園に探検に行くことですね。近所に大きな公園があり、緑が多く、人も少ないので、朝からよく娘と出かけています。もう1つは、最近Google UX Design Professional Certificateの受講を始めて。私もこの考えには同意するのですが、GoogleはUXデザインってデザイナーだけの仕事ではない、飲食店も小売店もUXの考え方、顧客の観察の仕方、課題の見つけ方を取り入れる必要があるということを提唱していて、デザイナーのみならず、一般の方向けに、UXデザインの半年にわたるオンライン講座を開設しているんです。英語の講座ですが、休日はこの勉強に時間を充てています。

―本日は多岐にわたるトピックについてお話していただき、ありがとうございました。


インタビュアー
飯田 明 | Mei Iida
渉外法律事務所にてファイナンス・パラリーガルを務めた後、大学院留学を挟んで飲食業の世界へ。外資系チョコレート会社のDirector of Communicationsとして、HR/ブランディングを担当。現在はフリーランスに転向し、複数の会社とのプロジェクトを通じて、カフェのプロデュース事業や人事、国内外のダイニングイベントの企画・運営に携わっている。
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