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非対面で働く時代に必要な「見えない課題を見える化する新たな接点」|Pulse User Interview・株式会社フォトラクション

非対面の働き方が日常になった影響は、オフラインを前提としたきめ細かな施策によって円滑な社内コミュニケーションを実現していた企業ほど大きかったのではないでしょうか。これまで様々なコミュニケーション施策により社内のつながりを維持していたという株式会社フォトラクションのCFO・渡辺浩明さんと総務担当・臼倉菜緒さんは、顔を合わせない働き方が浸透しつつある今、「見えない課題を見える化する新たな接点が必要」と語ります。

社員の過半数が昨年入社したばかりの新入社員という状況で、それぞれの人柄を知りメンバー同士の関係性を深めるのにWantedlyのコンディション・マネジメントサービス「Pulse」が役立っているという同社に、どのように活用されているのか伺いました。

顔が見えないリモートワークは「ゆるいつながり」が必要

-- 御社ではどのような組織課題を抱えていたのでしょうか。

臼倉:リモートワークと社員数の急増による関係性の希薄化です。2020年の春からフルリモートに切り替わり、それと同時期に社員数が20名から50名にまで増え、大半が新入社員になりました。入社手続きで1日出社したあとはオンボーディングもリモートで、そのまま在宅勤務という状況だったため、特に新入社員の気持ちのつながりや健康・メンタルの状況が察知できない状態でした。

渡辺:秋ごろに週2~3日出社にしたのですが、その後、感染者数が再度増加したため原則リモートワークに戻し、現在はオフィスを閉鎖しています。リモートが続くなかで「気づかないうちに疲弊している社員もいるのではないか?」という不安が常にあり、社員の状況を把握するために、コミュニケーションを補強する必要を感じていました。

-- リモートワークへの切り替え以前から、コミュニケーション施策は行われていましたか?

臼倉:コミュニケーションポイントは多数設けていました。各部門からの発表や自己紹介を行う月例会、他部門のメンバーとも交流するシャッフルランチ、新入社員が対象のオンボーディングチャンネル、部活動などです。シャッフルランチは基本的に全員参加で、前回とメンバーが被らないようにして5名前後のグループに分けて実施しています。

ボードゲーム部の活動風景
社内ポータルの部活動一覧のページ

渡辺:フルリモート導入以降にはSlack上で「ゆるゆるチャンネル」を立ち上げました。雑談できるゆるい交流の場を作ると、メンバーの意外な一面や新入社員の人柄が分かり、理解が深まります。Slackでもテキストだけのやり取りだと冷たい印象になってしまうことがあるので、リモートワークになってから絵文字をたくさん作り、感情も伝わるように工夫しました。

ゆるゆるチャンネルのなかでも断トツでゆるいpost

臼倉:コーポレート部門には社内の状況に課題意識を持つメンバーが多く、よく「みんなが気持ちよく働ける環境を作るには」「組織そのものをよくするためには」というビジョンを考えるときも思想を共有をしながらコミュニケーションをとっていました。それがコミュニケーションの場や方法を多数生み出せる土壌につながったのだと思います。

-- 施策のなかで、リモート環境下でも効果を実感したものはあるでしょうか?

臼倉:シャッフルランチはオンラインに移行して継続しています。仕事中は寡黙なメンバーが実は話し好きだと分かったり、メンバー同士の意外な発見ができる機会になっていると思います。

リモート移行後に始めた、コーポレート部門が発信する社内ブログもありますね。コーポレート部門から社内への発信は事務的な情報が多く淡々とした作業になりがちで、どのような思いを持って発信しているかも伝わりません。それがコーポレート部門のメンバーにとってストレスにもなっていたため、社内ブログをきっかけに事務的な情報共有もスムーズに受け入れてもらえるようにしたいと考え、私が発案しました。

具体的には、コーポレート部門メンバーの人柄やどんな思いで働いているかなど、カジュアルに伝えるコンテンツを更新しています。そうすれば肩ひじ張らずに投稿できますし、読む側も気楽に読めます。私自身、ゆるい発信を続けるうちにオープンマインドになり、働きやすくなったと感じていますし、社内への発信も以前よりスムーズに受け入れられるようになりました。メンバー同士の関係性を深めるためにも、こうした社内ブログは有益ですね。

捕捉しづらい“変化”を察知するために「Pulse」を選択

-- 多くの施策を取り入れ、完全リモートワークなどオンライン化にも適応なさっているように思いますが、なぜ「Pulse」を導入されたのでしょうか?

臼倉:これまでは会社で顔を合わせていたので、社内の雰囲気で「どうやらこういうことに困っているらしい」「ここでコミュニケーションが滞っている」といった課題を認識できましたが、リモートワークだとこうした雰囲気の変化を感じ取れなくなりました。

コミュニケーションの変化はビジョン共有の側面にも影響を与えていました。新入社員へのビジョン共有もありますが、どこの会社でも起こりうることかと思いますが、長く在籍しているメンバーほど会社にいる価値が分からなくなりがちです。そのためリモートワークでも改めてビジョンを伝える必要があると考えていました。

対面で顔を合わせられないリモートワークではカバーしきれない、これまでは見えていた小さな変化に気づくためには、既存のコミュニケーションの場で交わされるのとは違う種類のコミュニケーションで補強する必要があると考えました。そこでWantedlyの担当者から「Pulse」の紹介を受け、メンバーのコンディションを確認できる「調子どう?」や、気軽にサンクスを伝えられる「さすが!」を使うことで、課題を察知する感度を高められると思い導入を決めました。

-- メンバーへの浸透はスムーズでしたか? また導入後の変化は感じられましたか。

渡辺:問題ありませんでした。シンプルなツールなので導入後の運用や操作も簡単で、管理するコーポレート部門のメンバーからも、回答する社員からも特に質問はきていません。

導入による変化としては、リモートワークで顔が見えなくても「調子どう?」がコミュニケーションのパイプになり、コンディションを可視化しやすくなりました。コンディションが悪いメンバーには、DMなどで状況を確認し、必要に応じて上長に相談するなどして対応しています。

臼倉:「さすが!」はサンクスを伝えるツールとして活用しています。導入前に比べて感謝する回数は増えたましたね。よくサンクスを伝える社員が把握できるようになり、社員の人柄を知るきっかけになりました。

渡辺:また、伝えるサンクスが可視化されると社員一人一人が「何を大切にしているか」「何を大切にする組織にしたいか」という考え方が伝わってきます。

コミュニケーションに限らず、全社で施策を行うときは導入後にハブとなるメンバーがとても重要になります。「さすが!」を導入して、いろんな方がそのハブになってくれる人だと気づけるようになりました。ハブ役の人が増えると、今後新しい施策を始めるときの進めやすさにもつながると思います。

また、「さすが!」を活用している社員からは、改めて感謝を伝えることで「自分が仕事で何を大切に思っているか」が分かるようになった、という声も届いています。今後も運用を見直しながら感謝を送る人を増やし、改めて感謝するきっかけとしていきたいです。

数字の成果だけでなく、働きやすさを追求する組織作りのきっかけに

-- 今後「Pulse」に期待する機能はありますか?

臼倉:「調子どう?」でメンバーの体調やコンディションの変化に気づけるようになりましたが、状況に応じたケアの方法はまだ模索中です。調子が悪いメンバーがいたらアラートとともに不調の内容に合わせたアドバイスのポイントを提案してもらえたら、とても参考になりますね。

また、導入から時間がたち「さすが!」を送るメンバーが固定化しているという課題があるため、利用率が低いメンバーに対して「そろそろ『さすが!』を誰かに送ってみませんか?」と通知を出すリマインド機能があると、利用促進や利用率の平準化に役立ちそうです。

渡辺:「Pulse」を導入すれば解決、ということではなく、あくまでもコミュニケーションのきっかけ作りで、その先にどのような手を打つかは企業の運用や工夫次第になると考えています。まだ活用しきれていないところも多々ありますが、こうしたサポート機能が拡充されたら、リモートで顔を合わせられなくてもさらに働きやすい環境を提供できると思います。

今後はメンバーとつながるパイプを形成する「Pulse」をいっそう活用しながら、採用数や業績といった数字で表される成果だけではなく、メンバーが働きやすい環境を整えてよりよい組織作りをしていきたいです。

(取材・執筆協力:秋カヲリ)

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