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“マーケ視点で採用を見直す” 応募数を10倍にして勢いあるメンバーを採用した“エモさ”をロジカルに伝える術

今回、お話を伺ったのは、グローバルデジタルマーケティング企業「株式会社LIFE PEPPER」の人事 兼 執行役員の吉田典広様です。営業職からデジタルマーケティング職、そして人事責任者と職域を広げてきた吉田様は、マーケッター出身という自らの強みを生かし、2019年4月は1ヶ月間の自然応募で244応募という過去最高数を獲得しました

記事100閲覧数(PV数)あたりの平均応募数にして約5人、1応募あたりのコストは200円。通算すると、LIFE PEPPERでは過半数以上の社員がWantedly経由でジョインし、吉田様を含む執行役員3人もまたWantedly経由です。今年4月からは、Wantedly経由で元研修医がマーケッターとして新たに加わり、またインターン希望者には東京大学をはじめとした優秀な学生からの応募が多数あると言います。

もちろん、何もせずにこうした状態が出来上がったわけではありません。どういったテコ入れによって生まれたのか、明日から使えるTIPSとともにご活用ください。

LIFE PEPPER様のWantedly実績プロフィール

- Wantedly経由採用実績:40人
- 採用ポジション:セールス、マーケッター、エンジニア、バックオフィス、学生インターン
- Wantedly利用期間:4年4ヶ月(※2019年6月時点)
- 運用担当人数:1人(2019年5月より2人)
- ご担当者様が感じるWantedlyの特長:他サービスではリーチできない高い人材を獲得することができる(優秀で勢いのある人に出会うことができる)

吉田様の自己紹介プロフィール

- 入社時期と入社理由:2015年3月、言語化できない面白さを感じた+創業期に関われる貴重な機会だったから。
- 入社から現在まで:創業期の営業部立ち上げを経て、セールス、コンサルタントおよびマーケティング実務を担当。2018年9月より人事労務の責任者も兼任。
- 座右の銘:自らの意志で選択を、選択を正解にする覚悟を

手探りから始めたマーケ視点でのテコ入れは、再現性があった

吉田様:
僕たちが採用に本腰を入れ始めたのが2018年9月末のこと。弊社にはそれまで専任の人事はおらず、各ポジションの責任者が自己権限で採用活動を行っていました。採用強化を機に、僕が人事業務を一任し、Wantedlyの運用にテコ入れをはじめました。人事業務といっても、手をつけるべき業務がたくさんあるので、限られた時間と工数を有効活用できる策を考えました。

テコ入れ前の応募数は、月27人。吉田様の人事赴任後1ヶ月間のうち、同社の応募数は月120人を超え、明らかな伸びが見られました。

吉田様:
この期間に、いろいろな仮説検証を繰り返しました。効果に繋がった理由には、仮説としていたマーケティングの有効性が証明されたことが大きいと思います。直接的な言い方になりますが、マーケティング的な感覚が薄いと、Wantedlyの運用でバリューを発揮しにくいと僕はみています。

打ち出すべき「エモさ」をロジカルに説明していくために、マーケティングは自社の強みを最大化する武器になると思います。「シゴトでココロオドル人をふやす」ことをコンセプトにした、仲間のつながりやビジョン共感型のWantedlyにおいて、「エモさ」は必須要素ですから。テコ入れにあたっていろいろとリサーチをしましたが、こうした戦術に力を入れる企業はまだ多くはないように感じています。

手探りの状態から始めたデジタルマーケティング視点からのテコ入れは、予想以上に効果をもたらす、再現性のあるものでした。

いきなり募集を出すのではなく、競合を知り自社を知る

吉田様:
僕はまず競合分析から入りました。僕たちが求めていた採用候補者は、ざっくり言えばマーケティングやエンジニアを希望する中途社員。この条件を満たすユーザーに対して、他社がどういった打ち出しをしているか知るために、同条件のフィルタをWantedly上でかけ、上位人気100社の募集ページを全て読み込みました。

このランキングに食い込むには複数の要因が考えられますが、企業情報や執筆者のプロフィール、閲覧数と応募数の割合、企業のネームバリューなど、上位にランクインする要因を洗い出して分析するべきです。

STEP.0 競合分析
・希望する採用条件でフィルタをかけ、なぜ人気があるのか/読まれているのかなど支持される理由を探る

採用ペルソナを設定して募集の軸を定める

吉田様:
競合分析と並行して、採用ペルソナを設定しました。ペルソナを明確にする事で、募集ページ全体の方向性が定まります。さらに言えば、ペルソナ次第では、Wantedlyの自然応募だけだとリーチしづらいターゲットであることが浮き彫りになります。僕たちもエンジニア採用にはWantedlyのダイレクトスカウトを使いましたし、場合によってはリファラルや他媒体での採用がよりマッチすることもあるでしょう。

ペルソナに対して、Wantedlyという採用プラットフォームが有効かを見極めた上で、採用サービスや手法を使い分けるべきです。関連しますが、媒体理解も重要です。理解を深めるほど、出会いやすい層と、そうではない層というのが見えてきますので。

同様に、採用側の企業にも媒体との相性があると思います。どんな企業との親和性が高いかといえば、これはずばり大きな旗を掲げている企業です。ユーザーの多くが世の中に課題感を感じているはず。企業側もそんな彼ら彼女たちに負けない熱量でミッション達成のために活動しているべきです。

その前提があれば、認知度や実績、社員数の少なさが採用に不利に働きがちなシード期のベンチャーでも、Wantedlyを使ってジャイアントキリングを狙えると思います。

STEP.0 ペルソナを設計し、採用ターゲットを明確化する
・具体的なターゲット像を描く
例)吉田様が構想した項目
年齢/性別/出身地/家族構成/出身校/経歴(最終学歴が公/私/国立のいずれであるか)/留学経験の有無/新卒入社企業(職域/ポジションなど)/年収/モチベーション/現状での不満/将来像/パートナーの有無/入社後の活躍イメージ/入社することによる社内への影響
STEP.0 Wantedlyの媒体理解を深める
・Wantedlyのユーザーの属性をリサーチする
・自社で求める人材(ペルソナ)がWantedlyとマッチするか一考する

吉田様:
補足ですが、最初のペルソナ設定は採用戦略の起点でしかありません。よりマッチしやすい人材を採用するためにペルソナの精度を高めるべきですから。候補者のデータを管理して、傾向を探り改善を続けるのがおすすめです。Wantedly上でとれるデータには限りがありますから、僕の場合はスプレッドシートで全候補者を管理しました。数が集まったらピポットテーブルでくくり、次の採用戦略に活かしています。

まず着手すべきは「閲覧数/クリック率を増やすこと」 

吉田様:
僕が競合分析をした結論から言うと、「閲覧数/クリック率を増やすこと」がわかりやすいテコ入れの目標です。クリックされるということは、「この募集ページをよみたい」気持ちのあらわれです。本質的ではないかもしれませんが、より多くのユーザーが募集ページを訪れることで、マッチする潜在層へのリーチは自ずと高くなると見込みました。

SEO対策にも似た考え方ですが、僕が行なったのは決して難しいことではなく、タイトルのつけ方とカバー画像の選び方を意識することからでした。候補者はこの2要素を見て、本文を読むか(クリックするか)を決めます。

まず、タイトルで必要なのは、採用ペルソナが検索しそうな単語や惹かれそうなキーワードを盛り込むこと。キーワードの選び方は、下記に詳細を記載していますが、たとえばベンチャー企業への転職を考えている方であれば、「自由」、「裁量」、「成長」などがフックになるでしょう。そうしたキーワードを入れつつ、具体的にどういった人物と出会いたいかを明確に打ち出すタイトルが応募後のミスマッチを防ぎます。

ここで注意すべきポイントは「選定したキーワードは自社で強みを出せるか」ということです。先ほど例に出したような単語は、マーケティングで言えばビッグキーワードになるので、多くの企業さんが使用します。もし組織文化や公開できるエビデンスがキーワードと一致できないのであれば、募集としての信頼性が下がってしまいますし、数多くの募集ページに埋もれてしまいます。そういった理由からビッグキーワードを狙っていくのであれば、自社の強みや差別化ポイントと一致するか?という問いが重要になりますね。

STEP.1 「キーワード」を使ってタイトルをつける
 ・記事を見てもらうためには、魅力的な「タイトル」をつける。
 ・ペルソナに刺さりそうなキーワードを盛り込む。
 ・キーワードを自社の強みや差別化ポイントと一致させる。
 ・求める人材を明確にわかりやすく記載する。

採用戦略やストーリーを込めたカバー画像を選ぶ

吉田様:
カバー画像となる写真の選定も、閲覧数/クリック率を左右する大きなポイントです。ペルソナの気持ちに寄り添うものかどうか、写真から訴求されるイメージがどう作用するかを考えなくてはいけません。パッと見たときに、「この会社で働きたい」、「もっとこの会社のことを知ってみたい」といったポジティブなイメージが浮かぶのが良いかと。

よくあるのは飲み会や社内イベントで2〜30人くらい大勢で写っている写真ですが、こういった写真は使いどころを選びます。人や職種によっては、そうした雰囲気を得意としないことも考えられます。個人的には、エンジニアなど職人気質のポジションを募集する際には、こうした写真は使用しません。逆に、機動力が高いインターンを集めたいといったケースでは、しっくりとくるかもしれません。

いずれにせよ選んだ一枚に採用戦略やストーリーがこめられているべきです。手元にある写真素材でその場しのぎするのではなく、必要に応じてクオリティの高い写真を撮り直すくらいの工数をかけてもいいプロセスです。タイトルやカバー画像のテコ入れは、30,000社の企業が利用し、約40,000記事が掲載されるWantedlyにおいて、埋もれずにいるための弱者の戦略です。

STEP.2 ターゲットの目線に立ったにカバー画像を選ぶ
・本気で運用に望むのならば、ありものではなく、戦略ありきの素材選定を。
・ペルソナに合った、会社に対するポジティブなイメージを訴求する素材選定を。
・カバー画像へのこだわりは、弱者の戦略のひとつ。
Beforeのタイトル:経営ができる営業職!500%成長のベンチャーが即戦力の営業マンを募集!
Afterのタイトル:グローバルな環境で活躍したい、フットワークに自信のある法人営業募集!

一貫性のある記事を発信することも重要

吉田様:
最後に、募集ページの内容に関してです。コンテンツの質については、僕自身まだ検証の最中ですが、現時点では記事に書いてある内容に一貫性があるかが非常に大事だと考えています。組織文化だったり、目指している世界観だったり、戦っていく市場だったりと、伝えたい内容に一貫性がないことには「エモさ」が半減するんです。

これもまた、競合分析の結果からですが、上位人気50社の募集ページの本文テキストを抜き出して、テキストマイニングをかけると、職種をまたいだ募集ページだったとしても、キーワードとなる単語表現の統一や、主語と動詞の組み合わせに矛盾がありませんでした。

すなわち、ひとつの企業から発信される情報には、内容はもちろん、伝えるべきポイントやキーワードに齟齬がないことが大事です。執筆者の違いで、社名も表記もばらばらになることも散見されますが社内での表記上の統一ルールを決めてもいいかもしれません。

 STEP.3 発信する内容に一貫性があるか
 ・記事の中で言及する内容に一貫性をもたせる。
 ・押し出すべきキーワードを統一する。
 ・正確な日本語を書く。

Wantedlyはまだ「ブルーオーシャン」、マーケ視点で採用界隈を賑わせていく

吉田様:
ベンチャー企業であれば一人の入社で会社が大きく変化する場合があると思います。太鼓持ちのようですが、実際、Wantedly経由で出会う方々は経歴も人柄もユニークな人が多いです。Wantedlyを活用したことで、破格の採用単価で優秀なメンバーを採用できていますし、そのメンバーに支えられて会社はどんどん成長しています。

世間一般では、優秀な人材獲得に向けた競争が激化していますが、僕からするとWantedlyはブルーオーシャンなんです。そう感じるのは、マーケティング的な切り口での勝ち筋が見えてきたこと、そしてそういった切り口でWantedlyを活用している企業さんが少ないからと言えます。ですが、より多くの企業が自社の強みを余すことなく伝えることができたら、Wantedlyも人材獲得の戦国時代になっていきますし、そうあるべきだと思います。

僕自身、知り合いの企業さん向けに講演したり、ワークショップを開催したりもしています。それもこれも、採用界隈を賑わせていきたいと思っているからです。 多くの企業さんが自社の魅力を存分に発信する、そしてその企業さんにマッチする候補者と出会うことができる、そんな世界になれば最高だなと思っています。

僕らとしては応募をKPIにするフェーズが完了したので、これからはマッチする候補者のみが応募してくれるように改善していく予定です。そうやって最終的には「1応募 = 1採用」を目指し、常に候補者と弊社の「運命の出会い」になるような運用にしていきます。

最後になりますが、Wantedlyの活用だけでは採用活動、さらに組織づくりが上手くいくとは思っていません。あくまでもWantedlyは出会いのきっかけであり、入社に至るまでは「市場、事業の成長率、選考体験、組織文化、オンボーディング、評価制度、福利厚生‥‥」といろいろな要因が影響します。これを同時並行で改善し続けなければ、せっかく応募いただいても内定承諾の難易度が上がりますし、ネガティブな退社が続きいつまで経っても組織が大きくならない状況が生まれてしまいます。

今回はWantedly運用のテコ入れに関してお話させていただきましたが、それに合わせて全社を俯瞰しながら改善と発展を継続することが何より重要です。

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