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“入社後のミスマッチを減らすために” 未経験人事が、現場を巻き込みエンジニアとともに運用をするまで

Wantedlyを運用している中で気になるのが、他の会社がどんな運用をしているか。採用に唯一解は無いですが、会社の規模やフェイズ、採用したい職種の難易度によって、どう動くべきかは変わってきます。Wantedlyを使いはじめて間もない、採用に関わる方向けに、各社が採用に対してどんな取り組みをしているのかをご紹介します。

今回取材させていただいたのは、グッドルーム株式会社人事責任者の丸田さんとエンジニアの黒田さんです。

グッドルーム株式会社は「新たな普遍を発見する」というビジョンを掲げ、部屋探しをもっと自由に楽しくするお部屋探しメディア「goodroom」や廃れないシンプルなリノベーション賃貸「TOMOS」を展開しています。エンジニア自らスカウトを送信する、事業部メンバーとの交流機会を定期的作るなど、会社全体で採用に力を入れています。

エンジニア、ビジネス、人事部が協力し合う採用体制

採用チームと事業部チームが連携し、全社的な採用活動を行っているグッドルームさんに、事業部を巻き込みつつ採用を進めていくためのコツなどを伺いたいと思います。早速ですが、いまの採用体制について教えてください。

丸田様:
ビジネスチームとエンジニアチームで分かれていて、ビジネスチームは私ともうひとりの採用担当が、エンジニアチームは同席しているエンジニアの黒田と一緒に担当しています。元々、私は採用だけでなく、総務などのバックオフィスも担当していたので一人で採用活動を回すのは正直無理だと思いました。しかもエンジニアは専門領域なので、余計に一人では無理だろうと。そこで、エンジニアの黒田に頼んで、手伝ってもらうことになりました。

黒田さんは1週間のうちどれくらい採用に時間を割いているのでしょうか。

黒田様:
1日1時間程は、面談や日程の調整などに時間を使っています。新しく募集記事を作るときは半日ほど使う時もあります。

スカウトもエンジニアは黒田さんが送ってらっしゃいますよね。スカウトを送る際に、気をつけていることや工夫していることなど教えてください。

黒田様:
できるだけプロフィールを読みこむようにしていました。最初はざっくりとした内容で送ってた時もあったのですが、それだと返信率があまりよくなかったので、興味を持った点や一緒に働きたい部分を伝えて送るようにしています。

エンジニア目線で自分がどんな風に評価されたら嬉しいかも意識しました。エンジニアからすると、技術面を見てくれているのか、すぐに活躍できる環境なのかは気になるポイントなので、そういった観点は盛り込むようにしました。

スカウトを送る際に何か参考にされたりしましたか?

黒田様:
いろんな採用媒体に登録して、自分でも実際にスカウトを受け取ってみました。何通も受け取ると、これだとテンプレっぽいなとか感覚的にわかるようになったので、他社からのスカウトメッセージは非常に参考になりました。

現在7名のエンジニアが在籍していらっしゃると伺っていますが、他のメンバーの方も採用には協力的なのでしょうか?

黒田様:
そうですね、僕のいるメディア事業部が立ち上がったときから、採用頑張らないとまずいぞ、みたいな空気感があって。半期に一回の事業部のミーティングでも、採用については話すようにしています。他社の事例を共有したり、事業部側でなにかできることは無いかアイデアを出し合ったりなど。

採用チームとの連携はどうされていますか?

黒田様:
「こんな人達をスカウトしようと思います」、「こんな募集記事を作りました」などは一旦採用チームに伝えて、問題が無いか確認してもらっています。

ビジネス系職種の採用ついては、事業部とどのような連携をしていますか?

丸田様:
できる限り現場のメンバーと会う機会を作るようにしています。例えばWantedlyのミートアップ機能を使って、オープンオフィスパーティを開くなど。弊社では候補者の方には1日か2日、インターンにお越し頂く事が多くあります。これは、入社して頂くこと以上に、入社した後にその方が活躍できるかどうかが大切、そのためには双方の認識にギャップが生まれないようお互いに見極めることが大事だと考えているためです。

インターンと言っても必ずしも実務を一緒にするわけではなく、イベントのお手伝いなどにご参加頂いています。例えば、リノベーション事業部は内覧会を良く行いますので、立ち居振る舞いやコミュニケーションの取り方をお互いに感じたりしながら、一緒に働いていきたいかを考えてみたりします。細かい仕事内容などは後から覚えられますが、その会社のカルチャーに合うかどうかは面接だけではわかりにくいですし、しかもイザ働き始めてみたらとても影響の大きい部分ですので、丁寧に向き合って確認したいと思っています。

事業部を巻き込んでいくコツ

採用チームと事業部が連携しながら採用を進めていく上で、最初の巻き込みの部分は特に大変だったと思いますが、どのように周りの協力を得ていったのでしょうか。

丸田様:
もともと私は営業職から人事総務に異動した人間で、異動した時既に前任の方はいらっしゃいませんでした。そのような所にひとり、勝手がなにもわかっていない素人が着任です。なので、これは考えるしかない!と思いながら手探りで色々やり始めました。

具体的に効果があった事は、社内の色々なメンバーに採用に関するヒアリングをすることと、元々繋がりのある事業部のメンバーや社長にもとにかくお願いしてトップダウンでまずは採用に対して意識を向けてもらうようにしたことです。

ヒアリングは自分に足りない視点や知識を補えますし、トップダウン発令は、みんなの話を聞いていて会社全体で採用に取り組めた方がきっと効果的という直感があったためです。それでもいきなり全員を巻き込むのは難しかったので、チャットでいつも採用関係の投稿に反応してくれるメンバーなどに、お礼かたがた声をかけるところからスタートしました。

そして私が特に意識して社内の皆さんに伝えていたのは、経営陣が会うだけよりも、現場のメンバーにも会った候補者様のほうが、採用に繋がる、また、承諾してくれる確率が高いことです。いくら経営層や人事が良いことを言っても「それ本当?」と思ってしまうのが応募側の心理だと思いますので、これはいっそさらけ出して正直に話せたほうが良いということです。

正直にオープンに選考通じて話していった方が、入社してからもお互い馴染みやすく良い方向に向いていきます。そういった理由も含めて、社内の皆さんにはとにかく協力してほしいと、トップダウンでも、直接でも、お願していました。もちろん、ただ言っているだけではだめで説得力がないので、自分からも黒田のようなメンバーに助けていただきつつ、コツコツ事例を作っていきました。

お話を伺っていると、お二人とも採用に対するモチベーションがすごく高い印象を受けました。どんな理由から採用を頑張れているのか、最後にお伺いしたいです。

黒田様:
まず、会社が好きで、サービスとして社会に必要だから、純粋に事業を伸ばしたいという思いがあります。また、採用をおざなりにすると、事業の伸びが鈍くなり、あとあと自分たちが苦しい状況に立つことはわかっているので、自分の将来のためにも頑張る必要があるなと思っています。

丸田様:
自分の起こしたアクションが、会社作りの土台につながっていると思うと、自然と期待に応えよう、超えていこうと気持ちが高まります。お会いした方が活躍している姿を見るのも嬉しいですしね。

個人としては、採用担当ができること自体が凄いチャンスだと考えています。どの会社も事業の規模が大きくなればなるほど、各部署に人は増えていきますが、採用担当だけは他の事業部程人が増えない部署です。そんな部署でいろんなチャレンジをできることだけでもモチベーションに繋がります。今後も事業部との連携をより一層強化して、採用活動に励んでいきたいです。

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