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新卒入社から最年少の執行役員へ。「組織」というプロダクトに、次の進化を起こすために。

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2011年の創業以来、プロダクトドリブンな成長を続けてきたウォンテッドリー。

組織としても100人の壁をなんとか越えた私たちは、2019年にはWantedly Visitの利用企業が33,000社を超え、新規事業として立ち上がったWantedly Peopleも400万ユーザーを突破するなど、いくつものチャレンジを乗り越えながら数字を積み上げてきました。

しかし、「0→1」フェーズを切り抜けた組織が、そのまま安定した軌道に乗れるかどうかは全く別の話。実際にこれらの数字を成し遂げた今も、「シゴトでココロオドルひとをふやす」という私たちのミッションからすればまだまだ一合目を登り終えたかどうかの段階で、向かう先には未知の世界が広がっています。

継承すべきカルチャー、起こすべき変化

組織のフェーズが上がると同時に、事業としては自分たちを取り巻く外部環境の変化を先読みした上で、時に大胆な意思決定が求められることになります。そこで大切なのが、自社の核となるカルチャーを継承しつつ、次の進化の基盤となるような組織改革。

このような意識のもと、ウォンテッドリーでは2019年9月に3人の執行役員を新たに迎え、新体制でさらなるジャンプアップに向けたスタートを切りました。今回インタビューするのは、弱冠28歳でありながら執行役員としてWantedly Visitの開発を担う森脇 健斗。新卒入社から4年で執行役員に大抜擢された森脇のストーリーを通じて、ウォンテッドリーの「次なる舞台」のビジョンを探ります。

森脇健斗 (執行役員 Wantedly Visit開発チーム担当)
大阪大学工学部環境・エネルギー工学科在学中からフリーランスエンジニアとして活動し、同大学を卒業後、ウォンテッドリーに2015年度新卒として入社、Wantedly Visit開発チームに配属。Wantedly Feedをはじめとする複数の新機能の開発や既存機能の刷新など、多数のプロジェクトを主導。2019年9月より現職。

「どうせ働くなら高い技術力と裁量を持った会社で。」

ウォンテッドリー入社以前、大学を休学してフリーランスエンジニアとして活動していた森脇。一人前のエンジニアになることを目指して森脇が飛び込んだスタートアップの環境とはどのようなものだったのでしょうか。

森脇:フリーランスとして活動していた最初の頃は、「組織に属さなくても、技術ひとつで食べていける」という自信があったんですよ。学生でありながら大型案件を受注したりもして、自分のスキルに疑いを持つことはあまりなかったです。

そんな中、頑張って作ったシステムの納品後、クライアントから厳しい評価をもらったことがあって。すごく悔しかったのですが、冷静になって考えると使う側のニーズを汲み取れていない設計になっていたことに気づきました。当時の自分にはコードを書く力はあっても、サービスを作っていく力が足りなかった。エンジニアとして1から修行し直すためには、実際にプロダクトを作っている会社で働く経験が必要だと思いました。

ウォンテッドリーに興味を持ったのは、2014年の時点でエンジニア界隈では「技術力のある会社」と話題になっていた会社だったから。自分もプロダクトを触って「これはイケてる」と思ったので、大阪から夜行バスに乗って話を聞きに行ったんです。実際に話を聞いてみるとエンジニアの裁量や意思決定権がとにかく大きい会社だということがわかって。すぐに「ここで働きたい」と思えたので、インターンを経て新卒として入社することになりました。

スーパーエンジニアに囲まれても萎縮しない勇気を。

森脇:ウォンテッドリーにはいわゆるディレクター職が存在せず、開発のスコープを定めるのも、グロースにおける数字責任を持つのも、すベてエンジニアの仕事。僕自身も入社してすぐ海外展開のためのサブドメイン対応をほぼ一人で任され、その後は国内のグロース施策や、フィード機能のベース作りと様々なミッションに関わりました。

特にフィード機能についてはチームリーダーとして機能開発と改善に2年以上関わりましたが、この期間に学んだことは大きかったと思います。仕様の設計から何から僕に一任されていて、企業へのアプローチやディレクションのような、普通のエンジニアではやれないことを含めて自分のオーナーシップのもと担当することができました。その過程がとても刺激的で、自身の成長につながったと思います。

周りが優秀なエンジニアばかりで萎縮してしまうこともありましたが、「発言の失敗」や「行動の失敗」を恐れていては何も始まらないと学べたのもこの時期でした。新卒だろうがなんだろうが物怖じせず、積極的に議論に参加する。決断のスピードを速めて、施策をどんどん回すことにフォーカスする。それが基本姿勢だと思います。

知識や経験のギャップがあることで、周りのすごい人たちと同じレベルで議論できないのは当たり前のこと。だけど本来、頭の回転の速さなどには大きな差がないはずなんです。だから個々のメンバーにはそのギャップを埋めるために分からないことを積極的に調べたり聞いたりする勇気が求められますし、その一方で組織には情報共有の透明性とオープン性を高く保つことでそのニーズに応えることが求められます。

そのような、新卒ですごい人たちと一緒に働かないといけなかった自分だから分かることを大事にして組織を成長させていきたいですね。

この会社のエンジニアはもっと強くなれる。

この9月から経営メンバーに加わったことで、プロダクトの開発だけでなく、組織づくりも担っていく森脇。就任して3ヶ月が経った今、どんなプロダクトチームの進化図を描いているのでしょうか。

森脇:僕は組織もひとつのプロダクトだと思っているので、ウォンテッドリーらしく「最短距離の最大社会的インパクト」を実現するためには、しかるべき意図を持って設計しなければいけません。開発チーム担当として経営に加わった以上、エンジニアの成長を促す仕組みを作ることも僕の責任範囲です。

僕自身も新卒として入社して、優秀な技術者に囲まれて育ってきました。時には身の丈以上の抜擢もありましたし、会社の成長スピードに必死に食らいついてきたからこそ今の自分があると思います。そういう実感があるからこそ、ウォンテッドリーで働くということが、いつも「気持ちいい成長痛」とセットであるような、そんな会社を作りたい。

そのためにも、経営としては会社をしっかり成長させることを最優先に考えていきます。そしてその過程で、自分自身も若手のメンバーを抜擢していきたいし、役割の流動化を進めてジャンプアップできる仕組みを実現していきたいですね。

それに加えて、エンジニアの生産性向上という新たなミッションもあります。この12月には「Developer Experience」「Business Intelligence」という2つのチームを新設しましたが、開発環境を整えて生産性向上につなげること、データを整えることでより精緻な意思決定をもたらすことが狙いです。こういった基盤部分に組織的に取り組んでいる企業はまだまだ少ない印象ですが、ウォンテッドリーとしてはしっかりと技術基盤にリソースを割くことで、成長の角度を上げていきたいと思っています。

エンジニアにもビジネスマインドをインストールする

森脇:同時に、技術に向き合うだけではなくて、エンジニア陣の事業貢献意識をさらに高い水準で保つための取り組みをしていきたいとも思っています。ミッション達成のために組織や事業があるのであって、開発チームはその一員です。事業全体が進んでいる方向や、組織としての動き方を考えられないことには、自分がやっていることの重要性も分からないし、全体のボトルネックも分からない。僕たちの大きなミッションを達成するには、事業や組織が大きくなることは必須だという意識を高く持ちたいです。

そのためには、これまで以上に開発チームとビジネスチームの連携が求められるでしょう。 それも「両者のコミュニケーションをもうちょっと増やそうよ」みたいな手ぬるい解決策ではなくて、もっと根本的な意思決定プロセスの改善を進めたいと思っています。

具体的には、開発チームとビジネスチームがそれぞれの得意不得意を把握したうえで、大きな意思決定にお互いを巻き込み合うような関係性を目指しています。それができないとチームの垣根に落っこちたまま誰にも拾われないボールが増えるだけで、組織全体の動きが鈍ることになってしまいますから。

幸いなことに、ウォンテッドリーには数字意識が強いエンジニアと、プロダクト志向の強いセールスがいるので、これまでお互いに培ってきた長所やカルチャーを残しつつ、弱点を補完しあえるような動きが増やせれば理想ですね。

次は自分が「越えるべき壁」になる。

弱冠28歳で執行役員になることで、新たな責任と向き合うことになった森脇。最後に、どのようなリーダーを目指しているのか、その意気込みを聞いてみました。

森脇:振り返ってみれば、今までのウォンテッドリーでは「0→1」が得意で、「点」での突破力に長けたリーダーが多かったと思います。Wantedly Peopleがいい例ですが、プロダクト開発においても、とにかく機能を尖らせた状態でリリースして市場に突破口を開くという勝ち筋を重視してきました。

ただ、フェーズが変われば別の戦い方が必要となりますし、今のウォンテッドリーに求められているのは「面」で勝ちにいくための新しい挑戦を率いることができるリーダーなのかなと思っています。だから僕個人としては、各チームのインターフェイスの役割を担いつつ、全体のアウトプットを最大化するようなバランスタイプのリーダーを目指していきたいですね。

あとは、自分よりも優秀なメンバーと一緒に仕事をしたいと思っているので、まずはリーダーである自分が「越えるべき壁」になれるよう努力をしていきたいです。新卒だった頃の僕がそうだったように、社内に目標があるだけで、成長のスピードは変わってきますから。

聞き手:竹内 瑞季(@amanda_mt
執筆協力:鈴木 雅矩(@haresoratabiya1
撮影・編集:加勢 犬(@Dr_KenDog
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