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Beating the Averages

Wantedly, Inc.に入る前

自分は大学では工学部物理工学科を専攻していて、物性物理学を学んでいました。実験事実から理論を組み立て、数式で世界を記述するという「物理」のアプローチが自分にとってはすごく面白く、知識をつければつけるほど現実の物質の見え方が変わってくるのがとても印象的でした。

一方、物理とはまた全然別分野の知識をつけたいと思い、経済や歴史などいくつか試すうちに辿り着いたのがプログラミングでした。きっかけは大学2年の末、アルバイトで貯めたお金で自分用のPCを買った事で、せっかくなので有効活用したいと考えてソフトバンククリエイティブの「明解C言語」を読み始めました。本当に基礎的な内容でしか無かったものの、自分の全然知らない領域だったので読み進めるのはとても面白かったです。一方で、実現できる事の小ささに不満も覚えました。

次に読む本を探していた時、ポール・グレアムの書いた「ハッカーと画家」という本に出会い、それまでは全く考えた事の無かった "エンジニアとしての生き方" に興味を持つようになりました。グレアムといえば Yコンビネーターをたちあげた投資家としての印象が強いですが、僕にとっては「ハッカーと画家」のイメージの方が強く、大袈裟かもしれないですが僕の運命を変えてくれた人なんじゃ無いかと思っています。

ただ、そうはいってもその時自分は物理工学科の学生で、知り合いにエンジニアはほとんどおらず、本当にエンジニアになれるとは思っていませんでした。物理も好きだったので学部4年では学科で一番ハードな研究室を選び、ゆくゆくは物性物理の研究者になろうと考えていました。

自分の中でプログラミング熱が再燃したのは、「メタプログラミング Ruby」という本に出会った事でした。この本は Ruby の変態的に動的な性質を面白おかしく説明していて、この本を読んで一気に Ruby が好きになりました。研究で使うデータをちょろっと整形したい時など、Ruby を日常的に書くようになりました。この頃から、本格的にエンジニアに憧れるようになりました。

大学院1年の時に初めてサマーインターンシップに参加して、現役のWebエンジニアを目にする事が出来ました。ほんの数ヶ月前までは全く縁の無かった業界に関わる事が出来ているのが自分でも驚きでした。

その後、Wantedly というサービスを知り、掲載されているのは知らない企業ばかりなのにどの企業も魅力的に見える事に感動して、勢いのままに話を聞きに行くボタンを押しました。自分は学科も畑違いだし長期インターンシップの経験も無く、まさか返事が返ってくるとは思っていなかったのですが、いまの自分の上司である久保長礼さんからすぐに返事が来て Wantedly に遊びに行く事になりました。遊びに行った当日も、話を出来ただけで感激でそのまま帰ろうとしていたのですが、短期でも良いからとインターンシップに誘われて春休み中の1週間のインターンシップが決まりました。そしてその後、入社に至りました。

ほとんどの会社から見れば Web 業界未経験の物理学専攻の学生なんて取るに足らない存在だと思うのですが、Wantedly はまずインターンシップで一緒に働いてみようという文化で、そのお陰で自分はジョイン出来たと思っています。

追記. 昔、独学でプログラミングを勉強していた頃の事をブログにまとめていたので、そのリンクも貼っておきます http://south37.hatenablog.com/entry/2013/12/09/024458http://south37.hatenablog.com/entry/2013/12/14/014224

現在

今年の4月に新卒のエンジニアとして Wantedly に入社して以来、主に Wantedly 本体の機能拡張にとりくんでいます。特に、今年5月の半ばにリリースしたダイレクトスカウト機能については、初期の開発からグロースまで継続的に携わってきました。自分の作ったプロダクトがユーザーに使ってもらえて、それによってコミュニケーションが生まれ、価値を生み出しているのを見かけると本当に嬉しくなります。

Wantedly, Inc.について

エンジニアに自由と責任がある会社だと思います。問題が何なのかを知る事、またその問題を解決する為にどういったアプローチをとるべきかという事、優先度が高いものは何なのか、いつまでにどういった順番で取り組むべきかを決める事といった、「特定の機能開発」として整備され落ちてくる前に必要な手順を全てエンジニア自身が行わなければならない為、自由であると同時に大変でもあります。 一方で、自分が動く事で自分が考える理想の世界を実現できる、理想の世界に近づいていける環境であるため、とても面白いとも思います。

今後どういうことをしていきたいか

Wantedly が使われてない業界や Wantedly に馴染みのない人々というのはまだたくさん残っていて、例えば僕の学科の友人はほとんどが大学院の博士課程に進学するかメーカーに就職したのですが、ユーザーとしても企業としても Wantedly とはほとんど接点がないのが現状です。でもそういった界隈の人にとって Wantedly が必要ないかと言えばそんな事は無くて、ただ知らないだけだったり人や企業がいないだけだったりします。

そういった現状は変えられると思っていて、誰しもが当たり前のように他の企業に興味を持って話を聞きに行けるような世界がやってくるんじゃないかと思います。そういった世界が Wantedly によって実現するかもしれなくて、そんなワクワクする世界へと近づけていけたら面白いと思います。

個人的に、エンジニアとしてどういうことをしていきたいかと言えば、もっと自分が乗っかっている基盤について理解を深めていきたいと思っています。特に、Wantedly には上から下までスーパーな人が揃っているので、そういった人たちが残したコードやドキュメントからもっと学んでいきたいです。

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