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「ホテルマン×漁師」として、宮古島と共に歩む(前編)

2018年1月に宮古島にオープンしたHOTEL LOCUS(以下LOCUS)のコンセプトは「もうひとつのリゾートステイ」。ホテル内に全てが揃った従来のリゾートホテルではなく、島のあちこちに出かけてアクティビティを楽しみ、島全体を楽しんでもらうことを目指しています。

ここで、ホテルマン×漁師として活動するのが高田和大さん。なぜホテルマンが漁師に?島と共に歩むホテルの取組みを紹介します!

ホテルマンとしての歩み、LOCUSとの出会い

まずは高田さんという人を紹介しましょう!
彼のホテル人生は、西表島の30室の小さなホテルからスタートします。沖縄本島で400室のリゾートホテルや、100室のラグジュアリーホテルと様々なタイプのホテルを渡り歩き、順調なホテルマン人生を送ろうとしていました。しかし、前職の上司からの「一緒にホテルを作らないか?」という一本の電話が、ホテルマンとしての価値観を180度変える転機となります。直感を信じた高田さんは、LOCUSの仲間に加わりました。


とにかくお客様を喜ばせることが大好きな高田さんにとって、ホテルマンは天職。お客様が想定している”感動の期待値”をさらに超えて提供できることが生きがいだといいます。

ホテルづくりは地域との関係づくりから

「地域との取り組み」というと口にするのは簡単ですが、実際にはどんなことをやっていたのでしょうか?

ホテルスタッフ達は開業する前から、ビーチクリーンや伝統的な船のレースであるハーリー大会など地元開催イベントへ参加。同じ空気を吸って一緒に汗を流し、少しずつ人や情報のつながりを作っていきました。そこには「ホテルは観光客の方々だけで成り立つものではなくて、地元の人たちの理解やサポートがあってこそ」という一人ひとりの想いがあったといいます。


▲美しい宮古島のビーチを守るため、地元のみなさんと一緒にビーチクリーン活動!


▲沖縄UDSチームとして、宮古島の伝統的な船のレース、ハーリー大会に出場し、第3位と健闘!

島と共に、ホテルマン×漁師という働き方

さて、そんな活動に加えて高田さんはなぜ漁師を目指すことに?
もともと高田さんは西表島でスピアフィッシング(魚突き)に出会い、すっかり夢中に。以来、趣味として続けてきました。

LOCUS開業前に向けて本格的に準備が進み始めた頃、ホテル内の海に面したレストランは「生産者の顔が見えるレストラン」というコンセプトに。じゃあそれをどうやって体現しよう、と全員で考える中で挙がったのが、「ホテルスタッフが自分で魚を獲って出せたら最高におもしろい」というアイディア。そしてこれを実現できるのが高田さんだったのです。

奇抜にも見えますが、高田さんにとっては、自分らしさを表現しながら島の魅力を伝えられる方法。これこそがLOCUSのコンセプトにあったスタイルだと一気に盛り上がり、走り始めることになります。

▲銛を使ったスピアフィッシング。迫力満点!

とはいえ実際に漁師になるまでには様々な苦労があったそう。
「本州出身である私が、宮古島の漁師になるというのは、かなりハードルが高いこと。さらに、地元の漁師さん達には『自分が獲った魚を自社のホテルレストランでお客様に提供したい!』と熱く語ってしまったものだから、はじめは全く取り合ってもらえませんでした。それでも諦めずに何度も漁協に顔を出して自分の想いを伝え続けると、少しずつ話を聞いてくれるようになったんです。そして半年間の準備と審査を経て、今年3月に晴れて宮古島の漁師に!結果発表の時に、それまでお世話になった地元の漁師さんや組合の方が直接お祝いの連絡をくれたのは何より嬉しかったです。心から感動と感謝の気持ちでいっぱいになりました!

今では定期的に漁に出て、獲れたての魚をホテル内のレストラン、LOCUS TABLEのお客様に届けています。まさに思い描いていた『生産者の顔が見えるレストラン』ですね!


「あくまで主役は、毎日漁に出ている地元の漁師の皆さんだと思っています。ゲストには、漁港から直接レストランに魚が届くということをきっかけに、宮古島の魚に興味を持ってほしい。地元の漁師さんには、ゲストが喜ぶ顔を目の前で見てもらいたい。さらに、ホテルを通して発信することで、漁師さんの活躍の場を広げることにもつながればと思っています。はじめの頃は全く相手にしてくれなかった漁師さんも、最近では『今から港に帰るけど、魚、見たい?』とわざわざ船の上から電話をくれたり、写真撮影に照れながらも応じてくれるようになりました(笑)」

そんなやりとりが妙に嬉しくて、いつも港に足が向いてしまうのだといいます。

後編ではそんな高田さんが次に挑戦する、アクティビティーを楽しみながら島を巡る自転車ツアーを紹介します!
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