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リリースから5年、macaroniが大切にし続けていること(新旧編集長インタビュー 〜前編〜)

食のトレンド情報やレシピ動画など、食と生活に役立つ情報を日々お届けしているライフスタイルメディア「macaroni-マカロニ-」。現在は、月間約2000万人以上のユーザーの方々にご利用いただいております。

macaroni:https://macaro-ni.jp/
macaroni store:https://store.macaro-ni.jp/

今回は、macaroniの立上げから現在に至るまでのメディア成長秘話を、新旧macaroni編集長の2人にインタビューしました!前編では、元編集長の世古に「初期のmacaroni立上げストーリー」について話を聞いてきました。

<プロフィール>
世古 裕史 / Yuji Seko
1981年生まれ、熊本県出身。トラストリッジ取締役。2014年に食のライフスタイルメディア「macaroni」を立ち上げ、編集長として成長を牽引した後、現在は新規事業開発に従事。クラフトビールと三茶ラバー。
<プロフィール>
小久保 直宣 / Tadanori Okubo
1978年生まれ、千葉県出身。macaroniの編集長。月刊誌の編集長やライフスタイル系メディアの編集長、大手印刷会社の企画職を経て、2018年からmacaroniにジョイン。趣味は料理で週末インスタグラマー。


ー「macaroni」をはじめたキッカケを教えてください。


世古:macaroniの前にグルメブックの話をしないといけないですね。
もともと代表の大場も僕も食が好きで、サービスをやるなら食の分野でやろうと決めていました。そこから「Gourmebook グルメブック」という「行った・行きたいお店」をシェアするグルメログ系のサービスを1〜2年ほど運用していたのですが、伸び悩んだ時期がかなりあって…。

そんな中、海外ではちょうどBuzzFeedやUpworthyのようなメディアが急成長していたところで、「これは来るな」と思ってmacaroniを事業として立ち上げようと考えました。それで、2013年の年末ごろから年明けにかけて、エンジニアとこっそり始めたんです。大場の決裁も仰がずに(笑)。

食を好きになったのは、もともと生まれ育った熊本の実家が、寿司屋、仕出し屋、焼肉屋といった飲食店を営んでいたことが大きいですね。
小学校から帰ってきたら、仕出し屋で働いているおばちゃんたちと長いテーブルを囲んで一緒にご飯と食べることが多くて。
そんな風に、みんなで楽しみながら食事をするという温かい世界観を多くの人に伝えられたらという思いが強かったです。イメージはこんな感じ。


ー 当日の構想としては、どんなイメージを持っていたのですか?

世古:当時の構想としては、食の全包囲ビジネス、女性に最も愛されるグルメニュースプラットフォームとして、メディアmacaroniを起点に、飲食店、出版事業、Eコマース、イベントやケータリング事業、当時のVineやPeriscopeを意識したLive配信アプリ(CtoC)、料理教室、データ提供を考えていました。海外のFood Networkという食専門のテレビ局を見たりして、エンタメ要素を強くしていきたいとも考えていました。


(当時の構想資料)


ー 当時のmacaroniでこだわっていたものは何でしょう?

世古:当時のWEBメディアって良い企画でも写真や見た目がイケてなかったので、差別化の意味も込めて、macaroniは「ビジュアル」にこだわろうと決めていましたね。全記事の写真とトンマナチェックを自分で行なっていました。

コンテンツとしては、トレンドをどこよりも早く届けることと、シェアしたくなる=新しい発見があるメディアを目指してやっていました。
当時はFacebookも全盛期で、”シェア”が流行っていた時代だったので、波に乗った感はありました。

立上げの頃は、アルバイトやインターン生を中心に記事の執筆をお願いしていたので、今思うとライティング自体が未経験ということもあって、記事の品質自体は高くはなかったですね。。。それでも、ウケてた時代ではあったのですが。。。(苦笑)

それからリリースしてすぐに、元出版社や紙媒体で編集をやっていた人、Webライター経験者を採用しました。雑誌や新聞を読んでいたユーザーのスマホ化が進み、読者のリテラシーが上がるという予兆があったので、初期の段階で編集体制をしっかりと整えるために、プロ採用と記事制作のガイドラインの整備を行い、そこから大きく品質が向上しましたね。

そんなこんなで記事を安定的に作れるようになって、プロや専門家とつくる連載もはじまり、ちょうどその半年〜1年くらいですかね、ニュースアプリに取り上げられることが増えて、それがひとつの成長エンジンになって一気に3000万PVを超える規模になりました。


ー「macaroni」という名前の由来はどこから?

(当時のmacaroniロゴ)

世古:「M」を使いたかったんです(笑)

Mのロゴや、マ行の言葉ってなんか親近感があると思うんですよ。「マクドナルド」とか「メトロ」とか、「モンスターズインク」とかも親しみがあったのと、子供が最初に話す言葉として「ママ」とかも。他にも、愛されてるサービスでMがついてるものも多かったし、「マカロニ」ってコロコロしてて響きもかわいいので、女性向けのサービスにいいかなと思って。

しかも、マカロニって筒状じゃないですか。
散らばった情報をこの筒を通して、まとめてお届けする!ってことでmacaroniにしました。最後のは完全後付けですけど(笑)


ー 立上げ後のmacaroniはどうでした?


世古:ニュースアプリの時流にも乗ってユーザー数も伸びたんだけど、その後半年くらいで完全に踊り場に突入しました。
良いコンテンツを作っても記事を見てもらえないし、本数を増やしてもユーザー数が増えなくて伸び悩む時期が続いて。
コンテンツ力はそこそこあったけど、当時はマーケティングが不足してたんですよね。そこで、良いものをしっかり見てもらうためにはSEOやSNSなどのマーケティングもしっかりやろうという方針に切り替えて、一気に注力しました。

かなり手探りの状態からはじめたんですが、最初は編集部のみんなから反対されてすごく大変でしたね。。。自分たちの発信したいことが制限されたり、マーケティング側からタイトルや文章を編集されることに対しての同意が得られなかったりと。マーケはクオリティの敵だ、くらいの感じがあった。(笑)
それでもなんとか施策を進めて、1年〜1年半くらいかけてマーケティングの視点が編集部全体に浸透しましたね。

やってみてわかったのは、ブランドや世界観のような定性的なクオリティ(部分/空気感)とマーケティングを両立するのって本当に難しいなってこと。自分たちの届けたいものと、ユーザーさんが求めているものギャップというか。初期のmacaroniはすごく尖っていて、前者のスタイルで情報を発信して伸びていたのでなおさらそう感じました。後者にしたらしたで、とんがり具合や発見が減ったような気がして、それにも悩んだりして。時間をかけて徐々に両立ができるようになってきて、それが今のmacaroniにつながっていると思ってます。

ー macaroniのターニングポイントはどこでしたか?


世古:今話したマーケティングへの注力とほぼ同じタイミングで、2016年夏から代表の大場も参加して「レシピ動画」をはじめたのが次のターニングポイントですね。Instagram やFacebookなどのSNSに力を入れたのもこの時期。

小久保:正直、外から見てて、レシピ動画の市場は抜けていた2社があるのによくやるなーって思ってました(笑)あれはどういう狙いだったのですか?

世古:そうですね、出遅れた感はありましたが、シンプルにmacaroniのユーザーにとってレシピ動画のニーズがあることが明白だったことですかね。あとは完全にInstagramの時代が到来して、動画というフォーマットがエンゲージメントが良いということ。

当時のレシピ動画って、映像のクオリティもだけど、分量や切り方、手順や味も微妙なものが多かったので、食に携わるメディアとして、もっと正しくて良いものを提供するべきだっていう使命感のようなものもありましたね。


小久保:なるほど。確かに当初のレシピ動画はそういうとこありましたね。

世古:その後の印象的な出来事は、Instagramで「マカロニメイト」というコミュニティをつくったことですね。現在は登録数も5000人を超えていて、編集部以外の方に協力してもらって、コンテンツや広告をつくりだしたのはこの頃からで、今もその流れは加速してます。

世界観を決めて編集部が発信するスタイルも全然好きなんですが、今後のメディアの在り方を考えたときに、一方通行ではなく参加性やコミュニティが生み出す熱量も必要だと感じています。


ー これまでのmacaroniを振り返ってみて、大切にしていることを教えてください。

世古:そうですね、リリースから5年経って、メディアとして変わらずに大切にしていることは、おおきく3つかなと。

企画すること、品質を担保すること、そして楽しむ、こと。

メディアっていつも何かをセレクトして発信してるんですよね。その何かというのは、モノでもあるし、情報でもあるし、暮らし方だったり。それを読者におすすめしてるんです。

その背景には、何らかの感情を抱いてほしいとか、良い体験をしてほしいとか、発信する側の想いがあるんですよね。なので「企画」をする、つまり読者のために企てることがすごく好きだし、もっと強めていきたいなと。

ただし、当たり前なんですけど、その情報の裏付け、つまり品質はしっかり守らないと意味ないんですよね。

そして、やはりコンテンツやサービスを提供している僕らが楽しむってことが一番大事だなと思っています。ビジネスとのバランスもあるので、すごく難しくてまだできていないんですが(笑)読者に楽しんでもらいたい想いで発信している僕ら側が、疲弊していたら意味ないですからね。



次回は、現編集長の小久保がジョインしてからのメディア裏話や、今後のmacaroniの方向性について【後編】新旧macaroni編集長インタビューでお届けします!

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