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「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味

今年の4月、スタディストは新しいプロダクトとしてTeachme Biz for SFAをリリースしました。Teachme Biz for SFAは、個社毎の運用に合わせたヘルプページを作成し、Salesforceの各画面に表示するソリューションです。現在、Teachme Biz for SFAの事業責任者を務める木本にお話を伺いました。

Salesforce導入の経営効果を最大化する

ーーーまずはTeachme Biz for SFAについて詳しく教えてください。

Teachme Biz for SFA(以下 “for SFA”)は、Salesforceの運用定着をもっと簡単にするプロダクトです。

多くの会社の変革を支えているSalesforceは、現場の人たちが使いこなすと非常にパワフルな業務改革を実現するプロダクトです。その変革を実現するために、Salesforceの管理者の方々は、社内の教育や定着支援、そして定着後も柔軟な活用促進すべく多くの時間を割いています。

いままで2,500以上の企業の社内教育や手順定着に貢献してきたTeachme Bizの特長を生かして、Salesforceの価値を確実に、できるだけ早く享受する手助けをするのがfor SFAです。

SaaSは、システム構築などの大きな初期費用がかからないので手軽に導入できますが、社内に定着してはじめて価値を発揮しますよね。ですので、一ヶ月定着が遅れると損をします。月額費用が大きなSaaSだと尚更です。逆に言うと、一ヶ月定着を早められると大きな経営効果を生みます。

弊社のメインプロダクトTeachme Bizを使えば、Salesforceを全社導入する前段階の研修で利用する手順書整備や定着管理をできます。さらに、今回のfor SFAを併用することでその手順書をSalesforce上で直接閲覧できるので利用者は迷いませんし、管理者の定着フォローの負担も激減します。

Salesforceを使ったことがある方であれば、デモ動画(1分)を見てもらうほうが、ピンとくるかもしれません。利用者が自分に必要なヘルプを、Salesforceの画面内で迷わずに確認することができます。

ーーーなるほど。for SFAの事業における木本さんの役割はどのようなものでしょうか。

今は「どこに向かうか」を決める役割が強いでしょうか。現在、for SFAは限られた人員で事業に取り組んでいます。そこで戦略的であること、つまり限られた資源をどこに集中するかを意識しています。絞った方針を打ち出して、事業に関わる関係者の皆さんに協力してもらうように進めています。社内の色んな人の力を借りています。

ーーー直近ではどのようなことに取り組んでいるのでしょうか。

いろんな企業のSalesforce管理者の方にインタビューを行っています。いまは週2くらいのペースですね。for SFAがSalesforceの運用定着にもっと役立つために、実際に企業の中でどのように運用定着が進んでいくかにをもっと理解したいと思っています。その情報を今後for SFAの機能開発や、今後のお客様へのコミュニケーションに活用します。

インタビューでは、「マニュアルづくりだけでなく、更新も大変だった」「導入した月に地方拠点からの問い合わせ対応に追われた」「最初は思った以上に社内のコミュニケーションに時間がかかった」「意外とこんな人達の協力でうまく行った」など、導入前に予想もしなかった色々な苦労や工夫を聞くことができました。

Salesforce導入や定着の工夫はWeb上にあまり公開されておらず、私自身も情報探しに苦労したので、これからSalesforceを使われる方や、弊社の既存のお客様の参考になるかと思い、記事の形にして公開し始めています。

「管理側でも把握しきれない。」急拡大中の組織がたどり着いたのは、"現場のリーダー"を育成すること──Salesforce 導入~定着の道のり Vol 1. freee 株式会社 | マニュアル作成・共有ツール - 「Teachme Biz」
freee株式会社様がSalesforce導入から定着までに取り組んだ施策についてご紹介。今急成長を遂げる企業が体験した様々な苦労と定着のコツとは? | 「管理側でも把握しきれない。」急拡大中の組織がたどり着いたのは、"現場のリーダー"を育成すること──Salesforce 導入~定着の道のり Vol 1. freee 株式会社
https://biz.teachme.jp/blog/salesforce-freee-intro/
自社の商流と The Model を理解した PM が正しい要件定義のカギとなるーーSalesforce 導入〜定着までの道のり Vol 2. リベロ・コンサルティング合同会社 | マニュアル作成・共有ツール - 「Teachme Biz」
「Salesforce を契約したものの、まったく使えていない」。リベロ・コンサルティング合同会社様のもとにはSalesforce定着に課題を持つ企業からの依頼がいくつも寄せられる。そんなときポイントとなる「導入企業側の意識」「PMの推進力」などについてお話を伺いました。
https://biz.teachme.jp/blog/salesforce-libero-consulting-intro/

それに、スタディスト社内にSalesforce運用定着の知見を溜めておくと、お客様にお問い合わせいただいた段階から価値を提供できます。

また、インタビュー記事を通じてfor SFAのことを知っていただけると、商談の前から貢献できる部分が増えます。いまはまだ弊社のサービスは十分知られていないため、お客様を訪問した際に、Teachme Biz の紹介やデモをして、for SFAの紹介をして…とすると長い時間をいただくことになります。

事前に読める記事のような形で、Salesforceの諸先輩方の知見や、私たちが提供できる価値をお客様に事前に知っておいていただければ、弊社の「スーパープレゼンター(※)」西尾のトークをより活かすことができます。
(※ for SFA担当営業責任者の西尾は、お客様訪問時にお客様から「スーパープレゼンター」と称された)

ーーー先日、木本さんが社内で「プロダクトづくりでなくともお客様に価値を提供できる」とおっしゃっていたことを思い出しました。

まさにそうです。営業もCSのサービスでもお客様に価値を感じていただけますし、それはSalesforce管理者へのインタビュー記事でも同じだと思っています。

事業責任者は社内にも目を向けるべき

ーーーfor SFA事業責任者になるまでの経緯を教えてください。

もともとスタディストの選考前はマーケティングに携わる予定でした。しかし、面談中にfor SFAの話を聞き、こちらのほうが前職での経験が活かせそうだな、と利害が一致し、事業戦略室への配属となりました。前職では常にマーケティングには関っていましたが、新しいビジネスづくりや、事業開発に近いことまで手を広げることが多かったので、全く違和感はありませんでした。

ーーー木本さんは事業立ち上げのイメージがありますが、どういったキャリアを歩まれてきたのでしょうか。

新卒では、アメリカ系の広告代理店に入社しました。そこで、某大手外資系IT企業を担当し、主にDemand Generation(営業機会の創出のためのマーケティング活動を指す用語)部門の方と多くの仕事をやらせていただきました。色々と経験する中で、広告代理店側ではなく、クライアント側で意思決定の当事者になる経験をしたい気持ちが強くなり、転職活動をはじめました。その候補先の一つがfreeeでした。

当時の転職では、1番自分が貢献できそうなところを選ぼうと考えていたのですが、オファーを貰った会社の中で自分のできることをノートに書き出した時にfreeeが1番数が多かったんですね。100個以上ありました。で、入社を決めました。

freeeでは本当に沢山の経験をさせていただき、今も好きな企業なので話し始めると止まらないため割愛しますが(笑)、特にPM 兼 戦略立案をしていたときの経験は、今のfor SFAでの業務にダイレクトに活きています。

ーーーfor SFAの事業責任者として重視していることがあれば教えてください。

新規事業ってよく「ゼロイチ」と言われますし「何か新しいものを生み出している」ように見えるらしいのですが、私は「すでにあるものの組み合わせ」によって新しい価値を作り出すような発想を心がけています。これは前職時代から共通している考え方ですね。

「こういう切り口で考えると、うちが日本で一番すごいよね?」というのを見つけ誰かの役に立つように加工して事業やプロダクトの形にします。みんなが気づいていない強みを見つけるね、とよく言われます。

ーーー「組み合わせる」という観点だと自分たちが持つリソースを認識することも大事だと思いますが、何か気にされていることはありますか。

いろんな形で会社の個性を集めようと情報をかき集めてます。過去のデータを漁ってみたり、研修や同行のたびに昔のことを聞いてみたり、スタディストの強みを投稿するSlackチャンネルをつくって皆に会社の良いところを投稿してもらったりしています。

スタディストで見つけたものだと、スタートアップで2,500社以上にサービス導入されているとか、その中でも多くの大企業にも使われているとか、月に平均7回も大手メディアに取り上げられている(木本調べ)とか、創業メンバーが初期プロダクトを開発していてエンジニアへの理解があるとか、社員がいい人ばかりとか、社内LT大会など社内行事が自発的に行われる風土とか、良いところがたくさんありますよ。

また、現在色んな人と1on1をしているのですが、その際も、施策の現状を聞くよりも、アウトプットを見るだけでは分からない施策や行動の背景や将来やりたいこと等を聞き、その人の行動の裏側の考え方もできるだけ拾うようにします。

事業開発の仕事は、会社外だけに目を向けているように思われるかもしれませんが、自社の強みを生かした組み合わせを作らないと、協業をする際には相手に貢献できませんし、真似しやすいと長期的な成功もできません。

ーーー組織の話が出ましたが、もともと「人」に対する興味があったのでしょうか。

公の場で「人に興味がない」とは言えないですよね(笑)?

うーん、どうだろう…。でも「人に興味があるからやってる」というわけではないんですよね。人によって得意なことも、得意なことへのアプローチの仕方も違いますよね。経営の話でよく人のことを「リソース」と一言でまとめたりすることはありますが、営業でもエンジニアでも人によってスタイルは異なります。

たとえば、「刃物1本で料理を作れ」と言われても、それがノコギリなのかナイフなのかによって適切な調理って違いますよね。つまり、人によって活躍できる営業の仕方は違うと思っているんですね。

先ほど組み合わせで事業をつくるお話をしましたが、僕にとっては、関わる人も組み合わせの対象だと捉えています。このチームで成果を最大化できるやり方ってなんだろう、どうすればその人にとって良いパスを出せるだろう、とか。

いっしょに働く人たちを「営業の誰か」とは考えず、1人の個人として考えることで組み合わせ方も変わってくると考えています。自分の子どもを見ていても、人ってぜんぜん違うな、ということは日々実感していますし(笑)。

ーーー先ほどお子さんのお話がありましたが、育児と仕事のバランスをとって働く上で気にされていることはありますか。

育児に時間が割かれるようになる、体力と時間をかけて成長する方法が取りにくくなります。そこで、試してみるより本を読むほうがはやいな、と思うことが多くなりました。先人の知恵を借りるというか。育児で時間は減ったはずなのですが、読書量は今までより増えましたね。特に、立教大学の中原淳さんやその共同研究者の本は、自分の働き方や学び方に大きな影響を与えていると思います。

これも中原さんの本を読んで始めたことですが、読書に限らず、仕事で学ぶ上でのOSとなる部分を改めて見直しています。例えば、フィードバックをもらいにいくとか、他分野から情報を仕入れたりとか。今までと違うやり方で学ぶようにシフトしています。

ーーー最後にfor SFAの事業でいま特に募集している仲間について教えてください。

いま最も募集しているのは、カスタマーサクセスを推進する仲間です。これからパートナー企業の皆さまを交えた協力体制を私と一緒に構築していく必要があります。また、プロダクトはリリースしたばかりなので、UXを一緒に考える仲間も欲しいですね。for SFA全体の体験設計をもっとより良くしたいと思っています。いずれも、これから形をつくっていく段階なので非常におもしろいフェーズです。

ーーーfor SFAの事業を推進するにあたり、まだまだ仲間が必要ということですね。今日はありがとうございました。

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