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指名検索312%増、激動のPublic Relationsチーム新規立ち上げを振り返る

スパイスファクトリー株式会社でPublic Relations(パブリック・リレーションズ)を担当している前田です。今回の記事は、2023年3月にPublic Relationsチームの立ち上げをしてからの激動の日々と、”数字”で現れた影響と効果、社内メンバーの行動変容についてお話ししていきます。

実は、今記事を書いている私はこのチームの新規立ち上げに伴い転職して、愛知県名古屋市から東京都に移住してきています。流行りのUターン地方移住ではなく、31歳ではじめての上京。もはや、この状況も激動(笑)

またこの記事では、あえて広報と表記せずに「Public Relations」と表記していきます。もちろん職種としては広報なのですが、私たちのチームは入社して名刺を渡されたときから「Public Relations(以下、PR)」としての役割で仕事をしています。

目次

  1. PRのチームを立ち上げて、激動だった2023年
  2. ーなぜ、PRチームを立ち上げたのか?
  3. ー激動の2023年の活動
  4. ー現在のPRチーム体制
  5. 事業成長に貢献する「数字」で見えたPRの効果
  6. ー効果を高めたアクションを振り返ってみる
  7. PRの力を信じてくれている、社内メンバーの変化
  8. PR活動から広がった様々な関係をこの先へ繋げていく
  9. ーこれから

そして、広報のSlackコミュニティ「#PRFunho Advent Calendar 2023」の12月17日にエントリーしています。

adventar.org

PRのチームを立ち上げて、激動だった2023年

ーなぜ、PRチームを立ち上げたのか?

今まで他の業務をしながら、片手間で広報を行う状況が続いていたので、事業拡大に伴い、「専任のPublic Relationsチーム」を作り、いわゆる広報の枠を超えて、各ステークホルダーとの関係性構築を行うチーム体制を作る必要があると経営陣が判断したからです。
社内メンバーとの関係性構築やその他企業運営に関わるステークホルダーとの関係性構築まで、Public Relationsチームを起点に生み出したいと思っています。

詳しい考え方は、PRチームを統括する取締役CSO流郷さんの記事を読んでみてください。
「広報は最強の経営パートナーになれる。とくにスタートアップの経営者は、広報が強力な武器であることを意識し、事業について発信していくべきです。」と記事の中でも話しています。

広報からCEOへ。「広報経営」に奮闘した代表取締役の2年間 ─スパイスファクトリー取締役CSO 流郷綾乃 | PR TIMES MAGAZINEprtimes.jp

■ Public Relationsとは
パブリック・リレーションズとは、組織体とその存続を左右するパブリックとの間に、相互に利益をもたらす関係性を構築し、維持するマネジメント機能である。
つまり広報・パブリック・リレーションズは、“関係性の構築・維持のマネジメント”である。企業・行政機関など、さまざまな社会的組織がステークホルダー(利害関係者)と双方向のコミュニケーションを行い、組織内に情報をフィードバックして自己修正を図りつつ、良い関係を構築し、継続していくマネジメントだといえる。

引用:Scott M.Cutlip, Allen H.Center, Glen M.Broomの『Effecive Public Relations』(体系パブリックリ・レーションズ)引用:公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会 「広報・PRの定義」 駒橋恵子(東京経済大学 コミュニケーション学部 教授/博士<社会情報学>)

ー激動の2023年の活動

今から伝えるのは、スパイスファクトリーのPublic Relationsチームの業務の一部です。

立ち上げ当初、決まったルーティン業務は一切なく、本当にゼロベースから始まりました。それはそれで、めちゃくちゃ楽しかったですね(笑)。

そして、チームで進められるようなPRとしての成長を約9か月という短期間でつくりあげられたことは感慨深いです。

▼取り組んだPR業務の一部紹介
・各事業部と連携し、タイムリーな情報出しができる体制づくり(プレスリリース・お知らせ投稿)
・会社説明資料やプレスキットの作成
・コーポレートサイトの更新や改善の提案
・広報の効果測定や行動計画づくり
・公式SNSの運用(Facebook・X・リンクトイン)
・メディア・リレーションズ
・マーケティングチームと連携したメールマガジンの配信
・マーケティングチームと連携したセミナー開催
・メディア関係者限定のDX勉強会開催
・CSR活動(100万人のクラシックライブ開催、中高生のキャリア教育支援、10代の孤立支援D×Pへの寄付等)
・事例や情報の社内外収集と利用許諾取得
・インナーコミュニケーションとして全社MeetUpの改善と運営、司会
・採用広報としてnoteの運営・管理
・採用広報の素材づくり、写真撮影
etc…

ー現在のPRチーム体制

立ち上げ当初、実務に関しては”ほぼ”ひとり広報だったのですが、2023年8月にもう1名入社して現在は2名のチーム体制を組んでいます。役割が成長してチームで活動をするようになると活動範囲を広げることができるので、ここも激動ポイントのひとつかもしれません。

加えて、大学生インターンとしてPRのメンバーも入ってくれています。

事業成長に貢献する「数字」で見えたPRの効果

PRの効果測定やKPI設定は時折話題に上がり議論されている、広報のみなさん共通の課題でもあるように思います。

スパイスファクトリーの企業文化として「振り返り文化」が根付いています。立ち上げたばかりのスパイスファクトリーのPRチームの方針としては、まずPR活動の現状把握と振り返り、改善を目的に様々な活動の効果測定をはじめました。

次のフェーズに向かうときの目標設定の参考にするためにも、特にアウトカムの指標を効果測定することは重要視しています。

2023年で事業成長に貢献するアウトカム指標の数字として、特に目立ったPR効果がこちらです。

・指名検索数 前年比 312%増
・SEOにおけるコーポレートサイトのドメイン評価上昇

平均ドメインレーティングとは、被リンクの量や質を元にahrefsが算出しているウェブサイトが持つ被リンクプロフィールの強さ独自評価したものです。※世界で60万人が導入しているSEO分析ツール ahrefs(エイチレレフス)の自社測定評価を参照

指名検索数の向上だけでなく、PRがSEOにも効果的なことがわかりました。

ー効果を高めたアクションを振り返ってみる

① 社会課題や公共性に重点を置いた継続的なPR活動
② マーケティングチームの広告や事例、コンテンツ制作やセミナー開催などの統合的な情報連携
③ 会社名が大きく掲載された社会性の高い話題による、2023年10月の日本経済新聞への掲載

さらば「お役所仕事」 スタートアップがDXけん引 - 日本経済新聞スタートアップがアナログな日本の「お役所仕事」を変革しようとしている。デジタルトランスフォーメーション(DX)支援のスパイwww.nikkei.com

上記の3点が効果に大きく寄与していると推察しています。

まだまだ認知度の高くない成長中のスタートアップ企業だからこそ、わざわざ会社名を入力して検索してコーポレートサイトに訪問してくれるという行動は、潜在顧客獲得だけでなく採用なども含め様々な効果を期待できます。

指名検索におけるクリック数は効果測定の中でも非常に重要視していましたが、さすがに312%増は予想を上回る驚きの結果といわざるを得ませんでした。

その他、メディア掲載でも、労基旬報、ZDnet Japan、東京新聞、ハフポスト、西日本新聞、教育家庭新聞、日経トレンディ、週刊BCN+など、幅広いメディア・リレーションズをおこなうことができました。

PRの力を信じてくれている、社内メンバーの変化

実は効果はまだまだあります。
それはPRに対する社内の意識変化です。

今までPRの役割を専属で担う人がいなかったので、情報資産は眠ってしまっていました。チームを立ち上げてから、約9か月PR活動を社内のメンバーを巻き込みながら進めていくことを意識していました。

Public Relationsの一つとして社内にPRチームの存在を知ってもらい、頼りにされる関係を作ることも大事な活動です。プロジェクトがメディア掲載された後、クライアントや関係者等からの反応があるのを知ってもらえたことで、以下のような変化が徐々に起こりはじめました。

・情報提供や事前の情報共有に積極的になってくれた
・【これが感動!】社内のメンバーも「もしかしてこの情報ってPRしたほうがいいんじゃないかな?」と相談ベースで声をかけて頼ってくれるようになった
・クライアントにも自信をもって社会との関わりを持つ企業として会社説明できるきっかけになった
・前のめりに「それPRしたいです!」とSlackで突撃メッセージしてもとても協力的な状態になった

私自身、PRパーソンとしてはじめてこのような場面に立ち会うことができて、嬉しくてたまりません。
数字の変化以上に人の「行動変容」を促したり、起こさせることはとても難しいからです。こういった意識の変化もひとつのPR効果だと考えています。

PR活動から広がった様々な関係をこの先へ繋げていく


経営陣、社内のメンバー、クライアント、各CSR活動で関わる関係者の方や企業訪問で来社してくれた学生のみなさん、入居するオフィスに関連する企業、採用候補者、メディア関係者、PR同職種者、その他関係各社など。

2023年に幅広く広がった関係構築を改めて振り返ってみると、Public Relationsを意識した関係性づくりができ始めていることを実感しています。

この記事が関係性づくりのひとつの事例として、PRを新しく立ち上げたい・ひとり広報で取り組み方に悩んでいる・本当に成果が出るのか不安、という広報・PRパーソンの参考になっていたら幸いです。

ーこれから

ここまで効果や成果の話をしてきましたが、もちろん失敗したこともたくさんありました。そして、まだまだ課題は多くあり、やりきれていないことも、やりたいこともたくさんあります。

2024年も事業成長に貢献するスパイスファクトリー株式会社のPRチームとして積極的に当社のコアバリュー”Take Initiative (課題を発見し、行動しよう)”の意識で取り組んで、”Form a Scrum(チームで最大の成果を)”を発揮して、PRチーム&社内のメンバー全員で最大の成果を出せるようにPRしていきたいと思っています!

スパイスファクトリー株式会社
私たちのMissionは「革新の触媒」であり、Purposeは「1ピクセルずつ、世界をより良いものにする。」ことです。デジタルの力で社会課題解決を追求し、新たなビジネスやイノベーション創出に貢献します。
世界がより良い方向に向かう"触媒"であることをMissionとし、他の先進国に比べてデジタル化が遅れていると叫ばれる日本において、より社会貢献性・公共性の高い領域でのDXを促進します。エンジニアが4名で立ち上げ、2016年の創業以来、売上高や事業規模は継続して成長を続けています。

スパイスファクトリー株式会社|360°デジタル・インテグレーターWebシステム受託開発のスパイスファクトリー株式会社。触って動かせるプロトタイプを高速でお作りします。開発からサービスの運spice-factory.co.jp

Writer: [Corporate Div. PR] RISA MAEDA

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