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【古くなった建物を蘇らせる。】民泊インテリアを手掛ける彼らが大切にしている『こだわりの空間づくり』が凄かった

こんにちは、スペースエージェントのたかもりです。

今回は!

民泊のインテリアコーディネートやリノベーションなどを手掛けている『空間デザイン事業部』について、チームのマネージャーを務める岩野さんにいろいろ聞いてきました。普段のお仕事内容から、完成直後の大型案件まで、現在の空間デザイン事業部について詳しくご紹介していきます!

古くなった建物を蘇らせる仕事をしたい。

岩野さんはどんなお仕事をされているんですか?

スペースエージェントの空間デザイン事業部は、民泊物件の内装デザインを手掛けているチームです。
僕は、空間デザイン事業部のマネージャーとして、メンバーのマネジメントやチームビルディングはもちろん、プレーヤーとしても日々業務にあたっています。

メイン業務はデザインや内装設計で、その他にも担当案件の進捗確認や家具の納品、最近は施工も増えてきたので、工事を依頼している業者さんとのやり取りなんかもしていますね。
内装設計の部分では、知識や経験がないと難しいケースもあるので、他メンバーが担当している案件でもサポートをしっかり行うようにしています。例えば、壁に石を貼りたいというような要望には、まず “その壁は石が貼れる壁なのか” を見極める必要があり、そういう場面でメンバーたちにアドバイスしながら、本人たちの知識や経験にも繋げられるように働きかけています。

あと、この下期からはチームビルディングにも力を入れ始めました。
テックセールスグループで活躍していた中居を新たにチームに迎え、業務のさらなる効率化と生産性の向上を目指していくと同時に、wevoxを活用しながらチーム全体のエンゲージメントを意識したマネジメントを行っていけるよう心がけています。
新しいことだらけで大変なときもありますが、やりがいを感じながら、日々奮闘しています。笑


空間デザイン事業部の今後のビジョンは?

僕たちは、古くなってしまった建物を蘇らせるような仕事をしていきたいと思っています。

スペースエージェントの空間デザイン事業部として、民泊の内装を手掛けるという部分は引き続き行っていくのですが、それに加え、もっともっと大きな案件も手掛けていきたいと思っています。店舗や、ホテル、旅館などのコンバージョンにも染み出していきたいと思っていて、あとで詳しくお話するのですが、今回、新たに民泊以外の領域にも踏み切り、かなり大きな一歩となっています。

現在、全体のディレクションを行っているのが僕ひとりなのですが、今後は他メンバーにもその部分を担ってもらい、大きく2チーム体制で案件を進められるような組織になっていきたいと考えています。
メインで行っている民泊物件の内装は納品までがおよそ1ヶ月程度なのに対し、大型案件になってくるとその期間が少なくとも3〜4ヶ月、もっと言えば、半年や1年に渡ることもザラにあります。そんな大型案件を、チーム内で2物件を並行して進められるようになるというのが、まず目指しているところです。

今後もいくつか大きな案件の予定があるので、チームとして成長を続けながら、ひとつひとつの案件に対してしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
メンバーひとりひとりのビジョンをしっかりと理解し、チームで動く中でも個人の強みや目標に合わせて仕事を振れるよう意識していますが、チームとして目指す方向は全員でしっかりと揃え、個人としてもチームとしても成長できるような環境にすることが目標ですね。


新領域『飲食店の空間デザイン』へ。

これまでは民泊領域を専門にデザインしてきたのですが、最新案件で飲食店を任せてもらえることになりました。このチームで担当させてもらってきた中でも、工事のボリュームがもっとも大きかった案件です!

僕は、前職時代に店舗や飲食店のデザインを担当していたことがあり、今のチームでもその経験を活かしてみたらどうかということで、トスアップしていただいたのがきっかけです。
2階建ての戸建て物件なのですが、その1階にあるもともと古い老舗のおでん屋さんだったお店を、新たに博多料理の居酒屋さんとしてオープンさせたいということで、その内装デザインや設計を任せたいという依頼内容でした。

これまで、このチームでは手掛けたことのない分野の案件ではありましたが、もともとのおでん屋さんがすごく雰囲気の良いお店だったので、そこに携われることにとても魅力を感じましたね。

(おでん屋さんの内装。味のある雰囲気でとても素敵です。)

ただ、改めてオーナーさんからお話を聞いてみたところ、この規模ではかなり珍しい5社コンペという選考方法になっていたことと、予算にかなり難しさを感じたことから、それらの理由をオーナーさんにしっかり伝えた上で、実は一度辞退させていただいたんです。
ところが、なんとその1ヶ月後にオーナーさんから再び連絡が来まして、「2社コンペにして、予算も上げたので、是非やってもらえないか。」というようなお話をいただいたんですね。それなら!と二つ返事でコンペを受けることを決めました。


空間デザイン事業部がチームで大切にしている価値観はありますか?

やはり、その物件に最適なデザインをしたいと思っています。
今回で言うと、もともとが老舗のお店ということでかなり古さの際立つの物件でしたが、むしろそれがすごく良い味を出しているというか、愛着の持てるような魅力的な雰囲気に繋がっていたんですよね。そこで、その雰囲気は守りつつも、もっとデザイン性を持たせ、お店の長所を伸ばせるようなデザインにすることにこだわりました。

オーナーさんからも「ボロいけど雰囲気のあるところを活かしつつ、大衆居酒屋になりすぎないような、どこかモダンな感じにしたい。」という要望をもらっていましたし、オーナーさんが別で経営している居酒屋さんに連れて行ってくれて、「こういう雰囲気は今回の案件のイメージと異なる。」というのもかなり明確に共有してくれたので、自分の中でもすごくイメージしやすかったですね。
おかげでデザインをしっかり作り込めましたし、実際、かなり自信ありました。笑

さらにうちのチームでは、「何を作るか」を相手に明確に伝えるというのをとても重視しています。
提案資料にCGなども用いて、これでもか!というくらいに作り込み、オーナーさんにとって、より全体を把握しやすいものを提示しようと心がけています。

(実際に岩野さんが作成し、オーナーさんへ提案したCGデザイン。細部まで作り込まれています!)

オーナーさんは、今回の案件を皮切りに、このあと都内でもう2店舗オープンする予定があり、今回を含む3店舗のデザインをすべて同じチームに担当してほしいという希望を持たれていて、「長いお付き合いをしていきたい。」と言っていただきました。
すごくやりがいのある案件なので、決まったときは嬉しかったです!


どんな部分に岩野さんの “こだわり” を込めたんですか?

もともとその物件が持っている『古いからこそ味のある雰囲気』は変えたくないものの、デザイナーとして関わるからには、デザイン性もしっかりとアピールしていきたいという思いがありました。

特にこだわったのは、カウンターと垂れ壁です。
スムーズな導線が取れたり、スタッフとお客さんに自然と会話が生まれるような設計にし、カウンターには一流のお寿司屋さんで使われているような質の高い天板を選びました。
もともとおでん屋さんだったころからカウンターの存在感がとても強く、店主の方も愛着を持っていらっしゃった部分だったので、その軸は大切にしたいと思い、力を入れました。他の部分では予算の関係で値段を下げざるを得ないものもあった中、このカウンターだけは守りきりました!

(施工後の実際の写真。カウンターの存在感やお店の雰囲気は守られつつも、お洒落な店内に。)

あと、カウンターの真上の笠木部分(垂れ壁上にデザインしたライン)には、銅板を使用しました。
全体的に “和” を基調としたマットな質感で作り上げているのに対し、このギラギラした銅板を一本通すことで、古さの中に先端的なデザインが加わるようなイメージです。新旧ごちゃまぜ感がありつつも、まとまりのある仕上がりになるようなバランスを意識しました。


案件はどのような感じで進めているんですか?

うちが担当しているのは、『設計』と『デザイン』の部分です。
設計やデザインは僕が担当し、実際に設置する家具や壁紙の選定などは他のメンバーをメインに進めていきました。
コンペで提案したアイディアを軸にしつつ、オーナーさんからの意見を取り入れながらデザインを修正していき、そこから細かく設計していきました。デザインがFIXするまでに2週間くらい、設計は3週間くらいかかりましたね。

どのような内装にしたいか漠然としたイメージを持ち、そこから箇所ごとに具体的なイメージを落とし込みます。
例えば、カウンターは折れ曲がりながらも一枚で続いているような高級感のある仕様にしたい。
古い建具が印象的なので一度解体して、組み直し窓にはめる格子にしたい。
など、具体的なイメージを持ち、これをCGパースに落とし込みます。
出来上がった時にどのように見えるか、実際にカウンターに座った時に落ち着く空間になっているか、などを想像してデザインしていきました。

電気配線や配管の図面などは専門の業者の方に依頼しつつ、内装を作る部分は自分たちの手で行います。
工事が始まってからもいろいろと微調整しなければいけない箇所などが出てくるため、業者さんやオーナーさんとしっかりコミュニケーションを取りつつ、進めていきます。

工事の途中で、建物自体が歪んでいたり、解体したら床が斜めになっていたりと、年季の入った建物のコンバーションならではの思わぬトラブルも発生し、かなり苦戦した場面もありましたね。
一方で、今後もこのような老朽化した建物をコンバーションし、新たな息吹を与えていくようなプロジェクトを手がけていきたいと思っている私たちにとっては、とても学びになる経験ができたと感じています。

(解体したときの写真。老舗のお店だと老朽化の思わぬ壁にぶつかることもあるんですね…。)

スペースエージェントとしては民泊という宿泊施設を主に手がけている会社ですので、今回飲食店という全く異なる領域の内装設計を受けるか否かとても悩んだのですが、「空き家に新たな出会いを」というミッションに繋がるような経験が出来たと思っております。

実は最近決まったばかりなのですが、このプロジェクトが完成した直後に70席ほどある大型のレストランの内装設計を任せていただけることが決まりました。
今回このチームで初めて飲食店を手がけ、そこから新たな飲食店のデザインに繋がったことをとても嬉しく思います。

このような経験を生かしながら、今後も民泊や旅館などの宿泊施設のコンバーション案件を手がけ、老朽化によって使われなくなってしまった建物に新たな息吹を与えられるような活動をしていきたいと考えております。

岩野さんありがとうございました!

こちらのお店ですが、噂によると今年の忘年会の会場になるとかならないとか・・・
随所に込められている岩野さんのこだわりをぜひ生で見てみたい!

民泊はもちろん、その他大型案件へも染み出し始めたスペースエージェント空間デザイン事業部のみなさんの活躍、今後も注目していきたいと思います!

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