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AIとIoTで宅配サービスを進化させる。ソフトバンク社内ベンチャーが挑む「物流革命」。

ソフトバンクの新規事業提案制度「ソフトバンクイノベンチャー」より生まれたMagicalMove株式会社にて、AI・IoT技術を活用した通販向けの宅配サービスを展開する武藤、山中のインタビューをご紹介します!

<SoftBank “Change the World” Story #3>

武藤雄太 MagicalMove株式会社 代表取締役社長

山中一弘 MagicalMove株式会社 開発エンジニア

MagicalMove株式会社は、ソフトバンクの新規事業提案制度「ソフトバンクイノベンチャー」から生まれた会社です。『Scatch !』という、AI・IoT技術を活用した通販向けの宅配サービスを展開しています。このサービスの特徴は、早朝(6:00〜10:00)と深夜(20:00〜24:00)での配達が可能で、さらに1時間単位で受け取り時間を指定できることです。会社勤めをしているユーザーにとって、自宅にいる時間に確実に受け取れ、かつ、その時間を細かく指定できるので、好評をいただいています。アスクル社の個人向け通販『LOHACO』や、靴やファッションの通販大手の『ロコンド』で採用されて、一気にスケールしている段階です。

このきめ細かいユーザー体験の実現のためには、徹底的に効率化された配送オペレーションが必要になります。それを可能にしたのが、AIによる配送ルート指定です。ドライバーの方々は、一般的には、配送ルートを個人の経験に基づいて組んでいきます。しかし、膨大な過去のデータを元に、最適なルートをAIで瞬時に構築することができれば、大きく効率化できるだろうと考え、チームで試行錯誤を重ね、実用化の運びになりました。いまでは、カスタマーからの注文があれば、ほぼリアルタイムでドライバーに配送ルートを提示できるまでに進化しています。また、その精度も向上したので、早朝・深夜から、日中もカバーできるサービスへと対応の時間帯を拡張。『ロコンド』でのリリース初日の利用件数は、20倍に跳ね上がりました。


もともとこのサービスを立ち上げたのは、ECの取扱高が伸びる中で、宅配の受け取りに困る人が増えるだろうと思ったことがきっかけです。AIを活用することで、この問題を解決できるかも知れないと考え、ソフトバンクアカデミアやソフトバンクイノベンチャーといった社内制度を活用することで、事業化、法人化することができました。「早朝や夜間の配送は、絶対にできない」という業界の方からの意見もありました。しかし、多くの志の高いパートナーにも協力いただき、実証実験を行いながら、壁を一つずつクリアしていったのです。

そしてこれからは、さらなるサービスレベルの向上を目指しています。カスタマーとの直接の接点を持つという意味では、宅配事業は、飲食店や小売店のようなサービス業と同じ。モノを渡す際の「人としてのコミュニケーション」もより大切になるでしょう。そこで、カスタマーから配達ごとに評価をいただけるシステムもつくりました。寄せられた意見をサービスに反映することで、今まで以上にクオリティの高い、新しいユーザー体験を提供していきたいと考えています。

配送オペレーションを効率化するために、数学的・統計的な手法を用いていますが、実は難度が非常に高い。「モノの移動」は「ヒトの移動」に比べて複雑です。運ぶモノの大きさも違えば重さも違います。多くの荷物を混載しながら、倉庫を経由しつつ、順序立てて多くの目的地に届ける必要もあります。さらに、そこに日時の指定も変数に入ってくる。そのため、『Scatch !』のシステムの裏では、複数のAIやシステムが動いており、これらを最適化するのはとても大変な作業なのです。ただ、逆に言えば、困難だからこそ、エンジニアとしてのやりがいは大きいと私は感じています。複雑な課題に対して、自分なりの手法で解決を図り、結果、カスタマーにも喜んでもらえる。この一連の流れを、ダイレクトに感じることができるのは、MagicalMoveで働く大きな意味だと思っています。

私自身、前職では、受託開発の会社に勤めていました。決められたものを一定の枠の中でつくり続けるのではなく、自分発のサービスを自由に世に出していきたいと考えて転職。その想いは、この会社にジョインすることによって、叶えられました。一方で、自由に開発を進める中で、スキルの幅も拡がりました。たとえば、ネットワークやサーバーの構築、AIの実装など、過去にあまり経験したことがない業務にもチャレンジ。失敗も数多くありましたが、すぐに修正できるのが少人数のアジャイル開発の良いところで、その一つひとつの経験が、エンジニアとしての糧になっています。

『Scatch!』は、大手通販会社に採用いただき、配送数が一気に増えています。そこで蓄積されたデータを用いれば、もっと面白いことができる。その進化を加速させるために、ぜひ、新しいエンジニアにジョインしていただきたいと考えています。サービスの根本を担うAIの要素技術開発と、ユーザーに新しい体験を届けるためのWebサービス領域の開発。どちらかを担当いただける方を求めています。「自分でつくったサービスで、世の中をもっと便利に面白くしたい!」という方と、ぜひ、働いてみたいですね。

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