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社長関澤が語る羊のイロハ。日本人に羊の美味しさを広めたい!

日本人にとってマイナーな羊肉を圧倒的な美味しさで提供するジンギスカン店「羊SUNRISE」。今回は社長の関澤様に羊に対する基礎知識と仕入れのこだわりを語っていただきました!

-羊ってどんなお肉ですか?-

あまり日本人には知られていませんが、羊は世界最古の家畜で食肉としての歴史が非常に長いです。食に対する戒律が非常に厳しいイスラム圏でも羊肉は食べることができる。ですので、世界的に見ると牛よりも羊を食べる地域の方が多かったりします。日本以外だととてもメジャーなお肉です。

日本の国産の羊はそもそも食べるために飼育されていたものではありません。軍服を作るために育てられていたんです。戦争で食糧難の時代に余った羊肉をそのまま捨てるのが勿体無いという理由で、一部で消費されていたのが日本の元々の羊肉事情でした。ですので、新鮮な国産の羊が一般に流通することはほぼなかったわけです。

日本人が「羊肉は硬くて臭い」というイメージを持っているのは新鮮な食肉用の羊肉を食べたことがないからです。流通しているのはほとんど冷凍物ですし、ジンギスカンのタレの味くらいしか違いがない。本来もっと美味しいお肉なので勿体無いですね。

-羊SUNRISEでは国産羊に力を入れていますね-

はい。国産の羊は本当に飼育数が少なく、年間出荷で100頭超えているめん羊牧場が10件存在しないんです。ですので、羊SUNRISEを始めようとした時もいろんな人から「国産の羊は余ってないから無理だよ」と言われました。でも、自分は国産の羊の美味しさを知っていたのでどうしても使いたかったんです。

そこでいよいよ開業のため修行していたジンギスカン屋を辞めて、まず最初にしたのは北海道内のめん羊牧場を回って羊飼いさんと話をすることでした。2週間で15軒のめん羊牧場を回ったんですが、最初はあまり感触がよくなかった。「ジンギスカン屋には羊を卸したくない」と言われてしまいました。

これは2000年代初頭のジンギスカンブームで痛い目に遭っていることが原因です。ちょうど狂牛病の問題があり、牛の代わりに安全な羊肉ならということでジンギスカン屋が一気に増えました。そこで羊飼いさんも羊の生産量を一気に増やしたんですが、ブームが終わるとジンギスカン屋も潰れ、余った羊は廃棄処分という苦い経験があります。その時期に倒産した羊飼いも多かった。

ですので、羊飼いさんにはジンギスカン屋への抵抗感みたいなものも強くあったんですが、自分はそこを「生き物としての羊」の話をすることで、羊のことをわかってくれていると安心してもらえたと思っています。「飲食店レベルで羊のことをここまでわかっている人はいない」と、15件中6件と取引できることになりました。

羊SUNRISEに羊を卸していただくにあたって部位の指定等はしません。全てをお任せしています。お店では国産羊の食べ比べができるため羊飼いさんにとっても、美味しさで負けられない戦いになっています。

羊飼いさんがどう羊を育てるか、どんな思いで育てているか、どう羊と関わっているかが重要だと考えています。しっかりした思いがあれば美味しくないわけがない。現在19軒の取引先がありますが、自分が全て見に行き羊飼いさんと語り合いました。今では日本で一番の国産羊を卸してもらっていると思います。

羊SUNRISEではスタッフに必ず肉を試食してもらいますし、一番美味しい焼き方を研究してもらうことに力を入れています。羊肉本来の美味しさをお店をあげて伝えていく使命感で動いているのです。

-羊肉を普及させていくにあたってどんな取り組みをしていますか?-

まずは業界全体が盛り上がらないといけないと思います。日本人の羊肉の消費量は年間わずか200gですから、まずはこれを増やさないといけません。そのためには美味しい羊肉を食べるという経験を皆さんにしていただく必要があります。まずは羊SURISEがその中心になるようにお店を盛り上げていきたいですね。

あとは羊好きが集まるラムバサダーというコミュニティがあるんですが、メンバーにはシェフやソムリエなども多いです。そういった飲食関係のラムバサダーが入れ替わり立ち替わり羊肉料理を提供するお店を作るのも面白いかなと。今月はイタリアン、来月はフレンチといった感じでお店をやる人は入れ替わるんだけど、若手のスタッフは入れ替わりなく様々な業態や料理を学べるので独立しやすくなる。その人たちがまた羊肉を広めてくれる。そんな夢を描いていますね。

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