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業種を超えたパートナーシップがつくる、北海道の未来

※ こちらの記事はサツドラHD公式HP【事業内容】より転載したものとなります。

業種を超えたパートナーシップがつくる、北海道の未来|事例紹介|事業内容|サツドラホールディングス株式会社|SATUDORA HOLDINGS
2014年、株式会社リージョナルマーケティング(以下、RM)が北海道コンサドーレ札幌(以下、コンサドーレ)のオフィシャルパートナー契約を結びました。一般的にスポンサーは企業がお金や商品を提供し、スポーツチームはそれを受け入れて終わりです。しかし、RMとコンサドーレは、互いの課題を解決するために手を取り合い、コンサドーレEZOCAの発行やマーケティングなど、多岐に渡る取り組みを実施してきました...
https://satudora-hd.co.jp/business/cases/consadole-sapporo/


2014年、株式会社リージョナルマーケティング(以下、RM)が北海道コンサドーレ札幌(以下、コンサドーレ)のオフィシャルパートナー契約を結びました。一般的にスポンサーは企業がお金や商品を提供し、スポーツチームはそれを受け入れて終わりです。しかし、RMとコンサドーレは、互いの課題を解決するために手を取り合い、コンサドーレEZOCAの発行やマーケティングなど、多岐に渡る取り組みを実施してきました。このパートナーシップはどうやって生まれ、どのように育まれていったのか、北海道コンサドーレ札幌ゼネラルマネージャーの三上大勝氏と、株式会社リージョナルマーケティングの渡部真也にお話いただきました。

購入額の0.5%を還元するコンサドーレEZOCAが、
協賛の概念を再定義した

一般的な協賛のみという選択肢もある中で、なぜパートナーシップを結び、コンサドーレEZOCAを開始するに至ったのでしょうか?

渡部:最初にパートナーのお話をいただいたときは、やりたい気持ちがある反面、協賛金はハードルが高いと感じていました。どうやったら協賛費用を捻出できるのかと考え辿り着いたのが、コンサドーレEZOCAだったんです。コンサドーレEZOCAを利用して買い物をすると、購入額の0.5%をお客様にポイントとして還元し、同額をコンサドーレに還元するというスキームです。
それまで企業がプロスポーツチームに協賛する際は、その費用を広告費として負担することが一般的でしたが、チームを応援したいというサポーターの想いを乗せたコンサドーレEZOCAというスキームが、”企業がプロスポーツチームに協賛する意味”を再定義できるんじゃないかと思ったんです。こうやってお話しするととても壮大な内容なので時間がかかったと思われそうですが、実際は1ヶ月半くらいの準備期間でスタートしましたね。

コンサドーレとしては、RMやサツドラに対してどんなイメージを持たれていましたか?

三上氏:RMさんとパートナー契約を交わした頃、コンサドーレは自分たちの役割を「単純にクラブチームを運営すること」、から「スポーツを通して北海道を豊かで元気にすること」へと変え始めていました。一方で、RMさんは2013年の設立当初から「地域が輝くプラットフォームづくり」というコンセプトを掲げていました。
同じ北海道というフィールドで未来を作っていこうとしている志に共鳴し、もしパートナーになっていただけるのであれば、1+1=2どころか3、4と大きな相乗効果を生み出せると感じたからです。

コンサドーレEZOCAは、サポーターにどのようなメリットをもたらしたと感じますか?

三上氏:コンサドーレの試合は年間36試合で、札幌や北海道で開催されるのはその半分の18試合くらい。コンサドーレを応援したくても、365日のうちたった18日しか接点がなかったんですね。それが、コンサドーレEZOCAを買い物時に利用することで接点を100日、150日へと増やすことができます。これはサポーターの目線から見ても、非常に喜びを感じられる取り組みだと思います。現在は15000人ほどがコンサドーレEZOCAを持ってくれています。これまで近所のドラッグストアを利用していたサポーターから「同じ日用品を買うのであればサツドラで買うようになりました」という反応を聞いたときはとても嬉しかったですね。

パートナー企業同士をコンサドーレEZOCAがつなぎ、
新たな取り組みが生まれる

コンサドーレEZOCA以外にも様々な取り組みをされていますが、代表的な事例を教えてください。

渡部:同じくコンサドーレのパートナーであるサッポロビールさんも交えてつくった「サッポロクラシックEZOCAコンサドーレ応援缶」をサツドラの店舗で発売する取り組みです。2014年からスタートし現在も続いていますが、初年度は我々がパートナーになった年で、5月にコンサドーレEZOCAを出し、9月にこのコラボ缶を発売しているんです。当時は、サッポロビールさんが「コンサドーレ札幌 2014SEASON BEGINS缶」という通称”開幕缶”を春に出していたため、同じシーズンに2回目のコラボ缶を出すことになり、売れるかどうか本当に不安でした。

結果としては、通常の2倍ほど売れたんです。それがきっかけで、コンサドーレのパートナー企業同士とコンサドーレが協働することの相乗効果を確信しました。まさに三上さんがおっしゃる1+1=2以上の取り組みでしたし、2014年のタイミングで気づけたというのはかなり大きな体験でした。

参考:2021年9月1日【北海道限定】サッポロクラシック EZOCA コンサドーレ応援缶 発売

三上氏:このコラボがきっかけで、メーカーコラボが増えたんですよね。

渡部:他にも、コンサドーレのパートナー企業同士のコラボが生まれるなど、コンサドーレEZOCAが橋渡し役になる場面が増えました。やはり、コンサドーレEZOCAが、サポーターが普段の生活で応援しやすい、つまり、普段の生活で触れる機会が多いスキームであることが、コラボする魅力になっていると思います。EZOCAが、企業の仲間探しができるプラットフォームにもなっているんです。

「非日常」が「日常」に変わった
―1人の感情が乗ったEZOCAプラットフォーム

一緒に取り組んで良かった部分を教えてください。

渡部:小売業は「日常」ですが、スポーツチームは「非日常」、ハレの日。だから、お互い持ってるものと、足りないものが補完関係にある気がします。僕らの「日常」のビジネスの中に、コンサドーレが好きだから少し遠いけどあえてサツドラに行く、とか、サッポロクラシックを買うのにサツドラに行って買う、というような、今までとは少し違う動機でお店に来てくれてる人たちが増えました。逆にコンサドーレにとっては、365日中18日の「非日常」でしかサポーターと接点がなかったのが、「日常」の買い物で「チームに貢献している」という思いをサポーターに実感していただけます。ここはコラボして一番良かったことだと思います。

サポーターが「日常」で応援した分は、年に1回行っている贈呈式でチームに贈呈します。だいたい今は300万円ほどなのですが、その金額にサポーターが喜ぶというよりも、今日このシャンプーを買って2円チームに貢献した、という喜びのほうが大きいと思うんです。更に、サツドラでクラブオフィシャルパートナーの商品を買えば、コンサドーレの他のパートナーへの貢献にもなっています。

三上氏:協賛してくれる企業の呼称を「スポンサー」から「パートナー」に切り替えたことで、一方的にスポンサー料をいただくだけではなく、お互いの課題をどうやって解決していこうかというスタンスに変わりました。コンサドーレとして大きかったのは、その最初の一歩をRMさんと取り組めたことです。コンサドーレEZOCAの取り組みが成功体験となって他企業とのコラボに発展しましたし、互いに協力し合うというスタンスが北海道にとって良い方向に向かっていくきっかけとなると思います。

あとは当然マーケティングの重要性というのは理解していたつもりでしたが、コンサドーレEZOCAを通して、今まで知っていた以上のことが”見えた”感覚がありましたね。漠然とユーザーとして捉えていたものが、年齢・性別といった属性を超えて、人間味のある個人として浮かび上がって見えたような。その感覚を持てたのはクラブとして実はすごく衝撃でした。マーケティングすげぇな、って(笑)。

これからの展開についてお聞かせください。

三上氏:私たちの目線は、北海道からスタートし日本や世界へとそれぞれ意識しています。着実に歩みを進めて来ましたが、目指すところはまだまだ先です。お互いの強みを活かし、弱みを補いながら引き続き取り組んで行きたいと思います。

渡部:EZOCAがパートナー企業同士、サポーター同士、パートナーとサポーターをつなぐハブになっていきたいと思っています。この2〜3年で、コンサドーレのパートナー企業がEZOCAの加盟店になることが非常に増えてきたので、このネットワークをしっかり活かしていきたいですね。コンサドーレEZOCAは、単純なポイントカードではなく人のポジティブな感情が乗っていますし、それらを使っている人に喜んでもらうためには、より多くの企業が参加してくれたほうが、ワクワクするし面白いですよね。それが、今後より地域が面白くなり豊かになっていくことのベースなのだと思ってます。

パートナーシップがつくる、北海道の未来

三上氏と渡部の間には、まさに「パートナー」という呼び方が相応しい信頼関係が築かれていました。EZOCAプラットフォームは、サポーターの想いが乗ったポイント経済圏というだけではなく、企業が仲間探しをする場ともなっています。今後より一層EZOCAをきっかけにしたパートナーシップの輪を広げながら、北海道の未来を作っていきます。

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