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【社員インタビュー】ザンビア、インドと渡り歩いて気付いた日本の課題、ITの力で農業を変えたいアツい男

こんにちは、野村です。今回はルートレックいちアツい男との異名を持つ、営業担当の前方さんにインタビューを実施しました。前方さんは営業活動にとてもストイックで、ほとんど会社にいないので、このインタビューの実現にたどり着くまで大変でした・・・!

日本の農業課題を解決したいという思いから、自分の家族への感謝まで、待望のロングインタビュー、ぜひご覧ください!!

◆プロフィール 

前方 大輔(まえかた だいすけ) 東日本営業 部長

福岡県出身。大学卒業後コンサルティング事務所で4年間働いたのち、青年海外協力隊でアフリカのザンビアへ。そこで初めて農業に携わり、農業の面白さに気づく。その後、インドにある日本法人にて、現地のインド人をマネジメントする仕事に関わる。ザンビア時代の農業への思いと、国内の農業課題の解決に貢献したいという思いを元に、ルートレックに入社。東日本エリアの営業責任者を担う。

◆ルートレック・ネットワークスについて

「農業に休日を!~Grow with IoT~」というコンセプトを掲げ、農業の生産性向上/経営体強化を目的としたスマートアグリシステムを提供しています。中小規模の農家向けに開発した、水やりと施肥を自動化するIoTシステム「ゼロアグリ」は、第4回日本ベンチャー大賞を受賞いたしました。

日本の問題「高齢化と担い手不足」「経験と勘の伝承」から、世界的な問題「人口増加による食糧問題」「水の枯渇問題」「肥料による環境汚染」を解決できる会社を目指しています。

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発展途上国に貢献する仕事がしたいと思い始めた大学時代

福岡出身とお聞きしました。大学も福岡だったのですか?

いえ、大学から東京で。

何を勉強されていたのですか?

大学は経済学部だったのですが、大学3年から中小企業を研究するゼミに入りまして、地方の中小企業にアポをとってヒアリングをしてレポートを書くということをやっていました。で、その時に出会った方で、途上国、バングラディシュなのですが、現地で雇用を創出しながら日本で通用するブランドを作っている方がいて。自分もそういう仕事をしたいと思いました。ただ、いきなり行っても何をしたら良いのか分からないので、まずはビジネスを学ぶことが必要だと思って、大学卒業後、会計関連のコンサルティング事務所に就職しました。

どういうお仕事をされていたのですか?

会計だけではなくて、主に製造業の経営改善のコンサルティングが多かったですね。製造工場の生産性向上のためにどうしたら良いか等を、工場長と一緒に現場に張り付いて提案したりとか、あとはどんぶり勘定になっている会計を明朗化したり、経営指標を一緒に作ったりとかですね。

昔からITを使って生産性向上を提案するといったお仕事はされていたのですね。

そうですね。4年ほど働いて、ある程度知識もついたので、今度は現場を見てみたいと思いました。で、やはり学生時代に感じた発展途上国に行きたいという思いがあって、何か方法はないかと探していたところ、JICAの青年海外協力隊に行きつきました。これが、2年間という期限付きなのですが、途上国に行ってボランティアをするという活動で。それで、アフリカのザンビアという国に行きました。多くの人はあまり知らない国なのではないでしょうか。

どんな国なのでしょうか?

主要な産業は農業で、基本的にはそれで生計を立てている人が殆どでした。娯楽はあんまりなかったですが、お酒を飲んだりトランプをしたり、瓶ビールに色をつけて遊んだりとか。ただ少しずつ格差が広がってきていて、富裕層の人は家にテレビがあったりもしましたね。

ザンビアで初めて農業を経験

実際に現地でどういう活動をされていらっしゃったのですか?

実は農業に携わったのはこれがはじめての経験で、日本でいう農業普及員みたいな仕事を、現地でやっていました。新しい技術の普及や、既存のやり方の非効率な部分の生産性をあげるといったことです。具体的に言うと、向こうは雨季と乾季がはっきり分かれていて、乾季の間は水がないので作物が育たなくて収入源がないんですね。そこで水をあまり必要としないけれど収入源になりそうなものとして、きのこ栽培や、養蜂をやったりしていました。

何人くらいの普及所で働いていたのですか?

そこは20人くらいで、私以外は全員ザンビア人でした。コミュニケーションは基本英語でしたが、ザンビア語もあって、普及員と仲良くなって覚えていました。そうすると農家と話すときも、「こいつザンビア語喋れるよ」となって距離が近くなるんですよね。もう殆ど覚えていないですが(笑)

実際に行ってみて、自分が思い描いていたものとギャップはありましたか?

ザンビアの人からするとよく分からない外人が来て何か言っているって状況じゃないですか。自分に置き換えてみてもそうだと思いますが、やっぱり言うことをあまり聞いてくれないんですよ。なので日本の農業技術を調べて、現地にあるものでどうやってそれを実現出来るか考えて、まずは自分がやってみせていました。例えば養蜂だとしたら、日本だときちんとした防護服があるじゃないですか。ザンビアにはそんなものないので、蚊をよせつけないモスキートネットっていうのを縫って手作りの防護服を作ったりとか。とりあえず現地にあるものでやらないと、自分が日本に帰った時に誰もやらなくなるので。継続させるためにはどうしたら良いか、というのは常に考えていましたね。

おかげ様で、人が一生にハチに刺される回数の何倍も刺されました。アナフィラキシーショックとか通り越して、そのうち死ぬんじゃいないかって思います。

(笑)

まあでもそれだけやってみせることで、やっと現地の人も重い腰をあげてくれて、それは嬉しかったです。

外国人のマネジメントに携わりたいという思いからインドへ

他にどういう活動をやっていたのですか?

期間の後半に、普及所の余った土地を活用しようという話になって。普及員って栽培指導とか新しい品種を勧めたりはするのですが、自分たちでは作らないんですよ。それでせっかく余った土地があるから自分たちでも作ってみようと提案したのですが、誰も動かなくて、結局自分で開墾して整地して栽培を始めました。ザンビアではあんまりマーケットには出てないけど高く売れるという作物をあえて選んで、これ換金作物として良いですよという話をしていました。

面白いですね!例えばどういう作物をやっていたのですか?

ザンビアだと、ピーマンやニンジンとかって少ないんですよ。ちょうど中国人等の外国人が増えてきている時期だったので、「欲しいけど、ない」という状況で、「今作ったら売れますよ」という話をしていました。それが少しずつ形になってくると、さっきと一緒で手伝ってくれる人が増えてくるんですよね。私がマネージャーで現地の人マネジメントして土地の開墾、作物の栽培、販売等を行っていました。ただやっぱりマネジメントがうまくいかなくて。協力隊の期間も終わりかけだったので、次どうしようかと考えたときに、外国人のマネジメント力をアップさせられる仕事がしたいと思いました。

じゃあその後は、一旦日本に帰ってきて転職活動をされたのですか?

そうですね、ただ日本の企業に普通に入っても海外には行けないと思ったので、日本法人の現地採用という枠組みで探していました。そこで入社したのがインドにある機械商社です。100人くらいの会社で、社長やマネジメント層以外は、殆どインド人でした。その会社で、バックオフィス業務のマネージャー兼プレーヤーをやっていました。

インドにしたのは何か理由があったのですか?

いや、たまたまです。ただ海外というのと、やりたいことができそうだということで、特に途上国にこだわっていた訳でもなかったです。

前軽くお話聞いたときは、結構大変なお仕事をされていたとか・・

そうですね、税金の未納金の処理とか・・あんまり人に言えない仕事もたくさんありました。あと、日本と違って従業員の給料が毎年20、30%と上がっていくんですね。そうするとずる賢い人は、他の会社から今の給料より高い給料のオファーレターをもらってきて、もっと給料上げろって言ってくるんです。そういう人との交渉とかもやったりもしていました。そのときは疲弊して、本当にうつ病になりかけました。今となってはいい思い出です。

外国人のマネジメントをやりたいという思いは叶えられたのですか?

部下が6,7人いたのですが、色々経験できたという意味では良かったです。ただ、業務が忙しすぎて、その人が目指すキャリアに合わせた業務の割り振りや定期的な面談などは十分にできていなかったので、それは今思えば反省ですね。

国内の農業課題に気づき、ルートレックに入社

インドの会社の後、ルートレックに入社されたのですね。

はい、インドの会社で2年働いた後、ザンビアの時に関わった農業への思いが捨てきれず、国内外問わず農業に関わることのできる仕事がしたいと思いました。調べていくうちに、今までは海外の農業ばかりに目がいっていましたが、改めて国内を見てみると日本の農業の課題の多さに気づきました。ザンビアに行っていたときは、殆どの人が農業従事者で、「親の背中を見て子供が育つって良いな」と漠然とですが思っていました。逆に日本は、自分が口にするものを生産する人が増えない、儲からないってどういうことなのか、という疑問が湧きました。そういう思いを元に情報収集をしていたら、たまたまルートレックの募集を見たんですよね。生産する担い手を増やしていくためにはやはり儲かる農業の形を作ることが必要だと思いました。「儲かる=売上をあげるか、経費を減らすか」ですが、ゼロアグリのコンセプトを見たら収量も上がって省力化になる、というのでとても興味を持ったのがきっかけです。

最終的な入社の決め手はなんだったのでしょうか?

農業にもいろんな分野があると思うのですが、自分はものを作る、つまり生産に近いところを支援する仕事に関わりたいという思いがありました。農業の輸出関連の会社等も見たりもしたのですが、最終的にはルートレックであれば自分のやりたいことが出来そうだと思えたということですかね。

最終的に、お客様が幸せになる提案ができる営業になりたい

入社して2年近くたつと思いますが、営業していてやりがいを感じたり、楽しいのはどういう時ですか?

ゼロアグリは、認知度も含めてまだまだ普及初期の製品だと思っています。そういう製品を広めるにあたって、誰にアプローチしたら良いかや、地域で影響力のある人の情報を足で稼いで情報収集をして、仮説のシナリオを立てて実行していくのが面白いですね。あとは、ベンチャーなので何でもあり、というか、自分で考えたことを実行していける楽しさはありますね。

逆に大変なところは?

扱っている製品の特性上、あまり安いものではないですし、農業は作物のサイクルがあるので売れる時期が限られています。それでPDCAを回すスピード感が、自分が前いた業界とは全然違うところですかね。あとは、営業職自体は自分のキャリアで初めてだったのですが、お客様が何を求めているか、課題は何なのかヒアリングしてそれに合った提案をしていくことですかね。「ゼロアグリ興味あります」という言葉の裏に、何を求めているのかきちんと把握をして、場合によっては別の製品を勧めたりもします。営業としてはゼロアグリ使ってほしいのは当然なんですけど。

日本の農業は、海外と比べて違う部分はありますか?

生産者の立場が強いなと思うことはあります。海外だと例えばものが壊れたりすると、メーカーを呼んでお金を払うのは当たり前なのですが、日本の場合はサービスの範囲が広く人を呼んでお金を払うという感覚がないというか。あとは、商習慣が複雑なところですかね。各関係機関に話を通してないといけないとか。

家族の協力があってこそ、今の自分がいる

前方さんといえばストイックなイメージがあるのですが、モチベーションの源泉はどこにあるのでしょうか?

自分ではそんなストイックな意識はないのですが。単純に何もないところから新しい市場を作っていくような、今の仕事が楽しいです。あとは、今国内の農家の平均年齢が66歳ということで、10年もしないうちに引退する人が多くいると思うんですね。その人達が先に引退するか、我々の技術が先に普及するか、それは時間との勝負だと思っています。なのでどれだけスピード感持ってやれるかという危機感もありますね。

あとは、プライベートなことで昨年子供が生まれたので、「ちゃんと働かないと」という思いもあります(笑)

お子さんが産まれてから、仕事に対する姿勢やモチベーションって違いますか?

前は自分のために働くというか、好き勝手やっていたのですが、家族が増えてから「家族のために働く」という責任を少しずつ感じるようにはなったと思います。

仕事の息抜きは何ですか?

家庭が自分の中では1番大事だと思っていて。仕事柄出張続きで帰れないこともあるので、そういうときは頻繁に連絡します。たまにしか帰ってこなくて子供に忘れられるのも悲しいですし(笑)あと、土日はできる限り育児も手伝うようにしていて、それが自然と息抜きになっているのかもしれないですね。

家族の協力があるからこそ、今の仕事をやれているのもあるかもしれないですね。

そうですね、奥さんには本当に感謝をしています。育児をやってみて分かったのですが、仕事と違って1回もミスできないなって思いました。小さいおもちゃを飲み込んだりしてもダメだし、お風呂に入れてて目を離して溺れちゃったらダメだし。ひと時も気が抜けないというか。奥さんはよくこれを毎日ほぼ1人でやっているなと思って、本当に頭が下がりますね。

農業をなりたい職業ランキングで上位に

ルートレックで今後実現したいことはありますか?

1人でも多くの人にゼロアグリを知ってもらって、使ってもらって、その人達の生活が豊かになることですね。その最前線にいるのが営業だと思うので、それを全うしたいと思います。

そうなった結果、農家がなりたい職業ランキングの上位になったら嬉しいです。

今後の目標を教えてください。

農業をなりたい職業ランキングで上位にするという大目標はこれからも変わらないと思います。ただ今自分がやっているのは農業の中でも川上の生産の部分で、かつ潅水と施肥という限られた部分なので、非常に限られた範囲です。ですので将来的には、生産から販売まで一気通貫で生産者の支援ができるようになっていきたいと思っています。

また、海外にもう1度行きたいという気持ちもありますね。海外は何が起こるか分からないのと、日本人じゃ考えないようなことをする人も多いので、そういうところが刺激があって楽しいですね。

ありがとうございました!

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