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目標設定で本当に事業の成長は変わる?SaaS事業におけるOKRコンサルティングのリアルについて聞いてみた

(Resily 取締役 西川 哲郎)

ResilyのOKRツールは、顧客の「事業の成長」を一番の目的としています。個人個人のコミュニケーションや評価基準に重きを置く他社のOKRツールと比較したときのResily最大の強みです。

そんなResilyのOKRで、事業は本当に成長させられるのか?具体的な成果は出ているのか?Resilyでコンサルティングを行う西川に、リアルな現場の様子を話してもらいました。

ーーResilyのコンサルティングでは、どのようなサポートをするのでしょうか?

まずResily独自のOKR導入アンケートを顧客に記入頂き、現状の把握をします。

すべてのお客様にコンサルティングが付くわけではありません。極端なケースではすでにOKR導入済みで上手く行っているお客様もいらっしゃいますので、その場合はカスタマーサクセスチームでプロダクトの使用法や活用データ提供といったサポートをします。

私たちコンサルティングチームがサポートするのはお客様がOKRについてほとんど知らない場合や、大企業のお客様で導入するチームが大人数な場合のみです。

OKRについての全社説明会を実施したり、顧客内に「OKR運用デザインチーム」をつくって、そのチームが主体的に社内でOKR運用を手厚くサポートします。

成果は出る。しかし、時間は必要。

ーー導入してどれくらいで成果が出るのですか?

OKRは導入すればすぐに上手くいく、あるいは成果がでるようなものではないんです。成果が出るまでには早くても、9ヶ月〜12ヶ月は必要だと考えてます。

理由はOKRは四半期単位で実施されるものだからです。最初の四半期は「失敗(うまくいかない)」、次の四半期は「目標達成に向けた風土が醸成されてきた」、そして3回目の四半期目にようやく「わかってきた」というようなイメージですね。

この段階でやっと、OKRがチーム内の共通言語となっていて、目標に対する意識が格段に高まった状態になります。そして、自ずと目標達成できている組織になっているはずです。一定期間プロダクトを利用したお客様からは、「売上が前年比20%増」「最重要KPIの180%達成」「OKR達成の過程で新規事業が創出」「OKRが組織運営の基盤となった」などの目覚ましい成果が報告されています。

「もう必要ない」そう言われるのが理想

ーーその間、コンサルティングとしてサポートし続けるのでしょうか?

いいえ、コンサルティングとしてのサポートは最初がすごく重要で、座組みをつくったら、あとはお客様自身で運用していただきます。基本的に、お客様に自走していただかないと意味がないんですよ。

私たちのビジネスモデルはコンサルティングではなく、プロダクトをアップデートしながら使い続けてもらうことで収益を出すSaaS型のビジネスモデルです。

もちろん、会社としてはコンサルティングフィーが入って収益は上がるかもしれないですが、プロダクトに満足して最低限のコストで使い続けていただきたいという強い思いがあります。

なので、意図的に介入しすぎないようにしたりしています。御用聞きのように頼られるのではなく、顧客に自走してもらえる仕組みを構築する。私たちの仕事は「コンサルティングはもう必要ありません」と言われる、それが理想なんです。


ーー今、どのような案件を担当していますか?

2019年10月から日本を代表する大手IT企業様のコンサルティングをしています。100名規模の部署にOKRを導入する、というケースですね。

その大企業では組織編成を繰り返して、それぞれが特徴的な商品を扱う複数の部署が合併してできた大きな組織が出来上がっていました。

横のチーム間それぞれが別のことをしているので「自分の担当業務の貢献度や重要性がわからない」「他部署・他メンバーの業務内容がわからなく、それがなぜ評価されているかわからない」など複雑な組織課題がありました。それを改善するためにOKR導入に踏み切ったそうです。

ResilyのOKRを導入することによって、「目標を浸透する」「芯を食ったコミュニケーションを増やす」ことを実現させ、組織が一丸となって高い成果を上げられるようなプロセスを構築することが目的です。

プロフェッショナル集団。だからこそ目標への納得度が重要

ーー具体的にどんなサポートを?

OKRの理解度を高め、自身が持つ目標を整理・優先順位付けし、それを達成するためのマイルストーンを洗い出すワークショップを実施。対象人数が多かったので、複数回に分けて行いました。

このとき作成されたOKRは、Resilyのプロダクトに登録され、だれでも簡単にアクセスできるようになります。

そして、各リーダーからメンバーにOKRの設定背景について自分の言葉で説明してもらい、OKRに対する全員の納得度を高めてもらうのも私たちの仕事です。

実は、これが最も重要なプロセスなんです。特に今回のクライアントは、各チームがその道のプロフェッショナルで形成されているので、目標に対する納得感が得られない限りは、各メンバーが存分に能力を発揮することができず、結局OKRも形骸化します。

個人個人が設定された目標に納得できる機会を与え、その後スムーズに運用できるように準備を整えました。


ーーOKR設定が終わったあとは?

各チームの会議体デザインのサポートを行なっていきます。まずは既存の会議の中でOKRの進捗管理ができないかを検討し、場合によっては1on1、チェックイン、ウィンセッションなどを追加することを提案します。

メンバーだけでなくトップマネジメントの意識を高めるために、定例のトップ会議にもOKR進捗確認を議題として入れて頂きました。

また、プロダクトの操作方法などを、お客様の社内に設置された運用デザインチームから情報発信してもらい、OKRという新しい共通言語に組織全体がスムーズに慣れ親しむことも、結果的に素早く成果に繋げることができると考えているのでそのサポートを行います。

ビジネスや学びに興味がある。そんな人には最高の環境

ーーOKRコンサルはどのような人が向いている仕事でしょうか?

今、OKRにものすごく知識があるとかは重要ではなく、常に学びやビジネスに好奇心がある人が向いていますね。

それは例えば、もし自分が転職して転職先が違う業種だったら勉強しますよね。それくらいのレベルだと思っていて、そこに組織、マネジメントや経営みたいなところを楽しいなと思える人だとより向いているんだと思います。

会社としてメンバーの知識量を拡充していくことは、正式なプロセスとして持ちたいという思いがあって、チームで毎週一回ずつ輪読会というのをしています。

特殊な輪読方法で一週間程度で一冊読み終わっちゃうんですよ。月に2〜3冊くらいは読めるので、知識をつけていくことを会社として仕組みにして取り組んでいます。

私たちの仕事は継続的なコンサルティングをするのではなく、途中から顧客の手に移りますので、プロジェクト管理という点では決して難しいものではありません。

いかに顧客の納得感を醸成しながら関係者を巻き込んでいくか、そのコミュニケーションスキルやビジネスリテラシーの高い方に向いている仕事ですね

そのような方にとっては非常に面白いですし、常に新しい知見・刺激を吸収できる最高の環境だと思います。

ーー最後にResilyのコンサルティング職に応募しようと考えている人にメッセージをお願いします。

Resilyのコンサルティングは、OKRというフレームワークを通じて顧客の組織課題を解決・改善する仕事です。ビジネス最前線で戦っている企業がどのように組織を作り、どんな成果を出そうとしているか、生の知見を得ることができます。

チャレンジングな環境かもしれませんが、Resilyでしか得られない稀有な経験があります。ビジネスパーソンとしてレベルアップされたい方は是非ジョインしてください。お待ちしています。

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