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リジョブ&レザファクの若手対談から見えてきた、社会課題を解決するために大切にしたいこと。

ボーダレスグループの「ビジネスレザーファクトリー(以下、BLF)」は、バングラデシュの障がい者やシングルマザーなど、“ほかの会社では働くことが難しい人たち”を雇用する革製品工場を設け、その商品力とサービス力で多くのファンをつくるソーシャルベンチャー。美容・介護・ヘルスケアといった人の手を介する“おもてなし業界”の支援をするリジョブとは、途上国と国内と、ビジネスの土俵は違えど「事業を通して社会課題を解決」し続けてきたという共通項があります。

意外にも「フェアトレードビジネスには反対でした」と語るBLF煙草さんと、「高齢者の生きがい」を問い続けているリジョブの上妻くん。社会性のある事業づくりにそれぞれの立場から取り組む20代の二人は、「現場のリアルな声に触れること」を大切にしてきたといいます。就活生向けのイベントに、それぞれの会社の若手代表として登壇した笑顔あふれる二人に「事業で社会課題を解決するために、大切なこと」について話を聞いてみました。

煙草 将央(たばこ まさひろ):ドミニカ共和国訪問、東ティモールでのNGOインターン等を経験し、「ビジネスを通して、対等な立場で貧困問題を解決に導きたい」という想いで2018年にビジネスレザーファクトリーへ新卒入社。「途上国の人々に向けられる”かわいそう”を無くす」という志をもち、採用人事や商品企画など、様々な業務にコミットしている。座右の銘:「正しさ」より「楽しさ」


上妻 潤己(こうづま じゅんき):熊本県出身。大学院生時代に長崎県対馬での市役所インターンおよび独居高齢者との共同生活を経て、「高齢者の孤独を解消する社会の仕組みを創りたい」と、2019年リジョブに新卒入社。ケアDiv.にて、営業や新規プロジェクト担当として介護ケア業界の働き方改革に携わる。座右の銘:創造的な利他主義

#ドミニカ共和国と対馬の離島で掴んだ、それぞれの出発点とは?

「ボランティア活動に熱心だった父親の影響もあり、もともと海外志向でした」というBLFの煙草さん。大学3年時にドミニカ共和国の最貧地域にあるピーナツ工場を訪れた際に、そこで働く9割以上の方が読み書きや計算ができない、という状況に衝撃を受けたそうです。一見、普通に生活が出来ているように見え、明るく幸福そうに見えても、もし「自分の人生を変えたい」と思ったときにこの人たちは何ができるのだろうか。生まれた環境によって生み出される不条理が、子どもにも代々連鎖してしまうのではないか。そこに猛烈なやるせなさを感じて「同じ時代を生きる者として、この問題のために何かをやりたい」と感じたといいます。

※煙草さん:学生時代に、ドミニカ共和国のピーナツ工場にて。

一方で「限界集落で1年間、85歳で独り暮らしのおばあさんと共同生活を送った」経験があるリジョブの上妻くん。対馬市役所のインターン生として、さまざまな独居高齢者の話を聞いた中で感じたのは「これまでの日本を創ってきた方々が、長く生きてきて独りになり、人生に対しての諦めを持っていること」に対する悲しさ、やるせなさでした。煙草さん同様、対馬での原体験が「人の生きがいとは?」を考えるきっかけになったと同時に、「このやるせなさをどうにか解決したい」と、社会性のある事業へ駆り立てたといいます。

※上妻くん:対馬の離島の限界集落で、ひとり暮らしのおばあさんと。


#あえて営利企業を選んだ、それぞれの理由(BLF:煙草さん)

ドミニカ共和国から帰国後、休学して東ティモールに飛んだという煙草さん。「世界で貧困層といわれる人々は、どういう仕事をしていて何を求めているのか」を知り、リアルな解決策を見出すために、第一次産業である「コーヒー農家」を支援するNGOのインターン生として働き始めます。現地集落に住まう方々にコーヒー栽培を指導し、品質の良いコーヒー豆を買い取り適正価格で販売することで彼らの生計をサポートする、フェアトレード事業に携わっていました。

現地の方々の「物資や資源が限られた中で、心地よい暮らしをするための知恵や家族愛」の深さを尊敬していましたし、なにより彼らの「コーヒー生産者であることへの誇り」に触れられたことが、煙草さんに大きな影響を与えたといいます。一方で、日本ではフェアトレード商品はまだまだ「品質は良く分からないけれど、貧困層の方々を助けられる商品」といったイメージです。その中で「かわいそう」という憐れみから消費が生まれることに、大いに違和感があったといいます。

そこで、憐れみに訴えるのではなく「商品価値そのもので市場を切り拓けたら、現地の方の収入向上によりつながるのではないか?」「そのためには、価値提供の仕方やマーケティングが重要なのでは?」と考えるように。そこから「現地の資源を活用した革製品工場を設立し、他では働くことが困難な方々に雇用を生み出し、品質で選ばれる商品を消費者に届ける」という考え方に共感し、BLFへ入社しました。

「フェアトレードだから買ってあげました」ではなく、「品質そのものが認められ、選ばれること」が生産者の誇りと笑顔を育むと煙草さんは信じており、実際に貧困課題とは関わりのなさそうなお客様が「かっこいいね」「いい商品かつリーズナブルだね」と反応してくれた時に、ものづくりの背景を話すことで一層ファンになってくれる、という例も多いそうです。遠い途上国での明るく力強く優しい試みと日本の消費者を結ぶことで、働くことに対する前向きな気持ち、楽しさを持つ人を増やし、BLFの「世界中の働くを楽しく」という理念を実現したいと力強く語ります。


※バングラデシュ現地工場にて。


#あえて営利企業を選んだ、それぞれの理由(リジョブ:上妻くん)

九州大学 決断科学大学院で、「持続可能な社会をつくるために、新世代のリーダーはいかにして重要な意思決定をするか?」というテーマに挑んでいた上妻くん。フィールドワークとチームワークを重視するユニークな大学院で、上妻さん自身も「本を10冊読むよりも、現場の声が本質を突いていることがあるはず」と、大学院を1年休学し、対馬市役所のインターンとして働きながら、離島の限界集落の85歳の独居のおばあさんと同居生活をともにしました。

そこで、出会った頃は歩行器を使い、食事の多くもインスタントという生活を送っていたおばあさんが、学生と一緒に食事をしたり、ドライブに行ったりと楽しい時間を過ごすことでみるみる元気になっていく様子を目の当たりにします。1年後には、歩行器を使わず階段を登れるようになったり、学生たちのために食事を作ることがモチベーションとなり心も体も大きな変化を遂げたおばあさん。この1年間が、「これからの高齢期の生き方、介護課題」に当事者意識を持つ原点となったといいます。

とはいえ大学院へ復学し「社会課題に対して自分にできること」を考えた時に、限られたリソースの中で行政の支援だけではなく、スピード感をもってより多くの人を救うために、ビジネスとして社会課題に関わることの必要性を感じていました。そこから「人と人との結び目を世界中で増やし、心の豊かさあふれる社会を創る」ソーシャルビジョンを掲げ、事業を通した社会課題解決に挑むリジョブへ入社します。

社会課題先進国である日本の課題をビジネスを通して解決することで、ゆくゆくは同じような課題を抱える他国の課題解決にもつなげたい、と願う彼がリジョブの事業を通して取り組んでいるのは、人材不足が深刻な介護・ケア業界に関わってくれる人、携わる人を増やそうという試みです。対馬のおばあさんがみるみる生きがいを取り戻したように、多くの高齢者の方が明るく元気に過ごせる未来をつくりたい。それが彼の原動力です。

※対馬にて、80代のおばあさんを皆で囲んで記念撮影。


#社会性のある事業に欠かせないのは、「楽しさ」と「チーム力」

社会課題に関心の高い二人ですが、意外にも「正しいことをやっているという義務感や責任感だけでは疲弊してしまい、やり続けていてしんどいときもあります。だからこそ、仕事上での“楽しさ”“チーム力”が大事だと思います」といいます。

たとえば、BLFのブランドムービー。軽快な音楽に合わせて、現地工場で働くメンバー皆が工具でリズムを取ったり、手拍子を叩いたり。商品化されたものが日本の店頭に並び、ビジネスマンが手にするまでをストーリー仕立てで見事「世界中の働くを楽しく」するというBLFのビジョンを楽しく伝えています。そこからは「支援する側・される側」ではなく、ともに手を取り合う関係性が伝わってきます。


※2018年、バングラデシュ工場にて記念撮影。

そして、リジョブが2014年のM&A以来、大事にしてきた「チーム力」。日常での自部署内のコミュニケーションはもちろんですが、組織全体をワンチームと捉え、全メンバーを対象に3か月に一度の決起会・年に一度の創業記念イベントなどを開催。2020年からは対面からコロナ禍に配慮したオンライン形式に形を変えつつも、経営陣からのメッセージ、新入メンバーの紹介、チーム力の向上や事業成長に貢献してくれたメンバーの表彰などを通して、お互いの結び目や、会社として大事にしたい方向性を再認識しています。

また、オフィスには桜の木がお客様をお迎えし、「求職者の新しい門出を応援したい」という想いを表すエントランスや、足裏で人工芝の感触を味わいながら、リラックスして新たな発想を生み出そうという100名収容のリジョブパークなど、楽しさや働きやすい心地よさが散りばめられています。

※リジョブ本社エントランス(© Nacása& Partners Inc. FUTA Moriishi)

※本社カウンタースペースにて(リジョブのクライアント支援チーム)。

そしてBLFとリジョブに共通するのは、「誰かのためになりたい」という想いが循環する、自走型の組織を目指しているということ。フラットに意見を出し合ったり、協力し合えるためには、他者が抱える想いや置かれた立場に対してどれだけ「当事者意識」を持てるかが大事だと思います、だからこそ当事者の声に心を傾けたいし、その課題解決のために自分は何ができるのかを考え続けたいですと、二人の意見が一致しました。

実際に、BLFでは店舗ごとの独立採算制でありながら、売り上げの良い店舗が苦戦している店舗に自然と協力したり、リジョブではマーケティングや顧客サービスをはじめ、業務を全社最適で推進する風土が根付いていたり。事業を通した社会課題解決は困難なチャレンジだからこそ、助け合いや目配り気配り心配りが自然発生するチームでありたいです、と話してくれました。


#両社がこれから、社会に対してできること、したいことは?

BLFが目指すのは、現在750名が働くバングラデシュ工場の雇用を1000名、2000名へと増やしていき、ヴィレッジ、コミュニティにしていきたいという構想。ここでの成功例を他の大陸にも広め、世界中に広めていきたいといいます。煙草さん自身には「社会性と収益性を兼ね備えた、ブランドのロールモデルを作りたい」という想いもあり、新たな夢の一歩に向けて、販促企画部で新たな挑戦をしているそうです。


※ビジネスレザーファクトリーの皆さん。

また、リジョブのケア事業が目指すのは、高齢化・介護・福祉といった国内の社会課題解決策を見出すことで、同じような課題に悩む他国にソリューションを提供し、高齢者も誇りをもって生きていける心豊かな社会づくり。上妻くん自身には、「高齢者と若者がつながり合う地域の助け合いの仕組みや新しい在り方をつくっていきたい」という夢があります。


※リジョブのプロダクトビジョンは「想いを結ぶ」

ソーシャルビジネスに携わる方々にはきっと、人一倍の「使命感」のような生真面目さ、正しさがあるからこそ、そこに「明るさや楽しさ」そして「チーム力」が加わることで、より幸福にビジネスを継続できるのだろう、と思います。また、事業を推進するときに、現場の方の「誇り」「自尊心」を置き去りにしてはならない、という言葉が印象的でした。

途上国の貧困と国内の高齢化問題、扱う課題は全く異なる2社ですが、事業づくりや組織づくりなど、幹となる部分で重なる考え方は非常に多く、令和のソーシャルビジネスの可能性を感じました。リジョブでは、社会課題をチームで解決するためのメンバーを募集しています。よろしければぜひ、話を聞きにいらしてください!

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