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「仕組みを変えて、世界をもっと良くする」当事者になりたい。弁護士の挑戦。

(経営管理部 経営管理グループ マネージャー 小川智史)

■これまでのキャリア

子供の頃のちょっとした体験がきっかけで弁護士という仕事に憧れを抱き、法学部・法科大学院に進学しました。正直なところ、当初はそれほど強い思いを持っていませんでした。転機となったのは、司法試験を1年後に控えた時期に起きた東日本大震災。連日、ショッキングな映像やニュースに触れる中で、勉強している場合ではない・自分も何かしなければいけないと感じ、1ヶ月ほど仙台で復興支援のお手伝いをさせて貰いました。ただ、それまで勉強しかしてこなかった自分が何かの役に立てるわけもなく、改めて自分の無力さを思い知らされました。

被災地で、強い想いや専門性を持つ人たちが復興に向けて努力している姿を目の当たりにしたことで、まずは自分も強い専門性と豊かな人間性とを備えて、人や社会の役に立つ人間にならなければいけない、自分には法律の勉強ができる環境が与えられてるのだからまずはきちんと弁護士になろうと考え、司法試験の勉強に戻り、無事に合格することができました。このときの体験が、私の仕事観のベースになっています。

司法試験に合格すると約1年間、裁判所や弁護士事務所で研修をするのですが、事務所で働く典型的な弁護士の仕事にも魅力は感じつつ、1人が何十・何百というクライアントや事件を抱え、事件や案件とう”点”でしか当事者とかかわることができないところに物足りなさを感じ、当事者として”線”で関わることができる企業内弁護士として働きたいと考えて、そのまま企業に就職することにしました。

最初に就職した会社は東証一部上場のIT企業で、ここで企業法務の基礎を学ばせて貰いました。前向きにチャレンジさせてくれる良い会社でしたが、大きな会社だけに経営陣や事業の現場との距離が遠くならざるを得ず、また、自分にその部分を埋めて働くほどの力も不足していると感じたため、3年勤めた後、ラクスルに転職しました。

■ラクスルに入社した理由

当時のラクスルは未上場ながら大型の資金調達を行う注目のベンチャー企業でした。事業も会社も成長フェーズにある中で経営陣や事業の近くで働くことができること、IPOを控えてコーポレート部門の重要性が高まる時期で自分の専門性も発揮できそうであったこと、また、「仕組みを変えれば、世界はもっとよくなる」というビジョンのもと、印刷・物流という伝統的で巨大な産業領域でビジネスを展開するところに面白さを感じたこと、がラクスルに転職を決めた主な理由です。

■現在の仕事

2017年1月に入社したとき、ラクスルは、会社全体で100名超、コーポレート部門は10名程という組織で、主として法務を担当するのは私だけという状況でした。

契約書審査、法律相談、コンプライアンス系の業務はもちろんのこと、取締役会等の会議体運営、商標・特許といった知財業務、社内規程整備や反社チェックといった内部統制業務、大手企業との提携交渉、複数の新規事業の立上げ&拡大サポートなど、多種多様な業務をこなさねばならず、前職と比べて格段に業務範囲は広がりました。

単に業務範囲が広がっただけではなく、ベンチャー企業では限られたリソースの中で優先順位をつけて判断・遂行する必要があり、中長期の視点・コスト感覚を求められる場面が多く、自分の仕事の視座が嫌でも高められました。

その中でも、IPOプロジェクトは印象深く、最終的には2018年5月にマザーズ市場への上場をさせて頂いたのですが、私自身が本格的に関与していたのはこの半年ほど前からでした。

上場審査や各種開示資料の作成を通じて、上場会社に求められるガバナンスや内部統制の水準を理解し、自社の組織や事業のことを多くの人に理解してもらうためのコミュニケーションのあり方を学び、そして、意思と魂を込めて会社のあり方・方向性を決めていく過程を経験できたことは、本当に得難いものでした。

■ラクスル株式会社について

会社全体の文化・雰囲気という意味では、ベンチャーらしい前のめりさがありつつも、きちんと良いもの・良いサービスを創り上げようという「ものづくり文化」が大切がされている点は意外でした。法務やコーポレート部門に対する要求も、「より良いものを創るためにこうしたい」、「より良いサービスを提供するためにこうゆうリスクをケアしたい」といった健全な要求が多く、非常にやりがいを感じています。

また、社内で大事にしている価値観の一つに”解像度”というものがあって、個人的にはこれがすごくいいなと思っているのですが、法律を理解する際も、とおりいっぺんに知識として入れるのではなくて正確に使いこなすレベルまで”解像度”を上げて理解しなければいけないですし、それを会社や事業に落とし込む際も、事業や現場の状況を深く把握する”解像度”が求められます。ともすればコストセンターと看做されがちなコーポレート部門が会社の成長ドライバーとして機能するためのヒントが、この”解像度”という言葉に集約されているような気がしています。

あとはプライベートの面で、ラクスルに転職する直前に子どもが生まれまして、共働きで両親も近くに住んでいないため、なかなか子育ては大変なのですが、ラクスルだと働き方の自由度も高く、同世代の方も多くて理解があり、助かっています。時々家族が集まってのイベントもあって、家族ぐるみでお付き合いできるのも楽しいです。

また、趣味がサッカーなのですが、仕事終わりに会社の仲間とフットサルしたりしますし、弁護士のチームにも所属していて、丸1週間お休みを頂いて、弁護士のサッカーW杯(2018年はスペイン・バルセロナでの開催)にも出場させてもらったりしています。

■今後どういうことをしていきたいか

2018年5月に上場させていただき、上場企業としてより一層のガバナンスが求められる一方で、急成長する会社や事業を力強く支援・推進できるコーポレート部門であることも求められています。そのためには高い”解像度”をもって一つ一つの業務を積み重ね、課題を解決し続けることが必要で、そうしたことが出来るように自分を成長させ、コーポレート部門を創っていくことが一つの目標です。

また、これまでなかった発想・方法によって新たな価値想像・社会貢献をしていくのがベンチャー企業の本質で、ベンチャー企業を大きく成長させるためにはクリエイティブにルールを解釈・運用してくことも必要です。今後、そうした場所で、法律を解釈・運用することを生業とする弁護士の必要性・存在価値はますます高まってくると思いますし、私もその一端を担う者として、ラクスルの非連続な成長を実現するようなチャレンジをしたいと思っています。

それと最後に、いつか弁護士サッカーで世界一になれれば最高です!


法務
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ラクスルのビジョンは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」 デジタル化が進んでいない伝統的な産業にインターネットを持ち込み、産業構造を変革することを目指し、BtoBプラットフォームとして、各業界のデジタル化を推進しています。 印刷・広告のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」(https://raksul.com/)では、全国の提携印刷会社の非稼働時間で印刷することにより、高品質な商品をお安く提供しています。 さらに、ポスティングや新聞折込などの広告サービスも展開しお客様の集客活動をトータルで支援しています。 さらに物流シェアリングプラットフォーム「ハコベル」(https://hacobell.com/)でも、全国の提携運送会社の非稼動時間を有効活用する運配送の仕組みを開発。物流問題を解決し、新たな日本の物流インフラづくりにチャレンジしています。 また2020年4月より広告のシェアリングプラットフォーム「ノバセル」(https://novasell.com/)事業を展開。 従来、難しいとされていたテレビCMの広告効果測定を、独自の技術を通して可能とし、広告投資の最適化を通して、企業の成長を実現していきます。
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