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留学中に宇宙就活!宇宙飛行士を目指す「熱い」エンジニア、小仲美奈さん

LabBaseユーザーにキャリアの考え方をインタビューするこの企画。

今回は東北大学大学院の小仲美奈さんにお話を聞きました。ベルリンに研究留学中の彼女は、どのように就活しているのでしょうか?


小仲美奈さんのプロフィール

1995年千葉県出身

15歳のとき一年間アメリカのWashington D.C.へ「AFS」を利用して留学。

AO2期首席で東北大学入学。

基礎ゼミ成果発表会にてオリジナリティ賞受賞、2015年全国鳥人間コンテスト選手権大会優勝、グローバル工学奨励賞受賞、International Space Exploration Forum for Young Professionals (Y-ISEF)総合 2位受賞。

2016年9月 ~ 2017年3月UNIVERSITY OF CALIFORNIA, DAVIS (アメリカ合衆国)へ交換留学

帰国後、早期卒業(修学期間:3年半)し修士へ進学。

2018年6月より、オランダで9週間の「国際宇宙大学Space Studies Program」に参加

2018年9月 ~ 2019年3月までTechnical University if Berlinへ研究留学。


人工衛星の熱解析の研究は宇宙飛行士への第一歩 

ーーまずはじめに今研究している内容を教えてください。

日本では株式会社Aleとの共同研究で、人工流れ星の熱解析を行っています。人工流れ星というのは、人工衛星に1センチの金属の玉400粒を乗せて打ち上げ、ある点で放出すると、大気圏で燃えて、ある特定の場所から流れ星が見える、というものです。将来的には人工流れ星をビジネス化することを考えているようです。

現在の留学先では「QUEEN」という20kg級の超小型人工衛星の熱解析をしています。

ーー人工流れ星とは夢がありますね!熱解析、とは具体的にどうやるんですか?

人工衛星って、太陽に当たっていたり、地球に隠れたりして、温度差が激しいんです。120度から−150度まで温度が変わってしまいます。その温度差が人工衛星の中のバッテリーなどの影響するんですね。地上でも、スマホのバッテリーが熱くなるとバッテリーの持ちが悪くなることあるじゃないですか。それと同じです。ですので、バッテリーが0~30度に納まるように熱設計を行います。具体的には、シミュレーションで最適な設計を割り出して、試作品を作り、宇宙空間を再現した空間で熱真空試験をします。

熱解析は、電気系統、軌道コントロールやソフトウェアなど全てのパートに関係するので勉強することがたくさんありますがやりがいがあります。

ーーなぜ今の研究室を選んだのですか?

実は、私の将来の夢は宇宙飛行士になることなんです。宇宙飛行士になるためには理系の大学を卒業していなければいけないので、必然的に理系に進みました。しかし、ここ10年間宇宙飛行士の募集はなく、これからもいつあるかわかりません。だから宇宙飛行士の募集を待つ間も宇宙に関わっていたい、と思い、分野を天文学か宇宙に関連するエンジニアに絞りました。最終的に、自分がすぐに宇宙にいけないのなら、自分が作ったものが宇宙に行って欲しい、という思いでエンジニアの道を選びました。その後「宇宙」がつく研究室を探したんですが、日本には数える程しかないんです。その中で、世界的に権威のある吉田先生の研究室に出会い、高校3年生の時からこの研究室に入るということは決めていました。吉田研に入るためには、機械系トップ5に入らないといけないので、大学での勉強は気を抜けなかったですね。


クリーンルームの中で衛星を組み立てる小仲さんとチームメンバー


英語赤点ギリギリからの初めての留学が人生を変えた

ーー宇宙飛行士になりたいと思ったきっかけはなんですか?

宇宙はもともと好きだったんですが、それは母にプラネタリウムによく連れて行ってもらったことがきっかけでした。1年生のときに将来の夢を聞かれたんですが、その時には特になりたいものがなくて、そのあとから職業について考え始めるようになったんです。そうしたら野口宇宙飛行士のニュースが目に飛び込んできて、「宇宙に行ける仕事があるんだ!」と、衝撃を受けました。そのときから宇宙飛行士を目指すようになりました。

ーー宇宙飛行士を目指すに当たってどんな努力をしたんですか?

まず、宇宙飛行士になるためには英語ができなければ、と思って、15歳の時にアメリカへ留学をしました。実は中学での英語の成績は赤点ギリギリのこともあるほど悪くて(笑)。それから、毎年海外旅行に行っていたんですが、そこでも英語力の足りなさを感じていました。池の魚にパンをあげられる場所があったんですが、ずっとお店の人に「パン、プリーズ」と言っていて(笑)話しかけても伝わらないことが多かったですね。

ーーそれでも積極的に英語を話していたんですね。留学してからはどんな生活をしていたんですか?

留学中は日本人と関わらない、新聞も日本の音楽も一切聞かない、ということを自分に課しました。留学生用の英語の授業もあったんですが、あえてネイティブと一緒の授業を取りました。初めは何を言っているか全くわからなかったんですが、放課後残って先生に見てもらいどうにかして追いつこうと必死でした。それから、1年間毎日欠かさず英語で日記をつけました。本当に辛かったですが諦めるという選択肢はなかったですね。

ーー知り合いが全くいない状態からスタートしたんですね。友達は作れましたか?

ランチのときは片言の英語で隣の人に「一緒に食べよう」と声をかけていきました。とにかく同級生に話しかけて知り合いを増やしていきました。そうやって、はじめは友達が1人もいなかったんですが、1年が終わる頃には道ゆく人に声をかけられるようになりました

それを象徴する出来事があって。スポーツ大会を毎シーズンやってたんですが、チームで1人、成績もスポーツも優秀な生徒に送られる賞があるんです。それを最後の最後のシーズンでやっと取ることができたんです! そうしたらチームメイトも観客もみんな「Mina!」と名前を呼んで喜んでくれて。そのときに、こんなに知り合いができたんだなあ、1年間頑張ったなあと実感できました。この時に本当に自信がついて、人生も変わったな、と思いました。

ーーそれまでは自分に自信がなかったんですか?

はい、それまでは自分が嫌いで自信がなかったですね。学校でも塾でも競争ばかりで、疲れていて。中学受験で入った学校も優秀な友達ばかりだったので、ギスギスして常に気を張っていたんです。でも留学して、いろんな人がいることを実感できて、他人と比較しなくていいんだ、と自分に素直になれました

ーー留学で、英語力だけでなく、バイタリティや自分への自信も手に入れたのですね。

そうですね。この留学のおかげで英語力には心配がなくなり、その後の留学や国際学会の発表でも自信を持って英語を話すことができました。

初めて参加した学会にて。


留学と理系、両面から就活中

ーーそれでは、大学院を卒業して宇宙飛行士の募集があるまでの間はどのような職につきたいと思っていますか?

宇宙に関わりたい!と思ってここまできたのですが、まだ「これをやりたい!」というものに出会っていないし、どんな選択肢があるかわかっていないんです。ロケットも人工衛星も宇宙に関係することだし、そのほかにも宇宙に関わる仕事はたくさんあります。学部と修士の研究で、それがわかっていろいろやってみたくなりました。

また、最初は宇宙以外の分野でエンジニアとして経験値を積んでから宇宙業界に戻ってくるのもいいかと思っています。ロケットを作るのは10年かかりますが、自動車は2年単位です。また、宇宙はオーダーメイドでものを作りますが、自動車は大量生産なので求められる技術が違います。このように短い期間での製造を通してエンジニアとして成長するのもいいかと思っています。

ーー就職は日本と海外、どちらでしようと思っているのですか?

どちらも考えてはいるんですが、海外での就活は難しさを感じています。新卒で日本人だと採用されづらいようなんです。新卒は自分の国の学生を取る企業が多いし、日本人だとビザなどの関係で手続きが煩雑なので……。ですが海外でも働きたいのでいろいろ考えているところです。

ーー現在の就活はどのように行なっているんですか?

「留学」という面では「ボストンキャリアフォーラム」、「理系」という側面では「LabBaseを使っています。ボストンキャリアフォーラムというのは、留学している日本人を対象に、230社ほどがきて3日間で内定が出る、というイベントです。留学している学生は就活がしづらいのでそういったイベントが開催されるようです。今年度は11月に開催されるので参加しようと思っています(取材時10月)。LabBaseは理系に特化していて、大手企業も多いので使っています。スカウト制なので時間がそれほど取られないのも気に入っています。海外にいてもスカウトがきて、skypeで面談もできるので、留学している理系の学生にこそおすすめしたいですね。

ーー最後に今後の抱負をお願いします。

宇宙業界の技術は戦争とともに発展してきました。アメリカに留学したことは、日本とアメリカの両方の視点から戦争を考えるきっかけとなりました。宇宙開発と戦争の関係は今までもこれからも考えていかなければいけいない自分の課題だと思っています。私は将来エンジニアとして、宇宙飛行士として、世界の宇宙開発を担いたいです。そして世界を平和に変えていく第一歩を踏み出したいと思っています。

(編集後記)

夢を熱く語る小仲さんからは、「絶対に宇宙飛行士になる!」という決意が伝わってきました。人工衛星の熱解析をする彼女は、まさに「熱い」思いを持つエンジニアでした。いつかニュースで、宇宙飛行士になった彼女の姿を見られるのを楽しみにしています。

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