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Creative Blog #25 キーポーズを使ったモーション作成 その1

こんにちは。ポケラボクリエイティブ部です。

クリエイティブ部のメンバーがスキルアップに励む姿をお送りしているCreative Blogですが、今回はこれまでとは違う新しい手法でモーション作成に取り組む様子をお伝えいたします。

弊社では、Spineという2Dアニメーション制作ツールを使ってモーションを作る事が多いです。

Spineに関してはこちらをご参照ください。
http://ja.esotericsoftware.com/

Spineで下記のようなセットアップを行い、モーションを作るのが一般的だと思います。


このような3DツールでいうAポーズ(スタンス)のようなセットアップを行い、各パーツを動かしてポージングさせ、それらを繋ぎ合わせてモーションを作っていきます。

この手法によるモーション作成のメリットは、幅広い対応力とコストパフォーマンスの良さだと思います。各パーツを動かす事で色んなポージングが可能なので、セットアップが完了すればパンチやキックといった色んなモーションが作成可能です。

画像作成コストの面で言うと、新しいモーションを作るからといって新しい画像が必要になるわけではないので、コストパフォーマンスが良いと言えます。
※腕や足の角度の違う画像が欲しい場合は話は変わります。

この手法で作成したモーションが「Creative Blog #14 モーション作成 その1」や「Creative Blog #15 モーション作成 その2」で紹介した下記になります。



このように対応力とコストパフォーマンスが高い手法ではありますが、弱い面もあります。
・稼働領域があり、それを超えると破綻してしまう可能性が高い
・動きに制限があるのでダイナミックさ、迫力に欠ける事がある
・背面パーツを追加してモーションを作っても、コストの割には見栄えがしない

上記のように、この手法ではポージングに一定の限界がある為に迫力を出しづらい面があります。


それを解消するために1つの手法を検証してみます。

それが「キーポーズ方式」です。

キャラクターまるまる一体の絵 = キーポーズ をモーションに取り入れ、迫力を出してみたいと思います。


キーポーズ方式において、想定しているメリットとデメリットがこちらです。
・メリット/稼働領域を考慮する必要が無いので自由なポージングが可能
・デメリット/キーポーズを作成するコストがかかる

色々考慮することはありますが、作り初めて分かることもあるので…、レッツ・チャレンジ!


どうせキーポーズを使うならそのメリットを最大限活かしたいと思い、方針を下記のように考えました。
・セットアップに入っていない背面を取り入れる
・現状のセットアップでは難しい捻りや奥行き感を表現する

それらを考慮した大ラフがこちらです。

めちゃくちゃ期待が膨らむ大ラフですね!!!


筆が乗ってきて、最終的にはこうなりました。

ため→パンチの間の「中割り」と、パンチ後の波動エフェクトが追加されました。


大ラフの作成者のコメントがこちらです。

既存のSpineのセットアップでは実現が難しいポージングを意識して大ラフを描きました。
なので、「ため」の時は腕をぐるぐる回すようにし、「パンチ」の時は背中が見えるぐらい上体を捻っています。
「ため」と「パンチ」をメンバーに共有した際に、間のコマがあるとモーションを作る時に見栄えが変わってくるという意見をもらったので、比較的工数がかからない残像を描いて「中割り」を作りました。
あと、「パンチ」が何かをぶっ放している印象が強いという意見ももらったので、拳から放たれる波動エフェクトを描きました。
Spineのキャラクターグラフィックを作る場合、肘の丸み等、何かしら制約を意識して描くことが多いですが、逆にキーポーズはそういった制約が少なく比較的自由に描くことが出来ました。
当初予定していなかった「中割り」と「波動エフェクト」ですが、これがモーションを作る時にどんな効果を生み出すか楽しみです。


最後に、ため、中割り、パンチ、波動エフェクトのアップ画像を掲載します。

このキーポーズがモーションにどう活かされるのか楽しみですね!
完成したモーションは次回お披露目します!

いかがでしたでしょうか?

このようにクリエイティブ部では、日頃から成果物のクオリティアップの為に新しい手法を検証したり、いつもと違う手法のアイディアをディスカッションしたりしています。

今回検証しているキーポーズ方式でどんなモーションが出来上がるか楽しみですね!

乞うご期待!



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