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【ポケマル社員インタビュー】リアルな場から地域コミュニティをデザインする|事業開発マネージャー 丸山 孝明

ポケマルでは、生産者さん直送の食材を店頭で購入可能な「ポケマルスタンド」のように、オンラインに留まらずリアルな場で「個と個をつなぐ」取り組みに力を入れています。その立役者が、2020年1月にポケマルに入社した丸山 孝明(愛称:こうめいさん)です。

丸山は、出版、アパレル、ITなど様々な業界で営業職を経験し、起業も3回しているという、バイタリティに溢れた経歴の持ち主。IT企業に勤めていた時に東日本大震災を経験し、実家が農家であったことも影響して、一次産業を盛り上げたいと強く感じたそうです。その想いを形にすべく、日本各地でマルシェの企画・運営を推進してきました。

オンラインとオフラインをつなぐとはどういうことか。そして、今の時代に求められるマルシェの役割とはどのようなものであるか。過去から今へ至る経験の中で見えてきた答えを、熱く語ってもらいました。

▼ PROFILE ▼
丸山 孝明(Takaaki Maruyama)
大分県出身。複数の企業で営業職を経験した後、数多くのマルシェを企画・運営。2020年1月にポケットマルシェに入社。事業開発チームのマネージャーとして、リアルマルシェ等の新規事業の開発を推進している。

新しいカタチのリアルマルシェへの挑戦

2020年2月14日〜19日に東京ドームで開かれた「世界らん展2020 ―花と緑の祭典―」にて、ポケマルはリアルマルシェ「ポケマル商店街」を開催しました。リアルな場でのマルシェに、ポケマルアプリ上での事前決済や商品の自宅受け取りといった仕組みを取り入れた、ポケマルだからこそできる「新しいマルシェ」を実現しました。

── リアルマルシェの開催経緯を教えてください。

ポケマルでは、生産者と消費者は基本的にオンラインでのみつながってきました。ですが、より深いつながりを作るために、リアルな場で接点を持つことは重要だと考えています。実際に会うことで、その生産者さんのコアなリピーターになったり、周りの友人に生産者さんのことを積極的に発信していくといった流れが生まれたりします。

そのような思いの下に、去年からJR大崎駅や三井アウトレットパーク マリンピア神戸でマルシェを開催しており、今年2月の世界らん展でも出展させていただくことになりました。

── 実際に開催してみて、どうでしたか?

お客様からは、いつもアプリ上でやり取りしていた生産者さんを実際に目にして、「写真の印象と違う!」という反応があったり。生産者さんも、ニックネームしか知らなかったお客様と話して、そこで初めて人柄がわかったり。マッチングアプリと同じで、実際に会ってみると印象が違うこともありますし、意気投合して、ユーザさんが次の休みの日に生産者さんを訪問するということもあるようです。

そういった様子を見て、生産者さんとポケマルユーザが直接顔を合わせる機会を作ることは大切だと感じました。ですが、変にデザインしすぎると人工的な関係になりかねないので、生産者さん・ユーザ同士が自由気ままにやり取りできる場を提供していきたいです。

また、中には「マルシェ運営のボランティアをしたい」とおっしゃってくださるポケマルユーザさんもいらっしゃいます。「食」を介して個人が社会とつながる、その機会を生める場がリアルマルシェなのだと感じています。今後も、マルシェを開催する際には、お手伝いしてくださる方を積極的に募集したいと思っています。

── リアルマルシェの今後の展望を教えてください。

ポケマルは、生産者さんとポケマルユーザという2つのネットワークを持っていて、そこに可能性を感じています。それらのネットワークを通じて、もっともっとできることがたくさんあるはずです。

今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でなかなかリアルマルシェを開催できず残念でしたが、今後は感染対策をしっかり行いながら、実施に向けて動いていきます。この秋にも開催を予定しています。

生活のインフラになったマルシェ

── 日本では、マルシェの役割はどのような変遷を辿っているのでしょうか?

日本でマルシェが開催され始めた頃は、イベント的な意味合いが強かったですね。それが、だんだん生活のインフラになってきているように思います。来場者の話を聞いていると、「買い物は都内のマルシェを回ってしています。スーパーには行きません」という方までいました。

そういう意味で、時代と共にマルシェの役割が変わってきていると言えます。マルシェが日常にあることが、少しずつ当たり前になってきているわけですね。同様にポケマルも、何かあった時にだけ使われるのではなく、日々の買い物で利用される存在になることが大事だと思っています。

── イベント的なマルシェも、まだまだ多いようにも思いますが...…

そうですね、他国と比べてみると、日本のマルシェはまだイベント的に開催されているものが多いですね。マルシェが昔から盛んなフランスのパリで、どのように運営されているのか見て回ったことがあります。パリのマルシェはとても合理的です。出店者は、出店面積に応じた税金をパリ市に納めるんです。そして、市が出店許可を出します。

公式に認定された生産者が食材を売るという仕組みなので、販売する生産者の地位が高い状態です。自分達が住んでいる場所にマルシェができて、出店者が税金を払いながら美味しい食材を販売してくれるので、地域住民には非常に喜ばれます。この仕組みを自治体が推進しており、パリでは数多くのマルシェが開催されています。これがまさに、マルシェが生活のインフラとして機能している例ですね。

東京では、まちづくりの計画がないままにマンションが乱立し、新たに引っ越してきた住民と昔からの地域住民との接触機会がなかなかありません。そして、少子高齢化が進み、独居老人も増えています。そんな状況を踏まえると、駅前でイベント的に行うのではなく、住宅地で、子供の頃に遊んでいたけれど今では寂れてしまった公園などをリノベーションしてマルシェを行なう、それを自治体が推進する、といった仕組みが必要なのではないかと思います。

マルシェは地域をまとめるいいツールです。生活インフラとなるレベルにまで持っていけたらいいと思っています。

コミュニケーションツールとしての「ポケマルスタンド」

2020年4月から、「生産者とつながる」をもっと日常へをコンセプトに、生産者さん直送の食材を店頭で購入可能な「ポケマルスタンド」の設置を開始しました。現在は広尾のCASE、南大塚のslow|bed n chair等の飲食店にて運営しており、今後さらに展開していく予定です。

── ポケマルスタンドとは何でしょうか?

ポケマル登録生産者さんから直送で仕入れた生鮮食品や加工品を、飲食店さんの空きスペースにて販売しています。

最初は、「無人直売所」として運営を始めました。コロナ禍によって食材の売り先をなくしてしまった生産者さんの新たな販路を作りたい、という思いがありまして。また、消費者側の「混んでいる場所、人との会話が発生する場所で買い物をしたくない」というニーズに応えようと思ったんです。

無人直売所として生まれたポケマルスタンドですが、今では逆にコミュニケーションツールとしての役割を担っていると感じます。ポケマルスタンドの設置をきっかけに、地元の人々が「ここにこんなお店があったんだ」と気付いて、集まってくるようになったんです。

たとえば、ポケマルスタンドを設置した広尾の飲食店さんは、バーのような店構えだということもあり、これまで年配の方はあまりいらっしゃいませんでした。ですが、ポケマルスタンドの存在が口コミで広がったようで、今では朝の11時くらいになると地元の方がぞろぞろと集まってくるようになりました。飲食店さんにとっても、地域住民の方とコミュニケーションを取るいい機会になっているそうです。

── ポケマルスタンドの新たな可能性が見えてきたのですね。

ポケマルスタンドの提供価値として、他にも感じていることがあります。ポケマルスタンドでは野菜とお花を販売しているのですが、野菜と一緒にお花を買うという体験が、お客様にとって新鮮であるようでした。新型コロナウイルスの影響で閉塞感が漂う日常の中で、部屋にお花を飾ることによる安らぎを、ポケマルスタンドが提供できたと思っています。

サービスを使う方々の反応に合わせて、ポケマルスタンドの役割は柔軟に変化しています。サービスには余白を残しておくことが大事だと感じますね。

── ポケマルスタンドの今後の展望を教えてください。

ポケマルスタンドは、リアルな場での新たな食材販売の形です。今後はテクノロジーを駆使することで、ポケマルらしさをもっと出していきたいですね。ポケマルアプリとリアルなコミュニティとの動線をデザインしたいと思っています。

ポケマルスタンドはツールの一つにすぎません。目的は、地域コミュニティの創造と、ポケマルのミッションである「個と個をつなぐ」を実現することです。ポケマルスタンドをツールとして磨き上げながら、飲食店さん、生産者さん、ポケマルユーザさんの3者間のコミュニティを作り上げたいと考えています。地域とコミュニケーションを取れる飲食店が、withコロナ時代において強い飲食店になるのではないかと思うからです。

自らの経験を武器に地域を支えたい

── 最後に、丸山さん自身がポケマルで実現したいことは何でしょうか?

私は2013年から、リアルマルシェをほぼ毎月開催し続けてきました。延べ100回ほど開催しているので、その経験を元にポケマルのリアルマルシェを作り上げていくことが私の役割だと思っています。

そして今、地域からは生産者さんが減り、空き家が増え続けています。田畑を耕す人がいなくなり、里山が消えていっていますよね。「地域に元々あった文化をどう守っていくか」ということが、取り組みたい大きな課題です。また、東京で精神的に大変な思いをしている人達を支えるようなサービスを作っていきたいという想いもあります。

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