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フィード作成や採用広報コンテンツ企画に活用できる「読まれる編集術」新R25に学ぶ。

今回は、普段僕がしている「抽象化→応用・転用」の一例として、他社メディア・コンテンツを分析した結果を書いていきたいと思います。

今回題材にさせていただくのは、起業家からアイドル、専門家まで、ジャンルを問わず幅広い人物にインタビューをし、多様なコンテンツを作り続けている「新R25」さん。

分析視点で「なぜ、新R25さんの記事が読みやすいのか?」と考えてみると、初心者ライター・編集者でも明日から使える読まれる執筆・編集術を発見しました。


※例としてわかりやすかったため、アパ社長の記事例が多めです。ご容赦くださいませ。


① 顔とキーワードが伝わるアイキャッチ

まず、着目するのはアイキャッチ画像です。

特徴として、挙げられるのは下記2点。

⑴取材対象の顔、表情がはっきり伝わる。
⑵添えてある一文からテーマがわかる。

人の顔がアイキャッチ画像として有効であるという話はよく耳にしますね。新R25さんの記事のアイキャッチには、その顔の横にコピー的な文章が書いてあることが多い。

表面的にみるといろんな視点で書かれているなと感じますが、総じて言えるのは「切り口」を示しているということ。「この記事は、こういう切り口で書いていますよ」ということが、アイキャッチ一枚をみただけで伝わりますよね。

これは、一番最初にこの記事に触れる一次読者を惹きつける際に有効なだけではなく、シェアされたこの記事を目にする二次読者を惹きつける際にも有効で、シェア率を高める狙いがあるのではないかと思います。


②発見性+意外性のあるタイトル

次に読者の目に入るのは、タイトルです。

特徴として挙げられるのは、「意外性と発見性がある」ということ。

意外 →「(いい意味で)思ってたのと違う!」
発見 →「それは、新しい!知らなかった!」

例えば、下記のタイトルをみてみます。


まず、「家は欲しいと思った時に買う。購入を検討する。」という一般論の逆をいく意外性があり、「その行動に根付く考え方や行動パターンにお金が貯まらない理由がある」という新たな発見がありますね。

もう1つ、別のタイトルもみてみます。


やはり、こちらも同じ。「介護は若者に希望を与える」というメッセージは、介護という言葉からイメージされる一般論の逆をいく意外性と「介護というものをそのような視点でみたことはなかった…!」という気持ちにさせられる発見性もあります。

加えて、この2つのタイトルに共通していることは「話し手が誰か」について、タイトル内で触れていること。「アパ社長」「モデル兼介護士」と、どちらも目を引く肩書きであり、タイトルに込められたメッセージとも親和性が感じられます。


③導入部には、必要なものを必要なだけ

書き手として、タイトルの次に頭を悩ませることが多いとも言われる導入部。あまりに凝ったものを用意したり長ったらしくなってしまったりすると、導入部で離脱されて本文を読んでもらえないなんてこともありますよね。

1つ例に挙げて、導入部をみてみます。

いかがでしょうか。

別の例をもう1つだけ挙げて、少し細かくみてみたいと思います。


文量や流れに違いはありますが、構造は似ている気がしますね。読者のために必要なことを簡潔に、必要なだけ書いている。

個人的には、「様、さま、氏、ではなく、“さん 付け”で呼んでいる点」も気になりました。おそらく、メディア全体のイメージに関わるところや読者への配慮としての狙いがこうした細かい部分にもあるのでしょう。


④気づいたら読み進めている本文

本文では、タイトルやアイキャッチ、導入に布石を置いていた切り口に沿ってメインメッセージに迫っていく形になります。

新R25さんのインタビューコンテンツは非常に読み進めやすい印象がありますが、本文部分にみられる特徴としては下記の3つ。

・読者のリテラシーレベルに合わせている。
・質問者による問い立てによって進んでいく。
・取材対象者の例え話をうまく引用している。

まず、1つ目に「読者のリテラシーレベルに合わせている」点について。こちらも例を出してみます。


どうでしょうか。一見すると、「こんな大物に、そんなレベルの質問していいの?!」って感じるような質問を投げかけていますよね。ただ、これは読者のリテラシーレベルを把握し、そこに合わせた問いを立てているのだと思います。



読み進めていくと、比較的多めに質問者が登場することにも気がつきます。そして、この質問者が問いを立て、次々に質問をしていったりリアクションをしていったりすることで、取材対象者が回答したり突っ込んだりして展開していく。

ただ質問を投げかけていくだけの役割ではなく、登場する質問者は読者の代弁者として重要な役割を果たしているように思います。これが、2つ目の特徴。

3つ目の特徴が、「取材対象者の例え話をうまく引用している」点です。

「家を買うとは、地球上に「点」を打つということ。全部が変わるよ!」
「お金って臆病だからね、心配している人のところには来てくれないですよ。」

記事内では、取材対象者が話した例え、ことわざが出てくるのですが、それをうまく文中で活用しているなと思います。

こうした言葉はその人ならではの視点や経験が詰まっているため、意外性があったり真理をついていたりすることが多く、書き手には思いつかないような言い回しをよく見かけます。

ものによっては、そのままタイトルに引用できるくらいキャッチーな言葉が取材中に飛び出すこともある。そうしたものを見逃さず、会話調の展開の中でうまく活用されているように感じます。


まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

こうして普段読み手として触れているコンテンツを作り手視点でみてみると様々な気づきがあり、それらを抽象化することで明日から使える技が透けて見えてきます。

今回触れた中で、個人的にもっとも大きな気づきは「切り口の必要性」。新R25さんをみていると、どのコンテンツにも取材対象者の属性や実績、特徴を際立たせる独自の切り口があり、その切り口から展開するコンテンツが読者の日常にある不安や疑問を解消するものだったり興味、関心を満たすものだったりする。だからこそ、このメディア乱立時代にも読者を掴み続けることができるんですね。

今回は業界の参入障壁が低く、メディアが乱立する中、読者を楽しませ続けている新R25さんを分析してみました。

ウォンテッドリー内でも、フィードコンテンツ作成や執筆にお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度参考までにご一読ください^^


追記:
渡辺さん、天野さんからお墨付きをいただきました🙇

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