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Google出身20代で執行役員。なぜいまHRなのか。

ワンキャリア 執行役員の長谷川です。

今回は、タイトルにもある「なぜいまHRなのか?」、そして「なぜワンキャリアにいるのか?」を、誰かの背中をひと押しになればと思って書いてみました。

ワンキャリアに興味のない人でも、

・大手からスタートアップへの転職に興味があったり、悩んでいる人
・今、スタートアップで、仕事を十分楽しめてなくて歯がゆい人

にはぜひ一読いただきたいですし、上の2つが当てはまらなくても、

・物を作ったり、文章を書いたりすることが好きな人

には、「こんな人もいるんだなー」と読んでもらえたら嬉しいです。

第0章:「Googleを半年で辞めるのに、なんで人材?」

※新入社員に配られた帽子

2014年9月下旬。

新卒入社したGoogleから早すぎる卒業をすることになった。


「Googleを半年で辞めるのに、次はなんで人材?」


この言葉は、ある人へ卒業の報告した時に、返された言葉だった。


「AIとかFinTechとかは考えなかったの? でも、挑戦はいいことだね。」


この後、なんと返したかは忘れた。

きっと、僕は言葉に詰まって、それとなく理由をつけたんだと思う。

「人材系」は辞めてまで行く領域ではない、そういう認識だということはすぐにわかった。

が、その人も僕のことを気遣ったんだと思う。

でも、少しだけイラっとしてしまった。僕だってそんなバカじゃない。

自分に自信がなかったのもあるのだろう。でも、僕には1つだけ『確固たる人生の軸』があった。

それは「物語を生きること」だ。

第1章:「やっぱり"部活"がしたくなりました」

そこから遡って約2ヶ月前。

休日の昼下がりの原宿。

今はもう閉店したトウキョウ・アパートメント・カフェで、代表の宮下と対峙していた。


「わかりました。やっぱり
 "部活" がしたくなりました」


その時に入社意思を告げようとは全く思ってなかった。

でも、宮下の迫力に思わず、こう言ってしまったことだけは覚えている。


そもそも、僕が学生時代に、宮下の元でインターンとして働いていた。思い出せば、本当に大変で、他のメンバーからは「社員?」とまで冗談半分に言われるぐらい、働いたし、おかげで鍛えられたと思う。

だからだろう、そのまま「新卒入社しないか?」という誘いを貰った。

その誘いを半年前に断ったばかりだった。

だからこそ「入社します」と言った自分にびっくりした。

※レッドブルの買い方も迫力があった、当時の代表 宮下。宮下には「"迫力"という独特の魅力」を持つ人であり、この魅力が、自分含め人の覚悟をいつも引き出してきた気がする。

宮下は、元々20歳の頃から商売をしていた人間だ。

商売人として長くやっているからこそ、年齢の割に良い時も悪い時も見てきているんだと思う。

だからだろう。長期的に良い関係を築きたいと願い、人と向き合うスタイルを持っているし、このスタイルゆえの”迫力”は、知り合ってからずっと変わらない。


僕の場合、Googleへの入社は、他の人よりはたぶん苦労したし、ギリギリご縁があっての入社だったと思う。そもそも就活は大手40社、ベンチャー40社、計80社受けた。

そんな中で、悩んだ末に入社を決めた会社だ。

入社後、あるプレゼンの場では、拙い英語がネタになり笑われ者だった気がする。

でも、そこは関西人。笑いになれば儲けもの。

そんなことでは全然めげていなかった。いいチーム、いい環境で仕事を楽しめていた。

それでも行こうと思ったのは、自分で「物語の続き」をどうしても近くで見たくなったからだった。

そうして、僕は4人目の社員として入社することになった。

第2章:潮目が変わった「若き思想家」との出会い

創業期。

やらないといけないことに、とにかく追われていた。

元々器用ではないこともあり、うまくできないことが沢山あって、苦労し、追い込まれていた。

そんな決していい思い出ばかりではない創業期だったが、「人との出会い」においては沢山の転機があった。("人との出会いだけは持っている"、これは僕の口ぐせだった。)


大きな転機を1つ挙げるなら、戦略担当役員を担う北野唯我の入社が決まった時だ。

彼はのちに、ベストセラー「転職の思考法」や「天才を殺す凡人」を作りだすことになるが、彼の下で動くことになった。


「入社することに決めたからよろしく。決めた理由の1つはたかはるの存在だよ。」


当時、追い込まれていた僕への、彼らしい優しい気遣いかもしれない。

それでも、こんな自分と働きたいという人がいること自体、純粋に嬉しかった。

そして、彼からは、手取り足取り教えを請い、沢山のことを学んだ。

自分のマネージャーというより、彼は言うなれば「若き思想家」だった。

博報堂/BCG/海外留学といった綺麗な経歴では到底表せない、「リーダーとしての異常な強み」がハッキリとあった。多くある中で1つ挙げるなら、それは「独自のメガネを作る力」だ。

彼の作るメガネは、あるときは「混沌とした事象の原因を理解するメガネ」になり、またある時は「見えない未来を予測するメガネ」に。このメガネを作る力こそが、僕が思う彼の強みであり、「若き思想家」と思う理由だ。

(※目黒のマクドナルドでおもむろに考えを書き出す北野。彼は発明をよく聞かせてくれた)

北野が書いた「転職の思考法」や「天才を殺す凡人」のストーリー。その裏にあるのは、転職や組織論という事象を”独自のメガネ“から観察した結果として導かれた「極めてシンプルな理論」だ。

幸いにも、僕は、傑作、佳作も含め沢山の理論を導いてきたプロセスを北野の横で見せてもらったと思う。

自分が数学科出身だからだろうか、独自の公式をどんどん導く北野の姿には、「数学者としての畏敬の念」を感じるように自然となっていた。


──「若き思想家」である北野とのタッグを契機に、自分が変われなければ「終わり」だ。


今でこそ笑い話だけど、当時、追い込まれて何もなかった僕は、ビジネスパーソンとしての岐路に立たされていた。どうしても変わる必要があった。

第3章:お前の強みは、"ポケモンのやり方"。組織と人生がドライブするとき

そこから、カッコよくあることを徹底的に捨て、人がやりたがらないことだけをやってきたと思う。

ワンキャリアのサービスやメディアを一気に立ち上げ、今は就活生の2人に1人が利用するレベルが見えてきた。

その過程では、データ収集やコンテンツ作り、それに伴う組織作りをリードしてきた。

このミッションへ集中した理由、それは僕の「ポケモンのやり方」が理由だった。学生の頃に特に熱中していたゲームは、「ポケモン」と「ファンタシースターオンライン」。

やりこみ方に共通するのはどちらも「集めること」。

それでも、ポケモンは151匹全て集めるまで気が済まないタイプだったし、ファンタシースターオンラインでも赤いレアアイテム欲しさにずっとプレイするタイプだった。

考えてみると、大学時代の数学の勉強方法もそうだった。

「多様体」を理解する為に10冊ぐらい類似テキストを並行して読んで、情報を集めないと気が済まなかった。

この話に宮下も北野も「これちゃうの」と一言。つまり、「お前の最強の強みは、ポケモンの集め方にある」、こういうことだった。

バカみたいな話だが、この自己理解が、好転するスイッチになった。

この経験は、後に「『弱み』よりも『強み』をまず伸ばす」という会社の組織戦略を体現する事例になった。ここから一気に、ワンキャリアという組織が変わり、強くなっていくキッカケになっていった。

再びの問い:「どうしてHR、そしてワンキャリアか?」

「どうしてHR領域にいるんですか?」

最近もよく採用の場でお会いした方に聞かれることがある。

──「次はなんで人材?」

卒業を報告したあの日は、返す言葉に詰まって理由をそれとなくつけた。

本当の意味で返答を言葉にするのに数年の時間がかかった。

でも、今ならハッキリと言える。

「きっと新しいインフラが必要になるし、物語の作り手になる"チケット"があるかもしれないから」

どういうことか? 順に説明していきたい。

答え①:新しいインフラができるときに必要な「流れ」。そのチケットがあるから

1つ目の「きっと新しいインフラが必要になるし」の部分。

歴史に残るサービスやブランド、すなわち「インフラとなるもの」が生まれるには、「流れ」が必要なことがよくある。

例えば150年以上の長い歴史を持つ、ルイ・ヴィトン。これがイギリスでブランドとして普及したきっかけは、実は18世紀に誕生した「蒸気機関車」にあると言われている。(参照:https://www.tv-asahi.co.jp/ss/131/japan/top.html


馬車での長距離移動から、機関車での長距離移動へ。この「流れ」により移動時に持てるカバンも変化が求められたタイミングで平らなトランクが大ヒットしたというのだ。

最近のスマートフォンの普及に起因したサービスの広がりや、ブロックチェーン技術の発達に起因したビットコインの誕生もそうだ。

ではHR領域の流れはどうだろうか?

国内でもようやく「仕事選び」や「雇用」のアジェンダが議論のテーブルに乗るようになってきた。

・経団連 中西会長の「就活の通年化」や「終身雇用は制度疲労」という提言
・トヨタの豊田社長の「終身雇用はもう限界」という宣言

雇用や就職のテーマについて、経済界のリーダーたちが一声あげたことは大きい。

また、企業の中でも施策が打たれはじめた。ある大手総合商社の例には驚かされた。

若手の離職率増加を起因に、年功序列から実力主義への転換をドラスティックに図ろうとする人事施策に打ったと聞いた。海外も含めてみると、HR市場、特に「仕事選び」の領域で大きな動きが出てきた。

その1つ、リクルートによるIndeed、Glassdoorの買収だろう。仕事選びのあり方を大きく変える流れを加速させていくだろうし、日本にもきっとこの流れは来る。

「仕事選び」はここから徐々に、だけど確実に、変わっていく。

つまり、HR領域にも新しいインフラが必要になる「流れ」がきているのだ。

ただ、これでは「どうしてHR?」には答えられても、「どうしてワンキャリアなのか?」の理由にはならない。その答えこそ、2つ目の「物語の作り手になる"チケット"があるかもしれない」という部分だ。

答え②:「命名される前のバラ」は、物語の作り手になる"チケット"


僕には毎年のように見る、映画がある。それは「GO」だ。この映画のラストシーンで出てくる、好きな言葉がある。

「名前って何?バラと呼んでいる花を別の名前にしても美しい香りはそのまま」

これは、『ロミオとジュリエット』のジュリエットのセリフらしい。

この「命名前のバラ」の話を、「未来の孫さん」の話を聞いた時に思い出した。先日、delyの経営陣(代表の堀江さんや役員の柴田さん)にチームでインタビューをさせていただいた時だ。
( https://www.onecareer.jp/articles/1877 )

堀江さんがおっしゃった「未来の孫さんを探すのもあるんじゃないか」というフレーズ。

この練られた素敵なフレーズに、めちゃくちゃ共感した。「命名される前のバラ」の話も、「未来の孫さん」の話も、メッセージは結局、


「ブランドの消費者として生きるより、ブランドの生産者として生きてみるのはどうか?」


ということだ。この話に共感する自分だから、Googleを半年で辞めて、ワンキャリアに来たんだと。あの時、宮下の前で咄嗟に出た「部活がしたい」という言葉。

あの言葉は、なけなしの語彙力しか持ってなかった僕が、前述の素敵な比喩には叶わないが、

「生産者として生きたい」という意思ゆえに出た言葉だったと、今振り返ると思う。

第X章:「あなたの仕事への想いはなんですか?」 "創作意欲"や"覚悟"がある人と働きたい

そして今、僕がこのチームにいる理由。

それは、まだない物語を作る"創作意欲"や"覚悟"がある人が多いからだと思う。僕の物語はまだ始まったばかりだけど、少しづつ、強力な仲間も増えた。

昨年から、僕と同様に出戻ってくるメンバーもいれば、偶然的な出会いで新しく入るメンバーもどちらもいる。

そんな彼・彼女らも「生産者の気概」で働くメンバーばかり。

自分でもびっくりするぐらいで、働くことがあの頃より楽しくなったのは、自信を持って言える。

物語を作るプロセスは、おそらく華やかなことばかりではない。

一瞬の華やかなシーンの裏に、膨大な地味で地道な仕事があると思う。

人によってはちょっと「覚悟」が必要かもしれない。

それに、僕らは正直まだ何もない会社で、未熟な部分も多い。

だからこそ「まだない物語」を作ることに、楽しみを見いだせる人。同時に、それはワンキャリアの物語、だけでなく、自分の人生という物語に対しても創作意欲がある人。

そんな方と働くご縁があるととっても嬉しいです。

採用の場では、ぜひあなたのキャリア人生の転機や仕事への想いをお聞かせください!

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