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デジタル推進室な1日。

12月6日月曜日。吐いた息が白く染められる寒空の下、師も走る忙しさの気配をなんとなく感じながら、今日も私はいつもの道を行く。

時計の針が午前10時を指し示す少し前、高田馬場にあるオフィスのエントランスをくぐり、エレベーターに6Fへと運んでもらう。重厚な機械の音だけが響く、狭くて静かな一人の空間は、私を仕事人へと変身させる。チン、という無機質な音と共に開かれた重い扉の向こうでは、「MONOLITH Japan」と書かれたプレートと、「令和の虎CHANNEL」と刻まれたYouTubeのチャンネル登録者数10万人を記念する盾がお出迎えしてくれている。この見慣れた景色を眺めた瞬間から、デジタル推進室のチーフとしての私の、今日という1日が始まっていく。

Task1:メール

「おはようございます」既に出社している社員に朝の挨拶を済ませながら慣れた足取りで席に着き、使い慣れたPCの電源を入れたらまずはクライアントや社員からのメールをチェックする。それらに紛れていつ登録したかもわからない企業から届くメルマガの中には、いつしか愛着のようなものが湧いているものもある。このメールの先にも私と同じように働いている人がいると思うと、少しだけかわいく思えてきたりするのだ。ふふ。メールチェックを終えると、社内で共有しているカレンダーで今日の予定を確認し、今日の業務に取り掛かる。

Task2:コーポレートサイト

カレンダーに記された予定のトップを飾るのは、コーポレートサイトのリニューアルに向けたWEB会社との打ち合わせだ。入社当初から使い続けてきたコーポレートサイトも、今の時代に合わせて刷新していくべきだと社内の会議で決まり、インバウンドで反響が出るサイトを目指してリニューアルを画策している。今日の打ち合わせではアライアンス会社の方々と共に、ターゲットの選定やターゲットの要望の洗い出し、会社が目指すべきビジョンの共有などをして、根幹となるコンセプトの作成を進めた。ポストイットにそれぞれの意見を書き出し、それらをもとに議論を進めていく。

コーポレートサイトは会社の顔となる重要なクリエイティブだ。会社の原点にある想いを改めて確認し、その先の未来を見据えたそれぞれの想いに触れた私の中には、遠足の前夜のようなワクワクが自然と溢れていた。

Task3:ランチ

平日お昼は近くのお店でその日に食べたいものを食べる。高田馬場にオフィスを構えるからにはそこらにひしめく小粋なお店を開拓したい気持ちもなくはないが、行き着くのはやっぱり大戸屋やはま寿司といった誰もが知る味。星野珈琲のオムライスも捨てがたい。世界はこれを保守的と呼ぶのだろうか。

Task4:プロデュース

人類が長い年月をかけて発展させてきたこの世の中には、様々な特性を持った情報発信の場が存在する。私の勤める会社は「教育専門の広告代理店」を謳っているが、学校と塾と企業をつなげるネットワークという強みを活かし、教育業界のためになる情報を発信するべく「私教育新聞」というフリーペーパーの発行に加え、「教育プロデュースChannel」というYouTubeチャンネルを運営している。私教育新聞では教育業界の有識者によるコラムの連載をはじめ、教育関連企業の商品広告や私立学校の広告などが紙面を埋める。一方で、この教育プロデュースChannelでは、私立学校の校長先生や塾の代表を招き、ざっくばらんに教育に関するお話を聞いていくコンテンツを配信している。オフィスでの収録の手伝いも、デジタル推進室の仕事の一つだ。

実は私も動画冒頭のOPで声のみ出演している教育プロデュースChannelは最近チャンネル登録者数が1,000人を突破した小さなチャンネルではあるが、学校や塾のトップの話を動画で見られるのは新鮮で面白い。これからもっと登録者を増やして、一人でも多くの教育関係者に有益な情報が発信できるようになることは、デジタル推進室のチーフとしての課題の一つである。

【教育プロデュースChannel】https://www.youtube.com/channel/UCHVshnPB3mG-G7uHrVlg1Qw/featured

Task5:コンタクト

デジタル推進室は今年立ち上げたばかりの新しい部署だ。つまり、デジタル推進室として長いお付き合いをしているクライアントはまだいない。まずは新たなクライアントになり得るターゲットに自らコンタクトを取り、私たちの仕事に興味を持ってもらう必要がある。そこで今力を入れているのが「HPの無料診断」だ。サイト自体の設計・コンテンツ内容の検証はもちろん、サイト以外のパンフレットやSNS等との連携度も分析し、診断資料をもとにクライアントのお悩みやニーズを探していく。声をかけた先から何件か返事があり、週末にはZoomで会議をする予定が入っている。

デジタルとはほぼ無縁だった教育業界だからこそ、HPのリニューアルやHPとパンフレットを連携させる新たな学校広報の在り方を模索しているクライアントは多い。そんなブルーオーシャンな市場を開拓していくのは、元営業の血が騒ぐというものだ。

Task6:ウェブ

デジタル推進室として長いお付き合いをしているクライアントは少ないといっても、パンフレット制作でお世話になってきたクライアントはおかげさまで両の手では数えきれないほどいらっしゃる。現在、来春公開予定の2校のHP制作を進行しており、今日はクライアントからいただいたフィードバックをコーディングの担当者へ共有する進行対応を行った。パンフレットと世界観を統一したHPのデザインとコピー。企画・提案の段階から色んな人の手を経て完成まで行き着く間に生まれる愛しさと緊張は、子どもを育てる親の心と似たものがあるのだろうか。


そうこうしているうちに時計の短針は朝から9つも数字を進めていた。PCの画面に開かれた窓を一つずつ閉じていく。デジタル推進室のチーフとしての1日はこれで終わり。朝と同じエレベーターを降りると、一人の人間としての生活が待っている。家に着いたら何をしよう。iPadでお絵描きの続きをするか、YouTubeで好きなラッパーのパンチラインに酔いしれるか…。ここから先は、MJで出会ったときにお話ししましょう。


《おまけ》

菅原さんが描いた「教育プロデュースChannel」



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