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「作り手の“やさしい経済圏”を実現するために、社会に物申す会社でありたい」株式会社monoii代表・四元達也インタビュー

株式会社monoii代表・四元達也インタビュー

こんにちは。monoii広報担当です。Wantedlyストーリーの久々の更新ですが、代表である四元(ヨツモト)にインタビューしました。起業からサービスまでじっくりお話を聞かせて頂きました!

■人並外れた成長意欲と行動力の原動力になったのは、抱き続けてきた劣等感

ーーmonoii創業までの経緯を教えてください。

大学卒業後、三井住友銀行へ入行し、営業担当として従事していましたが、2年後に退社をしてベンチャー企業へ転職しました。その会社では、財務や営業戦略、人事労務など幅広く業務を担当し、当時売上約10億円の40億円を超えるまでに成長させました。その後退社をして、大学時代の同級生である伊藤と2014年に株式会社monoiiを立ち上げ、現在は同社の代表取締役を務めています。

ーーかなりスピーディーに現在まで歩まれてきたイメージですが、ご自身の中でどのようなモチベーションを持って行動されてきたのでしょうか。

劣等感の塊だったんです。高校は関東でも学費が高いことで有名な学校に入学したんですが、まわりは裕福な家庭の息子かスポーツ推薦で入った一流選手クラスのクラスメイトだらけでした。そうなると男子として負けたくないという気持ちも自然と出てきますよね。それに、就職して銀行で勤めた時も、まわりは有名大学出身のエリートばかりだったので、そんな環境に身を置くことでより「絶対に物言いしてやる」という意識が強くなっていったのではないかと思います。

ーー最初の就職先として銀行に入ったのは、どのような将来計画の下だったのでしょうか。

起業に必要なことを学ぶなら社会のことをよく知っている人に会うのが一番の近道だと思い、銀行へ入りました。

当時の勤務先では、入行1年目から法人営業担当として、企業の融資を担当することができました。2年目までに何百社を担当させてもらって、自分の中で一定のお金を貸すルールが理解できたので、次は借りる側の会社に行こうと思ってデッドファイナンスを経験できるベンチャー企業に戦略的に転職をしました。お金を貸す側、借りる側の両方を経験すると、中小企業のコンサルティングに携わる機会も出てきますが、そうした仕事にも取り組んでいく中で気づいたのは、「ちゃんと仕事をしていれば、絶対に死ぬことなく商売ができる」ということ。どの商売でもそうだと思いますが、地に足がついた商売でがんばっていけば、一般的なサラリーマンのお給料分は稼ぐことができます。その気づきを持ちながら、地道に歩みを進めていきました。

■個人で稼げるこれからの時代、クリエイターの存在を再定義するためにアクションを仕掛ける

ーーmonoiiは、ゲーム・エンタメ領域の会社です。これまでのご自身の経歴とは異なる事業領域で創業した背景には、どんなことがあるのでしょうか。

現在は、クリエイターもSNSなどを通じて比較的一定の社会的認知を得ていますが、創業当時はオタク職など社会的レッテルを貼られている印象が自分の中でありました。ですが、彼らの作るクリエイティブは、1つのイラストで億を売ることもある程、素晴らしい経済域を作っているという事実があります。彼らは、一人で稼げる世界を作れる存在です。「monoiiというフィルターを通して、彼らの存在やクリエイティブを再定義していきたい」と思い、クリエイターにピボットを当てたことで今の事業が決まっていきました。これまでの既得権威で生きている人達が勝つ時代は変わるということを信じ続けていたので、クリエイターの方にふれる度にそれを改めて実感し、よりこの事業にのめり込んでいった感じです。

ーー社名monoiiは、まさに「世の中に物申す」ということなんですね。

そうですね。会社のミッションのような部分につながっていると思います。物言いは、相撲の物言いからとっています。物言いは、審判にジャッジされたことに対して審議を問うことですが、それによって時に判定が覆ることもあります。場所を世の中に置き換えてみると、今までの自分の価値観からしたら、世の中的に善とされているものが悪だったり、悪とされていたものが善かもしれないですよね。そういったことに対して、自分達が拡声器になって物言いして社会に訴えかけていこうぜ、という攻めの意味合いも込めて社名monoiiを決めました。

ーーゲーム・エンタメ領域のクリエイティブプロダクションとして、イラスト制作からアニメ等のデジタルアセットの制作、バーチャルYouTuberの番組編集、人材コンサルティング事業まで、さまざまな事業を展開されていますが、主軸事業は何になりますか。

主軸は、制作系の仕事です。最近だとYouTuber制作なども多いですし、大手企業様の周年記念アニメ制作や韓国アーティストのループアニメーション制作なども担いました。創業当初はイラスト制作事業からスタートしましたが、社会のニーズや制作を担当する契約クリエイターさんが増えていく中で、変化に対応しながら、制作者から雪だるま式に事業を拡げていきました。

ーー今、社員、契約クリエイターを含めて、人材はどのくらいいるのでしょうか。

従業員数は60名、業務委託の登録クリエイターさんは約4000名います。同業他社には、4,5万人登録している所もあるので、登録者人数としてはそれほど多くありませんが、弊社は仕事発注率が圧倒的にいいと思います。なぜなら、仕事を発注しない方とは契約をしないからです。

クリエイター探しは、「この人と一緒に仕事がしたい」と思う方にお声掛けをさせていただいています。



■実現したいのは、ファンの熱量やエンゲージメントで作る「作り手のやさしい経済圏」

ーー今の事業に携われてよかったと思うことは何でしょうか。

自分が一番好きなクリエイターさん達とコミュニケーションをして商売ができることですね。それから社会的な意味では、僕等の規模の会社でも所得税を納税させていただいていますし、僕等が存在することで、例えば結婚後にゲーム会社を退職して地方へ引っ越したクリエイターさんなどにも経済を生み出してあげることができる。仕事を通してこういったことができるというのは、非常に感慨深いものがあります。

ーー仕事をする上で、大事にしていることを教えてください。

僕等の会社のテーマは、「作り手のやさしい経済圏」です。例えばゲーム業界は課金などの強制的な方法で経済をまわす傾向にありますが、そうではなく、ファンの熱量やエンゲージメントによって変わる世界を作りたいんです。

フォロワーが1000人いるイラストレーターは、1000人から1000円をもらえば基本的には生活ができるはずです。そういった経済圏を作ることはできますし、僕が商売をやると思い立った際、まずそれを実現したいと思ったんです。そのためにmonoiiで何ができるかという軸から事業を考えています。

■失敗を恐れずチャレンジできる環境で、自分のプロフェッショナリズムを発揮してほしい

ーー会社のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)についても教えていただけますか。

言葉にしてむずかしく定義づけてしまうと、それに縛られてしまう可能性もあるので会社ではあまりMVVを打ち出してはいません。ですが、「やさしい経済圏」を実現することについてはこれから声を大にしていければと思っています。それを実現するためのmonoiiの存在意義は何かというと、社会に対する潤滑油や拡声器であることだと考えています。そして、バリューについては、独自性と失敗を恐れないことです。

僕等が面白いと思ったことに赤字だろうと何だろうと投資できるチャンスがあります。誰の決定権も仰がず、僕の決済ですべてできるというのは会社として大きな強みですし、失敗を恐れずにチャレンジできる環境が用意されているに等しいと思います。

ーー社員の方や職場環境についても伺えますか。

有名ゲーム会社の元副社長や人気ゲームの製作プロデューサーなど、社員のバックグラウンドは多種多様ですね。基本的には副業自由なのでコミケに参加している社員もいますし、立ち上げたい事業があれば会社の支援を受けて立ち上げることもできます。社内からの提案に新サービスのヒントがあるかもしれないので、役員も提案を聞きますし、フットワークよく役員陣ともコミュニケーションができる機会があるのは職場として面白いのではないかと思います。

それから人の特徴としては、やさしい人が多いですね。感性豊かなクリエイターと一緒に仕事をしているので、やり取りにとても気を遣いますし、自ずとやさしくなっていくんじゃないでしょうか。僕も昔に比べたらとても穏やかになったと思います(笑)。

ーーどんな方にmonoiiメンバーの仲間になってほしいと思いますか。

仕事に一生懸命に取り組む、プロフェッショナリズムを持った方と仕事をしたいと思っています。製作したものに対して、クライアントから厳しい言葉をもらうことももちろんありますし、好きなことを仕事にするのは大変なことでもあります。でも、仕事として請け負った以上しっかりやり切る気持ちを持って、仕事を楽しめる方に来てほしいですね。

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