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組織課題の解決を目指すベンチャーが、適性検査ではなく「FFS理論」を導入した理由

突然ですが「FFS理論」を皆さんはご存知でしょうか?
「理論」と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、実際はそうではなく、人と人との関係性を良くするために効果的な考え方・ツールです。

MJEでは、2019年度よりこの「FFS理論」を取り入れた組織開発を行っています。
本記事では、人事部にてFFSの導入・活用を担当している我如古(がねこ)へのインタビュー内容を元に、FFSの概要とこれまでの経緯についてご紹介します。

ーーそもそも「FFS理論」というのは何でしょうか。

正式名を「Five Factors & Stress」といい、「ストレスと性格」の研究において開発されたものです。人間にあらかじめ備わっている思考や特性を、AからEの5つの因子で説明する理論です。

80個の質問に答えることで診断は行われ、結果は5つの因子の多さ/少なさ及びその時のストレス値という形で表されます。

※ 詳しくはこちら


ーー「FFS理論」でどのようなことがわかり、役に立つのですか?

思考特性およびそこから導き出される行動の特性がわかるため、その人がポジティブな時とネガティブな時、それぞれどのような反応をするかが明らかになります。

「反応なんて部下を見てたらわかるよ」という方もいらっしゃいますが、因子によって落ち込み方も違えば、どのような言葉がモチベーション向上に繋がるかも違うため、上司が捉えている部下の気持ちとと実際の気持ちが異なってしまう場合は多いです。

これらの違いを「人それぞれだよね」で終わらせるのではなく、この人はどのようなシチュエーションでネガティブになりやすいのか、またネガティブになったときは喋りまくるのか黙りこくるのか……といった行動特性のパターンを把握することで、チームのパフォーマンスを最も高い状態でコントロールすることが可能になります。

また、FFS理論の真髄は「関係性」の把握にあります。
上司と部下などの2者間のコミュニケーションでどのようなことが起こるかもそうですし、複数人のチームにおいて、誰が「リーダーシップを発揮しやすい人」かや「一番初めに話し始めやすい人」、「聞き役に徹しやすい人」であるかを、各個人の因子とストレス値を元に算出することも可能です。


ーーということは、FFS理論は適性検査の一種なのですか?

勘違いされやすいのですが、FFS理論は適性検査・性格検査ではありません。
適性検査においては、時として「あなたはこの業務に適正がある/適正がない」というように能力の優劣が判断される場合がありますが、FFS理論はそうではなく、「あなたがこの仕事をするときは、あなたのこの強みを活かしましょう。/この弱みに気を付けましょう。」というように、あくまで特性を見ているにすぎません。

一つ例をあげます。
適性検査では「あなたは細かい作業が得意な性格です」というような診断結果になることがあります。そして「細かい作業が得意なので、事務職が最適です」というように話が進んでいきます。
FFS理論の場合は「細かい作業が得意」ということは、あくまで思考特性の結果出てきた行動だと捉えており、「細かい作業が得意」に至った根拠はさまざまであると考えています。

“細かいことが気になって仕方がないから”
”おざなりに作業するのは気持ちが悪いから”
“細かいところまでやらないと不安を覚えるから”
“細かい部分にもあれこれ興味を持ってしまうから”

これらの思考特性は全て異なる因子に起因するものです。

なので、「その仕事に適性があるか?」を判断するものではなく、「その仕事をするならば、どのように工夫すれば上手くいくか?」を考えるために活用するものです。向き不向きでなく、等しく平等にその人の可能性を探るのがFFS理論です。


ーーとはいえ、「この人にはこの仕事は向いていない」みたいな声もあると思うのですが……

組織において仕事が上手くいかないのは、大抵上司等が過去の上手くいったパターンを「昔はこうだった」「あの人は/自分は こうだった」というように、部下にも同じように再現させようとしている場合が多いです。
そのパターンに当てはまらないから「この人はこの仕事は苦手だ」と判断してしまうことがありますが、とてももったいないことです。
「この仕事をするにあたって強みを生かすにはどうすればいいだろう」と部下自身と上司が新しいパターンを一緒に考える時の手がかりとして、FFSを使ってもらいたいですね。
仕事内容の最適化ではなく、「仕事の取り組み方の最適化」が大事なのだと思います。

■FFSとの出会いから、導入に至るまで

ーーMJEがFFSを導入したきっかけを教えてください。

2018年当時、組織課題の改善に取り組むにあたって「人や組織のどこに問題があるのか、定量的に測ったり、目の前のできごとを解釈したりする仕組みが無い」ことに私の上司は問題意識を持っていました。
どこに問題があるのか仮説を持っていないわけではありませんでしたが、客観的に証明できるものがなく、同じ事象を見ても人によって意見や解釈が異なるが故に、人事課題の解決が進まない場面が多くありました。
意見や解釈を合わせるために、何か客観的な指標が欲しいという思いから、2018年の終わり頃よりサーベイの導入を検討し始めました。

その中で出会ったのがFFS理論です。その後2019年の2月に、上司と私の2人でサービス紹介のセミナーに行き、実際に自分たちにデータを取って検証結果をみたところ、「うん、知ってた」というくらい納得のいく内容でした。

ーーその後どのようなスケジュールで導入を進めたのでしょうか。

まず、3月から5月にかけて、弊社の代表と取締役に施策の概要を説明し同意を得ました。
FFSを導入するためには、株式会社ヒューマンロジック研究所より、「導入後に正しく活用できる企業であるか」を判断してもらう必要があります。
2019年の6月下旬に判断していただいた結果、無事導入の許可が降りたので、そこからすぐに事務手続きを行い、全社員のデータを取り終わったのが7月末です。

その後10月頃に、私が診断結果を他者へフィードバックできるようになる資格を取得し、直後に200名の全社員を5~10人の少人数に分け、約30回、FFSの説明会を行いました。

他の導入企業様と比較して、短い期間で導入が完了したのは、自社の長所である、責任者の意思決定の早さが作用した結果かなと思います。


ーー「当たってるな」と思うだけでは導入に至らないと思うのですが、さらなる決め手はありましたか?

決め手は2つあります。
まず1つめは、先ほどお伝えした通り、人の特性を「長所・短所」ではなく「ストレスが適正な時と、ストレスが高すぎる/低すぎる時にそれぞれあらわれやすい性質」であらわしていること。
特性を一場面で判断するのではではなく、ストレス状態による変化も解説しているツールは、色々と他社サービスを探した中でも唯一無二でした。

2つめは、関係性の最適化において価値を発揮する理論だから。
サービス提供元の株式会社ヒューマンロジック研究所は「いらない人は一人もいない」「人の価値は、自己認識と正しい出会いで発揮される」というポリシーを掲げています。”正しい関係性でないとパフォーマンスは発揮されにくい”とも言っています。
個人の能力を元に「仕事に向いている/向いていない」「組織に合う/合わない」を決めるのではなく、どうすればこの仕事やこの組織で全員が能力を発揮できるようになるのかを考えていくべきとするスタンスが、MJEが目指す組織のあり方と合致していると感じました。

他にも、「こういう特性の人は◯◯に向いている」といったFFSによる仮説や、世間一般で信じられている通説について、確かであったかどうかの追加検証を行っている点や、「FFS理論ではここまではわからない」「いくつかの可能性は提示できるけど一つには絞れない」と、わからないことをはっきり明言してくれた点も信頼できました。
特に後者については、「網羅性が高いです」「なんでもわかります」と言ってしまう他のサービスもある中で、活用すべき範囲を明示してくれているFFSはFFSは、活用していて安心感がありますね、


ーーMJEが能力開発に労力や費用を割く理由は何でしょうか
会社の評価指標の一つである、営業利益の向上に繋がるからです。
人事の仕事の目的は、人事課題の解決を通じて、経営課題を解決することです。そして私たちは「今いる従業員のパフォーマンスを最大化する」「退職を減らす」ことで、利益の創出に貢献していく方法を選びました。
もちろんそう簡単にできることではないですが、FFSにより組織の現状をデータで把握することで実現していきたいですね。

■導入完了から1年、現在思うことは

ーー導入してみて予想と違ったこと、あるいは予想通りだったことはありますか。

予想外だったのは、導入してから現在に至るまでFFSに欠点らしい欠点が見つからなかったことです。
個人的に「世の中のどんな理論にも穴はある」という考えを持っていて、映画やドラマにおいて前半と後半の人格描写が違っていたら頭に入ってこないほど、論理の矛盾が目についてしまう性分です。
そんな自分が、今のところ理論に一つもケチをつけていないのは、結構珍しいことです(笑)。

それから、予想通りを超えて予想以上だったのは、社員からの「当たってるわ〜」の声が多かったことです。
中には「違うんじゃないか」というリアクションももちろんあったのですが、改めて対話しながら解説してみることで、「やっぱり当たってる!」と言ってもらえました。

誤解があった例を一つあげると、A因子「凝縮性」の解釈です。
これは、「こだわりが強く、価値観が明確でブレない」という特徴の因子です。

この説明で、「こだわり」と書かれているのを見て、Aの因子を持たない社員から、、「私はこだわりが強いのでAだと思います」と言う方が何人かいました。
ところが、自身でこだわりが強いと判断した理由をよく聞いてみると、その人が持っている他の因子が影響を及ぼしていました。

「D:拡散性」が高いために、瞬間的に自分がやりたいことを誰にも止められたくない、拘束されたくないことを「こだわり」と呼んでいたり、(凝縮性のこだわりは瞬間的なものではなく、価値観や通念)
「E:保全性」が高いために、リスクを感じた時に断固反対する姿勢を「こだわり」と呼んでいたりしました。(凝縮性のこだわりは、リスクの有無に関わらず、自分の正しいと思う価値観を強く主張する)

こういった細かなニュアンスの違いも正しく伝えられたので、時間はかかりましたが、少人数制で数十回もの説明会を行って良かったと思います。

また、今年度は新卒の配属にもFFSを活用しました。
どんな状況に陥りやすいか、どのような不安を抱える可能性があるかについて、例年以上に詳細に予想することができたので、早速効果を感じることができました。

導入からまだ1年ほどしか経過していませんが効果を早速実感してもらえたので。施策実施の手ごたえを感じています。

今回社員インタビューに応じてくれた我如古は、2017年の新卒入社した社員でMJE歴が非常に長いというわけではありません。
▽プロフィール詳細

それなのになぜこんなにも組織開発に注力できたのか?
入社前はどのような学生生活を送っていたのか?

続編では過去の経歴と、MJEの今後の展望について取り上げます。


▽FFS理論の概要を「宇宙兄弟」になぞらえて解説している連載はこちらから

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