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会社員としての8年間を経てWebアプリの受託開発会社を立ち上げました。

創業の経緯

ミックスソフトの代表の斉藤です。この記事では弊社の創業以前。会社員としてどういう仕事をしてきたかをまとめて行こうと思います。この記事の執筆時点で創業から半年経っています。社名の由来や創業の経緯については弊社ブログにまとめてありますので、是非ご覧ください。

Webアプリケーション開発会社「(株)ミックスソフト」を設立しました。 | 株式会社ミックスソフト
ご覧いただきありがとうございます。フロントエンドエンジニアの齊藤です。 2020年1月17日付けで株式会社ミックスソフトを設立いたしました! 略歴と社名 覚えやすい名前 がよかった。 会社設立 これからやりたいこと 「DBスキーマからのGraphQL APIの自動生成サービス」 フロントエンド全般(JS/CSS)の技術顧問やりたい(いろいろ喋りたい) ちょっとだけ昔のことを書きます。 中学生ぐらいから音楽を聞くのとパソコン(主にネットゲーム)が趣味でした。高校を卒業する時に、将来やりたいことはなんだろうと
https://mix-soft.com/news/hello-world_ja

「アシアシ3年、アシ7年」

この言葉は音響(レコーディング)の専門学校を卒業した後に、アルバイトをしていたレコーディングスタジオの先輩に言われた言葉です。メイン(一人前)で業務を行うレコーディングエンジニアのアシスタント。そのアシスタントのアシスタント。という意味で僕のような新人はアシアシと呼ばれていました。当時勤めていたところでは基本的には徒弟制度のような、新人が雑務(掃除・お茶くみ・電話番)をやりつつ、先輩の仕事を見て学ぶ。という働き方をしていました。給与もかなり薄給で正直一人暮らしではやっていけないレベルの給料でした。

冒頭の言葉は「アシアシを3年、アシスタントエンジニアを7年経験して、初めて一人前(メイン)のレコーディングエンジニアになれる。」という意味です。当時はちょうど20歳だったので、30歳になる頃まできっちり働き続ければ1人前になれると言われました。

新人とはいえ普段のレコーディングの業務で使うスキル(機材・ソフトウェアの使い方)に関しては専門学校で一通り学んでいて、レコーディングスタジオの機材さえあれば自分でも同じ事が出来る。という思いを強く持っていました。なので、「アシアシ3年、アシ7年」という長い下積み期間の話を聞いた時に僕はこんな雑務だけの仕事を10年もやらないと機材にすら触らせてもらえないのか・・と落胆した事を覚えています。

「この人に任せれば良いものが作れる」

ただ今振り返るとこの「雑務だけの仕事を10年」の部分に関しては間違いだったのかもしれません。レコーディングエンジニアとしての仕事は様々な機器(マイク・ミキシングコンソール)とソフトウェア(DAW。ProToolsと呼ばれるものが有名です)を駆使して業務を行うのですが、そういった機器を扱う技術はもちろんのこと。クライアント(プロデューサー・アーティスト)とのコミュニケーションを円滑に進める。ひいては一緒に案件をやっていくなかで「この人に任せれば良いものが作れる」という信頼を得る事が大事だったのだなと気づきました。

10年という期間は先輩の元で一緒に仕事をしていく中で、先輩がどのようにコミュニケーションをしていく、あるいはトラブルをどう解決してく。という学校では教えられない(教わることのできない)ものを学ぶ期間を意味しているのだと思います。今の業界でいうとプログラミングスクールと実際の開発案件の進め方の関係と似ているかもしれません。

当時は「雑務だけの仕事を10年」の気持ちで落胆してしまって、そのまま業界から抜けてしまいました。その後は半年コンビニバイトをしたのですが、当時の彼女(今の妻)と同棲していくのにコンビニのバイトでは生活費がままならず、やっていけないな・・となりました。そこで元々得意だったパソコンのスキルを活かしてプログラマーになれないかなと転職エージェント(第二新卒扱い)に登録し、最初のシステムエンジニア(※)の会社をご紹介いただいたのが今のプログラマーとしての仕事を始めるきっかけでした。 ※ SEとプログラマーの差も分からず応募していました😇


会社員としての8年間

システムエンジニア(SIer)としての3年間

元々パソコン好きだったのもありパソコンの基本的な操作(ネットでの調べ物・Office製品の使い方等)に関しては問題ないと思っていたのですが、プログラミング・サーバ構築というものは全く別の世界で、つまづきが多かったのが当時の思い出です。例えばサーバ・クライアントといった概念も分からず、プログラミングの基礎的な事も理解出来ていない、完全に未経験でのスタートでした。社会人としてのマナー等も含めて、会社の研修を受けながら学び、日々どうにか仕事をこなしていました。

スタートアップ vs システムエンジニア(SIer)で考えるとあまり印象は良くないSIerですが、大企業(元請け)の方とのコミュニケーションの仕方。ビジネスのやり方を間近で経験出来たことは貴重な体験でした。また関わる人数が多いプロジェクトでも有ったので、会社間での責任の考え方や仕様を伝えるドキュメントづくりの考え方を得られたのもこの時だったのかなと思います。

当時はサーバ構築(ミドルウェアのインストール等)がメインの仕事だったのですが、徐々にJavaを使ってバッチ処理を書いたりプログラマーとしての仕事も始める事ができました。たまたま余暇時間の開発でRuby on Rails(当時はv3ぐらい)に興味を持ったのがきっかけで、徐々にWebアプリケーション開発へ興味が移ってきました。当時の(Webの)フロントエンド周りはデファクトスタンダードといったものが無く動きも活発で、日々新しいライブラリが出てきて、追うのに精一杯でしたが、刺激的な世界にワクワクしていました。

スタートアップでの2年間

最初がシステムエンジニアだったので、もう少し違う仕事の仕方をしてみたい。と思ったのがきっかけでスタートアップ系企業に興味を持ちました。中でもフロントエンド領域に興味が有ったのでフロントエンドエンジニアとしての求人を探して見つけたのが、最初のスタートアップに転職したきっかけでした。(この頃からWantedlyを使い始めたかなと思います️😊)

色々な理由があり、UIデザイナーさんのお手伝いのような仕事もしたりしていました。プログラミングの業務をしつつも、SketchやUXPin、NinjaMock、Pixateといった様々なツール(終わったサービスもありますが 😞)を試しながらプロトタイピング手法に触れる機会があり、デザイン思考のプロセスや奥深さを学びました。

そこでデザインに強い興味を持ち、デザイン領域に強いといわれていた次のスタートアップに転職しました。ある程度はプログラミングに自信を持っていたのですが、そこの会社では自分より知識も経験もあるプログラマが沢山いて、割と打ちのめされた気分になったのを覚えています。仕事を進めていく中で順調に行かないことも多かったのですが、多様なメンバーと様々な(時には炎上しそうな)案件をやっていく中で、徐々に自信を取り戻しつつありました。ここで出会ったメンバーからはとても多くの事を学ぶことができました。

受託開発会社での3年間

その後は2人目の正社員として、創業間もない受託開発会社に入りました。社長と二人(+ アルバイト)で仕事をするという意味でどうなるのかという心配も有ったのですが、実際のところは今までの仕事とあまり変わらず、クライアント企業とコミュニケーションを取りながら、スケジュールを決め必要な着実に仕事をやっていく。という形で日々働いていました。最初はコワーキングスペースで仕事をしていたのが、オフィスを構え、アルバイト・正社員も増え、3年を掛けて10人ぐらいの所帯になる所まで在籍していました。

この時点で、Web開発をプロジェクトを一人で進められるだけのスキルは得られていたと思っています。日々働いていくうえでの不満は全くなかったのですが、主体的にやりたい(やるべき)ことが出来ているかというと、そうではないなと漠然と感じていました。

一人前になる

冒頭に書いた「アシアシ3年、アシ7年」の話よりは短いものの、プログラマーとしての仕事を初めて最初の3年ぐらいはメインで開発しているプログラマーがいてそれを手伝う。というプロジェクトが振り返ると多かったなと思います。

その後は自分がメインで開発を行う案件も増えたのですが、基本的には別の人が案件を取ってきたものを任せられるという形でした。幸運にも興味の薄い内容の案件は断ったりという事も出来たので環境としては恵まれていたとは思います。ただ、別の誰か(= 会社・先輩)の名前で仕事が来るものを任されるという点に満足できていない自分がいることにふと気づきました。

会社というものには役割分担があるので、任せられる仕事も悪いことではないのですが、
「この人に任せれば良いものが作れる」という信頼を得た人になりたい。言い換えるとバイネーム(名指し)で仕事を任せてもらえる人間になりたい。という気持ちが湧いてきたのだと思っています。

そして会社員としての仕事を辞めて、自身の会社を創業しました。

創業してから

当然ながら世の中には沢山の受託開発会社(およびフリーランスの方々)があり、会社を作ったからいきなり仕事がもらえるというものではありません。半年経った今も、以前のお仕事でのご縁から案件をいただいています。とはいえ弊社には自分一人しかいないので、着実に成果を出していって信頼を得る事が、会社(と自分)としての次の仕事につながるという感触はダイレクトに得ることができました。

今の周りの状況を見ていると一つの会社で目の前の仕事にただ専念する。というよりはSNS等の媒体を利用して横のつながりを増やしつつ、複業などの形で幅広く仕事をする事が多くなっているように感じます。働き方としてもオフィスでだけでなく、ツールを活用したリモートワーク。も行われているかと思います。会社を皆で支えるというよりは、個人の自己実現するために使える場としての会社がこれからは求められていくのだろうなと思います。

まだ手探りな中ではありますが「この人(あるいは会社)に任せれば良いものが作れる」を実現すべく、個人としても会社としてもやっていきます。似た悩みを持っている方、あるいはこれから社会人としてどういったキャリアを作っていこうか悩んでいる方。是非お話の機会をいただければと思います。お仕事のご依頼も含めてお待ちしています😊

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