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ミスミのイノベーション

『Tech Companyへのシフト ものづくりに創造と笑顔を』企業体社長 吉田が語る未来への想い

こんにちは、採用担当の小野です!社員インタビュー第6弾は、2008年にミスミに入社し、3D2M企業体 代表執行役員 企業体社長を務める吉田企社長にインタビューしました。

ーこれまでのご経歴とミスミでのご経験を教えてください。

大学卒業後、国内大手通信企業、その後外資系大手ソフトウェア企業に籍を置き、インターネット黎明期からデジタルを活用した新規事業の立ち上げ・事業責任者を経験してきました。そしてミスミに入社後は、国内事業・中国事業・新規事業を経て、2018年から3D2M企業体 代表執行役員 企業体社長を務めています。meviyの開発に携わり、事業トップとして製造業のDXを牽引しています。

ー最初になぜmeviyが誕生したのかを教えてください!

これはミスミが約40年前に起こしたイノベーションと日本の外部環境の変化の2つが関係しています。

まずは、ミスミが約40年前に起こしたイノベーションについてお話しますね。

ミスミは1963年に金型の専門商社として創業しました。それから少なくとも2度のイノベーションを起こしています。それが、1977年の部品を標準化し、カタログ販売を開始したことです。今となっては普通のことかもしれませんが、当時金型部品を手に入れるために、お客さまは図面を描きその部品を生産できるメーカーを「探す」ことから始まりました。ようやく生産可能なメーカーを見つけた後、発注し手元に部品が納品されるまでおよそ2~4週間の時間が必要でした。カタログ販売はこの時間を劇的に短縮しました。お客さまはメーカーを「探す」からカタログを見て部品を「選ぶ」ようになり、納期は標準2日に変化しました。

しかしながら、お客さまの非効率はまだ完全には解消されていませんでした。カタログ販売ができたのは標準化しやすいシンプルな形状のもので、複雑な形状のものはそもそも標準化が困難でした。仮に実現できたとしても型番が長くなりお客さまが選ぶことができなかったのです。これは、部品を標準化しカタログで販売するというイノベーションの限界を意味しています。

次に、日本の製造業の労働市場環境の変化についてお話しますね。

以前、道廣さんのインタビュー記事にも出ていましたが、日本のGDPに占める製造業の割合は約2割と高い比率になっています。加えて、日本の製造業の世界シェアも非常に高い比率を占めています。つまり製造業は、日本を支える基幹産業であり、国際競争力も高いということです。しかしながら、日本の製造業の労働生産性は、20年前こそ1位でしたが、今では労働力人口減少の影響を受け、下落の一途を辿っています。そして昨今では労働時間の上限規制の適応により時間的にも制約があり、ものづくり産業の土台を支えるには、労働生産性のイノベーションを起こすことが急務となっていました。

そこで、カタログ販売の限界を超え、労働生産性の向上を狙い、次に私たちが起こしたイノベーションが「meviy」です。

meviyはお客さまと生産現場に同時にイノベーションを起こしました。お客さまに対しては、従来のカタログから部品を選んでもらうのではなく、お客さまが描いた3Dの設計データをそのままシステムが認識し、AIが即座に価格と納期を出せる仕組みに変えました。つまり部品を発注する時に「選ぶ」のではなく「描く」に変化させることで、標準品以外にも瞬時に対応できるようにしたのです。生産現場に対しては、独自に開発したデジタルマニュファクチャリングシステムを活用し、お客さまがアップロードした設計データを直接マシニングセンターなどの工作機械に転送し、部品の生産時間を大幅に短縮、最短1日での出荷を可能にしています。この一連の受注から製造までの流れを時間に換算すると、これまで1つの設備を調達するのに約1000時間かかっていたものが、約80時間(92%削減)で実現できるようになったのです。これを製造業全体でコスト換算すると、年間約1兆円の間接コストがこの調達領域に費やされており、その削減にも大きな効果があります。

―お客さまと生産現場の困りごとを一気に解消するためにmeviyは誕生したんですね。では、改めてmeviyの提供価値や今後の展望についても教えてください!

meviyの価値は「時間の創出」です。ものづくり産業に「時間」を創出し、人間にしかできない「創造」を発揮してもらう。そうすることで、ものづくり産業をよりクリエイティブなワクワクする産業に変えていきたいと思っています。そしてそこで働く人々、製品を手に取る人々の「笑顔」を創っていきたいですね。

今後の展望は、このプロダクトを日本だけではなくグローバルに展開していきたいと思っています。そして、まだ誰も到達していない製造業の部品調達におけるグローバルプラットフォーマーとしてのポジションを確立していきたいと思っています。

―グローバルプラットフォーマーを目指しているんですね。そのために大切なことは何でしょうか?

Tech Companyになることです。

弊社はものづくり産業を支える社会インフラ企業です。アナログ気質な業界の中、DXを推進していこうとしています。その結果、紆余曲折ありながらもやっと日本発のグローバルで戦えるためのプロダクトが誕生しました。IT企業での経験からTechnologyの移り変わりの速さを目の当たりにしてきた私にとっては、現在どんなに優位性のあるTechnologyを有しているプロダクトであったとしても、いつかは追い付かれるという危機感があります。そのため、いかに早くTech Companyにシフトし、エンジニアと共にプロダクトを成長拡大させていくかが大切だと思っています。

ー終わりに、ひと言!

私たちの想いに共感し、日本発のグローバルプラットフォーマーへの道のりを共に歩んでくださる仲間との出会いを願っています。

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meviyとは

製造業における「労働生産性改革」を実現
meviyは製造業の調達領域に対して革新的な進化をもたらします。従来型の紙の図面を中心としたアナログな調達のプロセスを変革し、設計データをアップロードするだけで、AIが価格と納期を即時見積もり、受注生産でも最短1日で出荷を実現するオンデマンド製造サービスです。従来型のアナログな調達のプロセスと比較して9割以上の時間削減をもたらし、ものづくりのスピードを劇的に変えることが可能となります。

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