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入社6ヶ月でも、ビジネスの根幹となるプロジェクトを任される。2020新卒機械学習エンジニアのリアル

エンジニア採用担当の宮本です。今回は、入社してから半年が経過した2020年新卒入社の機械学習エンジニア2人にインタビューを実施しました。

学生時代の話から、なぜマイクロアドへの入社を決めたのか、入社後のプロジェクトと今後の展望まで、新卒で入社するにあたっての機械学習エンジニアの魅力について存分に語ってもらっています!

エンジニアとは無縁の高校生活から、機械学習を専攻するまで

宮本:
まず、おふたりがどのような学生生活を経て、大学院で機械学習を専攻するに至ったかを教えていただけますか?

福島:
正直、研究室に入るまではまさか自分が機械学習に関わる仕事をすることになるとはおもっていませんでした…(笑)

もともと小学校から高校まではずっとサッカーをやっていたんです。理系ではあったので、単純に「就職に強そうだな」という理由で情報系の学部に進学しました。

大学3年のときには、総合職の就活を少ししていたくらい、情報学部なのに機械学習はおろかエンジニア業界すらほぼ縁の無い人生でした。

一応授業ではプログラミング言語として C と JAVA、数学で線形代数などはかじっている程度にやっていました。とはいえ当時の専攻はバイオで、「思っていたよりも面白くないなあ…」と感じていました。

そうこうしているうちに、学部4年生のときにアルファ碁が一躍有名になり、機械学習を使ったコンピューターの囲碁が強いと聞いて、「これからの時代は、この領域が盛り上がるかもしれない!」と思い機械学習をメインにしている研究室に進学を決めました。

宮本:
そこから大学院ではどのようなことを研究されていたんですか?

福島:
ぼくが所属していたのが機械学習をオールラウンドにやる研究室で、それぞれ統計や実験計画など分野によってチームが別れている環境でした。当時ちょうど動き出そうとしているプロジェクトのなかに病理画像解析があって、内容も面白そうだし人も募集していたことから「やってみよう!」と参加しました。

具体的な研究内容としては、機械学習を用いた画像解析で、主に悪性リンパ腫の病理画像診断や細胞画像からの特徴抽出など病理画像解析への応用を研究していました。

宮本:
ありがとうございます。では大学院進学をきっかけに、いまの仕事につながる活動がはじまったという感じなんですね。

ちなみに大庭くんはどんな学生生活だったんですか?


大庭:
ぼくは実家が釣り具店をやっていて、商品を包むダンボールが大量に余っている環境で過ごしました。そこで、よくお店が閉まったあとに剣とかを作って遊んでいたんです。振り返るとこれが自分にとってのはじめてのものづくりで、なにかを作ることがすごく好きで小学校の間はずっと工作をして遊んでいましたね。

中学は卓球部、高校は弓道部に所属していたのですが、そんなに打ち込むこともなく…(笑)

それで進路を決める頃くらいに、父が知り合いから子猫をもらってきてそれを引き取るという話がでてきました。子猫と一緒に生活をするために実家から通える大学に行きたくて、地元の大学の情報系の学部に進学を決めました。

それまで PC の経験はあまりなかったのですが、ものづくりは絶対にやりたいと思っていて、情報系はこれからアツそうな業界だと思っていました。もし子猫がいなければ、ロボットが作りたかったので工学部とかを目指していたかもしれないです。

宮本:
それはすごいエピソードですね…(笑) ぜひ大学生活の話も聞かせてください。

大庭:
学部時代はプログラミングの授業が楽しくて夢中になってやっていました。とくにPythonにのめり込んでいて、インデントなど見た目の美しさや、データの可視化などのビジュアルも綺麗なところが好きでした。

その後機械学習を研究しようと思ったのも、Python がメインで使えるからという理由です(笑)。

ただ機械学習の研究室はすごく人気で希望が殺到していて、入れるかが不安でした。そこで研究室のことを丁寧に説明してくれる1番優しそうな教授の研究室を選んだら自然言語処理だった、というのが自然言語処理をメインに研究することになった理由です。

具体的には、「スポーツ」は「野球」をより一般化した上位の概念であるとか、「車」と「自動車」は似ている意味の言葉である、みたいな語句の間にある関係性を文章から自動的に取得する仕組みと、そうやって集めた関係性を整理して知識グラフを構築するという研究をしてました。

なぜマイクロアドを就職先に選んだのか?

宮本:
ではそこから、お二人はどんな就活をしてマイクロアドへの入社を決めたんですか?


福島:
もともとマイクロアドを知ったきっかけは就活エージェントからの紹介です。機械学習を活かした仕事をしたいと考えており、 実際に機械学習を利用したプロダクトがある会社を紹介してほしいと要望した際に紹介していただいた会社の中の1つでした。

就活開始当初は就活の軸もなく、機械学習をやりたいという大雑把なことしか考えていなかったため、マイクロアド以外にも受託型のデータ分析をしている会社なども考えていました。

ただ就活を進めていく中で、機械学習を学ぶだけでなくそれをどのように実用的な形でプロダクトに利用するのかに興味が出てきました。そこで実際にサービスとして機械学習を利用している会社を選んだ、というのがぼくの就活の流れですね。

そのなかでもデータの規模を考えた際に1番面白そうだと感じたのがデジタル広告のプロダクト開発を行っている会社でした。機械学習を活用するにあたっての事業領域に興味がもてて、学びたい技術を学べる、あとは単純に会社に対して嫌だなと感じるところがないのが最後の決め手となり、マイクロアドに内定承諾をしました。

大庭:
ぼくは大学選びと同様に就職先も地元で考えていたのですが、田舎だったので機械学習をやれるところが1社もなかったんですね。ただ機械学習の軸はゆずれなかったので、東京の企業を探しはじめました。

ちょうどマイクロアドは利用していた就活サービスで求人を見つけて、業務内容や求めるスキル(機械学習エンジニア、自然言語処理)がなんとなく自分に合っていたから、という軽い気持ちでエントリーをしました。

当初マイクロアドは高望みで記念受験くらいの感覚だったので、まさかその後入社することになるとは驚きです…。

就活を進めていくなかで、ぼくは大の人見知りで緊張しやすく、他の会社だと面接で萎縮して自分をなかなか出せなかったんですね。それがマイクロアドでは、人事や社員の方と面接していただいた時に、すごくリラックスしてコミュニケーションができていることに気づきました。

この会社なら自分らしく、楽しく働けるかもしれないと思ったことをきっかけに、「マイクロアドに入社したい!」と強く思うようになりました。もう受かったらここにしようと思いながら選考が無事進み、マイクロアドへの入社を決めました。

宮本:
ありがとうございます。2人とも機械学習の軸は共通しつつも、福島さんは事業領域、大庭さんは自分らしくいれるか大きな軸となったんですね。

入社6ヶ月で、責任重大なプロジェクトへアサイン

宮本:
それでは入社してから、いま担当しているプロジェクトを教えて下さい。

福島:
広告配信におけるクリック率の予測をするプロジェクトを担当しています。

具体的には、ある広告枠に広告を配信したときに、実際に広告を見たユーザーがクリックする確率はどれくらいなのか?という予測値を機械学習を活用して算出します。ミッションは、手法面でこれまでロジスティック回帰を活用していたところから、より効果の出る手法に変えたり、データの使い方や特徴量を改善して予測精度の向上を図ることです。

広告をクリックしてもらえるかどうかは、広告配信のなかで非常に重要な要素となるので、責任が大きな仕事を早速任されてもらえているな、というやりがいを感じます。

また、並行してその広告枠に対して、どれくらいの金額で広告を配信すればよいのか?という入札金額の最適化プロジェクトも担当しています。そちらは現在サーベイがメインのステータスです。最終的な広告の費用対効果に関わるプロジェクトとなるので、こちらも非常に重要なプロジェクトになります。

大庭:福島くんは広告の入札額の最適化をしていますが、ぼくは落札額や落札確率の予測をしています。費用対効果の高い入札戦略を考える上で、その広告枠がどれくらいの金額であれば落札可能であるのかを予測することはとても重要です。

現在デジタル広告はオークション形式での配信手法が主流で、最も高値で入札しないと意図したユーザーに広告を届けられない仕組みになっています。つまり広告の費用対効果を最大化するにあたっては、最も高値かつ、できる限り安い金額で落札することが重要になります。例えば平均入札額が100円のオークションに、どれだけその商品がほしくても、自分だけ1,000円で入札するのはもったいないですよね。

広告の費用対効果が高いほど、マイクロアドの売上(=広告主さまからお預かりする広告費)が大きくなっていくので、自社の利益に直結するプロジェクトを任されている責任は重大です。気を引き締めて頑張らないといけないなと、日に日に背筋が伸びてきていますね。

研究で培った能力は、実際の業務でも武器になる

宮本:
ちなみに大学院での研究のなかで役に立っていると思うことはなんですか?

福島:
どのような分野であっても、データ分析をするうえで、①仮説をたてて、②論文を読むなどをして調査をし、③そこから実装して検証を行い、④結果を考察する、という一連の流れは大きくはぶれないと思っています。

研究室でやっていたことと現在の仕事では、研究分野も必要な技術も全く違っていますが、この一連の流れは何度も繰り返していたので、汎用的なスキルとして活きているなと思います。もちろん論文調査のうえでの基礎的な数理や、機械学習に必要な数学は似通っているので、十分活かせていると感じています。

研究分野が当てはまらない学生の方でも、マイクロアドの機械学習エンジニアは活躍のフィールドがあると思いますね。 

大庭:
さきほどもお話した通り、ぼくは学生時代に Python がすごく好きで試行錯誤していたので、機械学習やデータ分析用ツールの利用経験は自分の大きな武器になっていると感じてます。

例えばディープラーニングのフレームワークであれば、Pytorch や Chainer、TensorFlow などを一通り学習したうえで比較検討をしていました。また、開発環境でいえば Jupyter Lab を好んで活用していたので、いまも検証がスムーズに進んでいます。

実際の業務に機械学習を利用する前には、さまざまな観点での手法の検証と、そのための実装が必要になってきます。それらの実装、実験のサイクルを効率化するには、自分の手になじんだツールであることが望ましいです。

マイクロアドでは使用する技術の選定に関して、業務に支障が出ない範囲で自由にさせていただけるので、学生時代の学びが実務面で大きく活かせていますね。

宮本:
逆に、いま足りていないと感じているスキルなどはありますか?

福島:
もちろん挙げればキリはないですが、1番足りていないと感じるのはデジタル広告に関する業界知識、いわゆるドメイン知識です。

なぜかというと、適切な知識がないと仮説が立てにくいんですね。例えば技術的なことでなくても、ビジネス的にどういうことが求められているのかを正しく理解できていないと、機械学習の実問題に落とし込めない、あるいは間違った問題に落とし込んでしまう可能性があるといった課題が出てきます。

個人的にも仮説を検証した際に良い結果が出ることが日々のモチベーションにつながっているので、よりよい仮説をたてるうえでのドメイン知識のキャッチアップは急務です。

また実際に働いてみて、単純なエンジニアリング力も突き詰めるに越したことはないと感じています。コードの可読性や保守性など、実際にサービスを運用する際に必要な要素はまだまだ足りないですね。

大庭:
ぼくはアウトプット力が課題だと感じています。

大学時代の研究でも論文や発表という形でアウトプットすることは求められますが、業務ではそのサイクルが圧倒的に速いと感じています。ビジネスの場合ずっと1人でなにかを進めるということはほとんどなく、基本的には複数人のプロジェクトが活動のベースです。行った検証やその背景を正確に伝えるための言語化力がないと、チーム内での認識に齟齬が起き、適切なプロジェクト遂行に支障が出てしまいます。

一方で、チームで進めることで、自分が出した成果によって周りの人が喜んでくれるというのもやりがいの1つだったりします。1人で出した成果と比較しても、ぼくとしては嬉しさが何倍にもなる実感があるので、チームとしての成果を最大化するためにも、アウトプット力はより磨いていきたいです。

個人の成長が、チームへの貢献につながる

宮本:
2人は今後のキャリアや展望についてどう考えていますか?

福島:
プロダクトで利用するための技術的スキルを学習しつつ、機械学習の理論面でのスキルアップをしていきたいと思っています。現在のチームとしても理論で尖る人がいてほしいと自分が感じるので、そういう存在になれるといいなと思います。

ただ、ぼく自身はそこまで将来に関して具体的な目標は置かないタイプです。そのときやりたいことを最大限やることが重要だと思っているので、キャリアはその先に見えてくるものなのかなと。

大庭:
マイクロアドのデータサイエンスユニットでは問題設定、開発、運用までを1人で一気通貫で行うことを目指しています。なので一人前になるために、まずは自分でプロジェクトを立ち上げてそれを運用段階まで持っていくというのを現在の目標にしています。

そこから先では福島くんとは逆で、理論は勉強しつつも、さらにエンジニアリング力をつけて開発のほうで尖っていきたいと考えています。機械学習にとどまらないエンジニアリングのスキルを身につけていくことが、チームへの貢献にもつながり、ぼく個人としてもやりがいを感じられるのかなと思います。

マイクロアド最大の魅力は、任される責任と裁量の大きさ

宮本:
最後に学生の方につたえたい、マイクロアドで働く楽しさを教えて下さい!

福島:
マイクロアドは求められる結果に対して、それを達成するためのプロセスや手法がいろいろ自分で試せる環境にあります。なんでも自分で考えて、実際に試してみる、というのが推奨されているカルチャーなので、個人的にはそこが1番楽しいと感じています。

そういった知的好奇心と行動力を最大限発揮したい学生の方にとっては、楽しく働ける環境だと思いますね。

大庭:
さきほどもお話しましたが、ぼくたちのチームでは問題設定から調査、開発、運用、保守まで一気通貫で任せてもらえることが大きな特徴です。プロジェクトの全体像が見えて、かつやりきることができるという意味ではすごく達成感があります。

もちろん福島くんの通り、そこで使う手法やツールをすべて試行錯誤しながら学べる環境があるので、裁量の大きさがすごいなと、入社してみて改めて実感していますね。

正直入社半年の自分から見ても、ビジネスの根幹となるプロジェクトを新卒のぼくたちに任せてくれているなと思うので、入社後すぐにそういった実務経験をガンガン積んでいきたい学生の方は、間違いなくチャレンジングな経験ができるのではないかと思います。

宮本:
任される責任の大きさとそのスピード感、そして実行における裁量の広さがマイクロアドの魅力ということですね。


2人とも、インタビューありがとうございました!


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