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何者にもなれない君へ

最近採用活動をはじめていて、学生や新卒1〜2年目といった自分より若い人と話す機会が増えました。そこでよく相談されるのが「目標が見つからないんです。どうすればいいでしょう?」という内容。もしかしたら20代後半でも30代の人とかでも思っている人はいるかもしれません。

あまりによく聞かれて、毎回似たような話をしている気がするので、記事としてまとめてみることにしました。

目標はなぜ必要?

上記のような質問をされると、まず僕は「なぜ目標を見つけたいんですか?」という質問をしています。

するとだいたい「就活で聞かれるから」とか「周りの皆は目標をもって頑張っていて、自分だけそうじゃなくて不安だから」みたいな答えが返ってくるんですね。これってつまり「目標をもって頑張るべきである」「何者かになるべきである」という社会からのプレッシャーを感じているってことなのかなぁ、と。

自分の内面から湧いてこないものを、周りから無理やり引っ張り出そうとされたら、周囲からの期待と本当の自分とのギャップで辛い思いをするのは当たり前ですよね。

でも、社会はそれを求めているらしい。これはなぜかというと、おそらく「目標をもって頑張る」ことで何か具体的なメリットがあるからです。

目標を持つことのメリット

僕の考えでは、目標をもって頑張った結果のメリットは「一定の成果を挙げた実績と、それに伴って形成された独自の価値観がある状態になれること」(≒社会から見た時の「何者か」になれる)です。

これを達成すると結構色々おいしいことがあるのは事実だと思っていて、色んな人から信頼されて仕事がしやすくなるとか、友達が増えて楽しい気分でいられる時間が増えるとか、色々。まあ要は人生が生きやすく楽しくなるということかなと。
おじさま方は嫌がらせで「若いやつは目標を持て!!」とか言ってるわけじゃいんですよね。良かった。

けど現代はよっぽど幼少期の環境が変わってたり、運が良かったりしないと目標を持ちづらい時代なのかなとも思います。なぜかというと、昭和20年代〜40年代の「欠乏からの脱出」みたいな時代でもなく、特に仕事を選ばなければそれなりの生活はできるというような時代なわけで、そういった謂わば安全な環境にいて、具体的に自分を奮い立たせるような将来の目標を持てという方が難しい話なのではないかと。

「何者かになりたい」と思えば思うほど、苦しい気持ちになってしまうのは、仕方ないことなんだと思います。

ではどうするべきか。

目標を持つことは「手段のひとつ」

上で書いた目標を持って頑張るメリットである、一定の成果を挙げた実績と、それに伴って形成された独自の価値観がある状態になれるんだったら、わざわざ自分自身から湧いてこないようなハリボテの目標なんて持つ必要がないんじゃないかという話です。

例えば、僕自身にはプライベートの目標が一切無いんです。「20代のうちに5億円稼ぐ」とか「有名な経営者になる」とか、そういうのが無いんですね。立てても環境が変わったら自分の価値感自体も変わっちゃうので。自分が割と環境に影響されやすい人間というのもあって、あえて立てていません。

ですが、ただただ漠然と生きているわけではなくて、以下の指針で生きてみたりしています。目標を立てない生き方の参考になればと。

・・・

・自分の好き嫌いにかかわらず、今いる環境が求めていることをやってみる
 (最初嫌いだったけどやってる内に好きになることが結構あるので)
・人からのアドバイスをそのまま受け入れてみる
 (自分のものさしで人のアドバイスを解釈すると結局今までの自分と同じ行動を取っちゃう癖があるので)
・定期的に振り返って辞めたいものは辞める
 (感情的に違和感がある状態で続けると辛いのでそういうのがあったら辞めたりできるように)

こうすれば、自分が想像していなかった自分の可能性を広げることができるし、定期的に振り返って自分の気持がついてきてなかったりしたら辞めればいいのでリスクも無いよねと。しかも常に環境が求めている行動や人のアドバイスに基づく行動をできているので実績も後からついてくるよねと。(多分)

これはひとつの生き方の例にしか過ぎないですが、言いたいこととしては「色んな生き方があっていいし、必ずしも目標を持たない人生であっても工夫次第で幸せになれるよ」ということでした。

行動し続けて、きちんと振り返って、自分らしさや価値観を自己認識する努力を続ければ、なんとかなると思います。

以上です。

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