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医師を目指す学生に必要不可欠なサービスづくり【「みんコレ!」担当・八木】

2021年8月に、メドピアは医学生学習支援プラットフォーム「みんコレ!」事業を株式会社みんコレから譲受しました。現役の医師だけではなく、医師を目指す学生の方々の支援も行いたい、そんなメドピアの想いが背景にあります。「みんコレ!」のサービスを通して医学生をどのように支えていくのか、担当の八木さんに語っていただきました。


八木優太

2019年4月メドピア入社。集合知PF事業部_ドクターコミュニティプラットフォーム部_医療情報グループ 所属。2021年8月から医学生学習支援プラットフォーム「みんコレ!」事業を担当。

──八木さんはメドピアに入社されて約2年半、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」内で幅広くサービスを担当してきたと伺いました。

八木:そうですね、前職の大手IT企業で培った広告運用やマーケティングのスキルを活かして、メドピアでは医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の広告配信や、「MedPeer」内の医師向け動画メディア「MedPeer Channel」の配信コンテンツのディレクションなどを担当してきました。入社してから一貫して、医師の日常を支えるためのサービス運営にチャレンジし続けています。

──その中でも8月から担当されている「みんコレ!」は、八木さんにとっても特に思い入れのあるサービスだと伺っています。

八木:はい、これから医師になろうとしている方々に必ず役立つサービスだと確信し、特に注力しているサービスです。

「集合知」を速報に活かす――「みんコレ!」の唯一無二の特徴


八木:「みんコレ!」は、医師国家試験を受験する医学生に、高精度な自己採点を可能にするサービスです。日本で初めての医師国家試験合否予測サービスとして2017年に生まれて以降、多くの医学生から支持を得ています。

このサービスをスタートさせたのは、株式会社みんコレ(現:株式会社これみん)の野田北斗代表です。ご自身の医師国家試験の経験からこういったサービスの必要性を感じ、精神科医を務めながら「みんコレ!」を開発されました。「みんコレ!」はメドピアのミッションやビジョンにとてもマッチするサービスであり、さらに事業を拡大させるべく引き継ぎました。

──「みんコレ!」はどういった点で支持を集めていたのでしょうか?

八木:「みんコレ!」の強みは大きく2点です。

・試験当日中に自己採点ができること

・禁忌選択肢の公式予測を発表すること

これらは、医学生の通う予備校が出すような合否予測や自己採点サービスと比較するとその結果を出す速度に特徴があるため、多くの受験生の方に使われるようになっていきました。


──試験当日中に自己採点ができるというのは元々難しかったことなのでしょうか?

八木:そうですね。もし「みんコレ!」を使わずに、予備校の解答速報などを確認する場合、受験直後に自己採点するのは難しい状態だったと考えています。予備校が試験問題を取り寄せ、講師が問題を解き、解答を複数の講師同士の相談で決め、それから発表するというプロセスを踏むため、どうしても時間がかかるからです。

それが「みんコレ!」を使うと、試験時間終了後90分以内には一定の解答入力母数が集まり、自己採点が可能になるのです。

──90分以内!どうしてそのような速い自己採点が可能になるのでしょうか?

八木:この速さは、解答を導き出す方法にポイントがあります。

まず、医師国家試験では、試験が1日3コマずつ、計2日間行われます。

1日目の1コマ目の試験が終わった後、次の試験まで約1時間半の休憩時間があるのですが、その間に受験生の方に「みんコレ!」を使って回答入力をしていただくと、即座に回答傾向が集計され正否予測ができるのです。選ばれた回数の多かった選択肢を模範解答として発表することで、速報性が高められるのです。

これは、受験生の約90%が合格し、各問題の正当率が高い傾向にある医師国家試験だからこそ可能な方法でもあります。

また、医師国家試験は、1日目に出題された内容と似たものが2日目にも出題されるケースがあると言われています。1日目の試験が終了した後、帰りの電車やバスですぐに自己採点ができるのは「みんコレ!」だけなので、受験生の皆さんに役立ててもらえると思います。

──なるほど。1日目の試験の自己採点をすることで2日目の試験対策にもなるのであれば、速報性は非常に重要ですね。

では、2つ目の強みである「禁忌選択肢の公式予測を発表する」とはどういうことでしょうか。


八木:医師国家試験は400問のマークシート方式なのですが、そのうち、4つ以上選んだら得点に関わらず不合格になってしまう選択肢があります。それを禁忌選択肢と言います。「みんコレ!」では、禁忌選択肢を試験2日目には一次速報として発表しています。

そもそも禁忌選択肢の判定は難しく、試験問題を作っている厚生労働省からも発表されることはありません。他のサービスでは予備校講師の方などの手をかけて検討するため、発表までに日数がかかったり、そもそも発表されない場合もありました。

そんな中で「みんコレ!」は、禁忌問題を特定するプロセスを2つ持っています。1つは、「みんなの禁忌」という機能です。受験生が「これが禁忌問題ではないか」というコメントを自由に投稿し、共有できる機能です。これらの投稿は昨年でも200~300ほど集まっていたのですが、このような実際の受験生の回答をもとに「みんコレ!」事務局の禁忌選択肢検討チームが禁忌問題を検討します。もう1つは、現役医師の意見です。医師国家試験を自主的に解いている医師の方々が、「これが禁忌問題ではないか」と特定してくださいます。この2つをもとに、禁忌選択肢の公式予測を短時間で発表しています。

前年は、受験者数に相当するユーザー数が「みんコレ!」で禁忌選択肢を確認していたというデータがあります。試験後の受験生は、合格発表まで1か月以上不安な時間を過ごします。公式予測を速く発表するのは、受験生の不安を和らげることにつながるはずです。

──医学生の回答結果を集約して自己採点や禁忌選択肢の即時把握につなげる、まさに「集合知により医療を再発明する」というメドピアのビジョンにも通ずるサービス構造ですね。

八木:その通りです。そして、医師国家試験は医師になるために全員が通る関門ですから、ITサービスを駆使してその関門をより突破しやすくできるのであればメドピアのミッションである「Supporting Doctors, Helping Patients.」にもつながります。メドピアとのシナジーも深いサービスといえます。

80名の医学生と面談。医学生と一心同体でより良いサービスにしたい

――事業譲受から4か月未満(2021年12月現在)で、なおかつ今期の医師国家試験実施前にもかかわらず、八木さんはすでに医師国家試験や医学生の方々のことを熟知されているように感じました。

八木:私自身が、研究すればするほど「みんコレ!」が使われる人の目線に立った良いサービスだなと実感しています。サービスの生みの親である野田さんご自身が医師国家試験を経験されているからこそだなと、非常に腹落ちしていますし、ますますサービスに対する使命感も強まりました。自分も受験してみたいとさえ思いますがそれは難しいので…。ただ、実際にたくさんの医学生の方々に話を伺いました

医学部のある全国81の大学各校の、6年生の代表の方に学内の同級生に「みんコレ!」を周知するアンバサダーになっていただこうと、各校をオンラインで行脚し80名の医学生と出会いました。おひとりずつと面談し話を聞いたことで、メドピア社内では誰よりも医学生のことを理解できたのではないかと思っています。

――医学生ご本人にお話を伺う中で、新たな気づきやサービス改善につながる発見もありましたか?

八木:はい。学生が社会人になるときのシチュエーションとも似ていますが、医学生が実際に医師になるときは国家試験の合否以外にも色々な出来事が待っていて、それぞれにサポートがもっとあっても良いのではないかと思いました。たとえば国家試験より前の学生生活や授業のサポートや、卒業後に入る臨床研修先の病院を決めやすくするサポートなど…。

今の「みんコレ!」は医師国家試験の本番に特化したサービスですが、将来的には試験の準備期間や、臨床研修先の病院を決める際にも使える機能などを増やし、医学生のニーズに貢献できる範囲を広げていきたいと考えています。

――たしかに、「みんコレ!」を利用される方々が医師になる前も、医師になった後もサポートできるようになればさらに魅力が高まりそうですね。

八木:さらに、医学生の方が実際に医師になってからは、メドピアには医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」があるので、医師としてのニーズにも応えられます。「みんコレ!」ではサービス利用登録時に「MedPeer」への会員登録も完了できるため、医師になったあとも「MedPeer」を通じて支援することができます。

医学生の方が国家試験に合格し、大学を卒業してからも、まず研修医としていろいろな診療科を回って臨床の知識やノウハウを身に付けなければならないですし、専門医になってからも知識のキャッチアップは常に欠かせません。医師の疑問を全国の医師同士で解決し合うことがコンセプトの「MedPeer」では、会員医師同士での相談や、疾患ごとのエキスパート医師への質問が可能です。

この継続的なサポートは、医師のためのプラットフォームを持つメドピアがサービスを受け継いだからこそ実現できることです。

「みんコレ!」を医師国家試験の受験生全員に使っていただくために

──八木さんの「みんコレ!」への並々ならぬ熱量も感じました。今年の受験生の方にサービスの魅力をしっかり感じていただけると良いですね。

八木:「みんコレ!」は、医学生の方に知っていただきさえすれば、あとは会員登録を行って無料で利用できますし、利用すれば必ずお役立ちできると思っています。

今現在は試験準備期間であり「みんコレ!」も事前登録を受け付けている最中ですが、「みんコレ!」の存在を知った方が必ず利用したいと思っていただけるよう、サービスの機能も磨き、キャンペーンもすでに整えています。

──何か特別なキャンペーンを実施するのでしょうか?

八木:はい。今回は第116回医師国家試験の受験生へ向けて、事前登録の特典を用意しています。みんコレ!に事前登録し、みんコレ!サイト公開後に解答入力を完了すると4,000円分のAmazonギフト券を進呈する予定です。

八木:前年と比べても大きな特典になっています。この事前登録フォームからお申込みいただけます。そして国家試験当日、利用していただければ合否があいまいなまま不安な日々を過ごすことのないよう、スピーディーな自己採点が可能になります。医学生の方々にとにかく使っていただき、役に立つことがサービス担当としては一番の喜びです。

――最後に、「みんコレ!」への思いをひとこと、お願いいたします。

八木:「みんコレ!」は、代表の野田さんが立上げられてから事業譲渡までに、医学生利用者が累計17,000人を突破するまでに成長しました。野田さんの思いも受け継ぎ、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」というプラットフォームを持つ私たちの強みを活かして、医学生の皆さんと一緒により良いサービスにしていきたいです。

まるで医学生本人になったかのような深い理解をもって、サービスへの思いを語られていた八木さんでした。ありがとうございました!

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