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『PR GENIC』は新たなステージへ。引き継がれる編集長の想いと、攻めのメディア運営。


マテリアルマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。マテリアルグループ広報担当の時田です。

今回のマテリアルマガジンでは、マテリアルが運営するオウンドメディア『PR GENIC』の編集長 森奏子さん(現:PR GENIC アドバイザー)と、次期編集長 原田珠里さんの対談を実施。新卒1年目で『PR GENIC』をゼロから立ち上げ、約2年半メディアの成長に奔走してきた森が、次期編集長に伝えたいこととは。また、今月より編集長を引き継いだ原田が考える、新たな挑戦とメディアの成長戦略とはー。

ふたりが『PR GENIC』にかける想いについて語っていただきました。


1.「PRをすべてのビジネス活動の中心に」

PRが日本の中でよりポピュラーな存在になるように

ーはじめに『PR GENIC』のコンセプトについて簡単に教えてください。

森:『PR GENIC』のコンセプトは、「PRをすべてのビジネス活動の中心に」です。このコンセプトには、2つのミッションを込めています。ひとつめは、PRの価値を再定義し、PRをすべてのビジネス活動の中心に位置づけられるものへとアップデートすること。ふたつめは、ビジネスパーソンである誰もがPRの知見を持ち、ビジネスの中でPRがよりポピュラーな存在になることです。

PRは本来、パブリックリレーションズ=“組織とその組織を取り巻く人々との良好な関係を構築するための考え方および行動のあり方”という意味を持っています。しかし、日本で「PR」と聞くと、メディア露出獲得のための広報活動や、その投稿が広告であることを示す「#PR」表記など、広報宣伝活動の手段として想起されてしまうことが多いです。大変お恥ずかしながら、私自身もマテリアルに入社するまでは「PR=プロモーション」だと誤って認識していました。

その一方で、欧米諸国などの海外においては、PRは非常に価値の高い概念だと知られています。だからこそ、メディア運営を行うからには、この溝を埋め、日本でのPRの価値を高めていかなければならないと考えました。PRが本来持つ、「常に生活者とビジネスの間に立ち、双方向に働きかけることでビジネスを加速させるもの」という真の価値を、PR業界や広報業務に従事している人だけでなく、すべてのビジネスパーソンに届ける。その結果、PRがすべてのビジネス活動の中心に位置づけられていくことを、『PR GENIC』では目指しています。


ーこれらのミッションを果たすために、メディア運営において何か意識していることはありますか?

森:広報担当者向けのメディアは他にも存在していますが、それらのメディアと差別化しているポイントは、“読者ターゲットを広報・PR担当者に絞っていない”ことです。もちろん、広報・PR担当者が読んで役に立つことも大切にしていますが、『PR GENIC』ではそれ以上に、まだ真のPRを理解できていない人や、PRに期待していない人など、普段広報担当者向けのメディアを見ないビジネスパーソンにも興味を持ってもらえるような記事作りを意識しています。

しかし、それではあまりにも対象が広すぎるので、記事ごとに“読者ターゲット”や“目指す読後感”を定めた上で編集を行っています。1記事1記事をマーケティングするようなイメージです。また、基本的にタイトルに「PR」というキーワードを入れないようにしているのも、こだわりのひとつです。これは、タイトルに「PR」が入った途端、PR従事者以外が「自分には関係のない記事」だと判断して、読まなくなってしまうためです。PRに関する記事だと思わずに読んでみたら、最終的にはPRの概念や価値に着地している。そんな記事の作り方ができれば、自然と読者層も広がっていくのではないかと考えました。


新卒1年目で真っ白な状態から立ち上げた『PR GENIC』

ーマテリアル入社後わずか半年で『PR GENIC』編集長に就任されましたが、当時を振り返って「学びになったこと」や、その逆に「苦労したこと」はありますか?

森:そもそも私がメディアの立ち上げ担当になったのは、当時のマネージャーに「メディア運営をやらせてください」と直談判したことがきっかけでした。当時、オウンドメディアを立ち上げた経験やSEOの知識は全くなく、もっと言えば、PRの知識すら一切ありませんでしたが、やる気とモチベーションだけでアプローチしました(笑)実際にその後、希望通りマーケティング部に配属され、オウンドメディア担当に就きましたが、メディアを立ち上げるということだけが決まっていて、コンセプトや方向性など、その他のことは真っ白な状態でした。まずはコンテンツマーケティングやメディア運営に関する知識をインプットすることから始まり、その後のコンセプト決め、サイト作成…と探り探りの状態で準備を進めていきました。それと同時に、様々な方の協力を得ながら、オリジナル記事をサイト公開前に30本以上用意し、ダウンロードが可能なホワイトペーパーなどもすべてゼロから作成しました。この時の経験と周りの方々からのアドバイスが、今の自信も繋がっていると感じます。

また、当初はほとんど予算もなくミニマムのスタートだったため、いかにSEO対策を徹底してオーガニック流入を獲得できるかが一大ミッションでした。この時オーガニック流入獲得のために奔走したおかげで、2年経った現在でもそれらの記事が多く読まれてるんですよ。今の『PR GENIC』を支える土台になってくれていると感じます。


『PR GENIC』のファンを増やしていくために

ーこれまで編集長を努めてきた中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。

森:特に印象深い出来事は、去年10月頃に「コンセプトリニューアル」を行ったことですね。先ほどお伝えしたように、2018年11月に立ち上げた当初は、SEO対策の記事を中心に掲載していました。ひたすらPRに関連するキーワードをピックアップして記事を作っていましたが、一通り作り終えた段階で、そもそもPRに関連する月間検索数自体が非常に少ない=PRを正しく理解している人口が少ないということに気づきました。また、この最初から検索されていないという状況に加えて、基礎知識系の記事ばかりを掲載していても、「またこのメディアの記事を読みたい」とは思ってもらえず、リピーターやファンを獲得することができません。これらを加味して、約半年の時間をかけてコンセプトを「PRをもっとポピュラーに」から「PRをすべてのビジネス活動の中心に」へとアップデートし、読者ターゲットと取り上げるテーマもぐっと広げていきました。


ー最高月間PV達成おめでとうございます。今後、さらなる成長に向けて『PR GENIC』にどんな要素を盛り込めるといいと思いますか?

森:ひとつめは、記事以外のコンテンツを増やすことです。既に取り組んでいる社外向けのセミナーはもちろん、現在原田さんが準備している「PR用語集」など、新しい形のコンテンツがたくさんあって良いと思います。『PR GENIC』はあくまで「箱」でしかないので、そこに入るコンテンツはどんなカタチであってもいいはずです。ふたつめは、読者との相互交流を図ることです。昨年10月に始めた『寄稿募集』や『PR相談室』のように、読者のリアルな悩みを吸い上げて記事に落とし込むなど、相互性のあるコンテンツを作ることで、『PR GENIC』単体ではなくみんなでPRを盛り上げていくことができると思います。


2.次期編集長就任『PR GENIC』は新たなステージへ

新しいアイデアを見つけて実行していく推進力

ー『PR GENIC』を引き継ぎ、次期編集長に原田さんを選んだ理由を教えてください。

森:まず、『PR GENIC』の運営を引き継ぐことにした理由は、約3年間の取材活動を通して多くの方のお話を聞く中で、自分自身もビジネスプレーヤーとして挑戦してみたいという気持ちが大きくなったためです。メディア自体まだまだ成長過程ではありますが、自分自身も一歩前に踏み出して、新しいチャレンジを始めようと決意したことがきっかけでした。

また、次期編集長である原田さんは、新社内制度『マテ活』でチームメンバーを引っ張っていたり、去年新設されたMRチームで活躍されていたりと、主体性と責任感が強い印象を持っていました。『PR GENIC』は、まだまだ発展途上なので、自ら新しいアイデアを見つけに行くだけでなく、それらを実行する推進力も求められます。原田さんはその両方がバランスよく備わっていると感じたので、声をかけさせていただきました。


ー原田さんが編集長に抜擢された時は、どんな気持ちでしたか?

原田:MRチームに所属していた時に、メディアの方と直接案件を進めたり、イベントなどで会話する機会があったのですが、その中で「メディアや編集、執筆業も楽しそう!」と感じていました。なので、初めてこのお話を聞いた時は、もちろん不安もありましたが、森さんが立ち上げ当初から大きくしてこられた『PR GENIC』を任せていただけるという嬉しさの方が強かったです。当時のMRチームマネージャーや周りの方からも背中を押していただき、新しい挑戦へ快く送り出してくれたみなさんにも感謝しています。

森:周りからの“原田ちゃんプッシュ”も凄かったんですよ!


ー原田さんから編集長に聞いておきたいことはありますか?

原田:聞きたいことはたくさんあるのですが、編集長としてのやりがいや嬉しい瞬間を教えてください!

森:私が感じるやりがいは、大きくふたつあります。ひとつめは、インタビューした方に喜んでいただけた時です。メディアに対してあまり良くない意見や印象を持たれることも多い時代なので、インタビューに協力してくださった方にとってもメリットがあるよう、“あくまでも一緒に記事を作る”というスタンスを大切にしています。「素敵な記事にしてくれてありがとうございます」「良い機会になりました」などの言葉をいただけた時は、心から嬉しいですね。

ふたつめは、SNS上などで反響があった時です。そうしたリアクションを見ていると、記事がきちんと届くべき読者に届いているという実感が得られます。少し前に公開した記事になりますが、「国内売上No,1!オランダ発“奴隷労働”と闘うチョコレートTony’s chocolonelyから学ぶSDGsビジネス」のFacebook上でのシェアといいね数が、500件を超えたことがありました。この反響を見て、日本は海外に比べてSDGsへの関心が低いと言われていますが、実はそれだけではなくて、届くべき人にきちんと情報が届いていなかったり、タイトルが読者を遠ざけてしまっているような現状があるのではないかと感じたんです。だからこそ、ただPVを増やそうとするのではなく、しかるべき情報をしかるべき相手に届けることを大切にしたいと思いました。


既存のルールに囚われず『PR GENIC』に向き合っていく

ー次期編集長へのアドバイスや期待することがあれば教えてください。

森:これまでは、メディアとしての「0→1」、そしてPR GENICとしての「1→10」を作ってきましたが、原田さんにはこれから、恐らく最も難しい「10→100」の創造をお願いすることになります。『PR GENIC』は完璧なメディアとは全く言えませんし、例えばカテゴリ分けやグローバルメニューの作り方をとっても、むしろ改善の余地しかないと思っているので、既存のルールに囚われず自由な発想でアップデートを続けてほしいです。私がこれまで作ってきたものを「守る」という意識ではなく、「もっと良くするぞ」「攻めるぞ」という意識を持って取り組んでもらえることを期待します!


ーさいごに、次期編集長としてこれからの意気込みがあればお願いします。

原田:まずは、より多くの人にPRという概念を正しく理解してもらうために、わかりやすく読みやすい記事の執筆を心掛けたいです。その上で、自分の発想やMRで培った知見をもとに、新しいコンテンツ作りにも積極的に取り組みたいと思います。読者の方々に、「またPR GENICの記事を読みたい」「記事を読んでPRのイメージが変わった!」と感じていただけるようなメディアにするためにも、新しいアイデアやコンテンツを大切にしながら、「攻め」の気持ちを持って日々『PR GENIC』に向き合っていきたいと思います!



※2021年7月時点の情報です。

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