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新卒2年でリクルートからエムスリーへデータエンジニアとして入社した理由

今回は昨年4月よりデータエンジニアとしてAI・機械学習チームに所属している笹川 裕人さん(写真中央)にお話しを伺いました。前職のリクルートテクノロジーズから転職したきっかけや、現在エムスリーで取り組んでいることなどお聞きしました。

ー 本日はよろしくお願いいたします!まず初めに自己紹介をお願いします。

エムスリーエンジニアリンググループのAI・機械学習チームでデータエンジニアをしている笹川 裕人です。普段は、機械学習プロダクトのインフラ構築とバックエンドの実装、データ基盤の構築と管理、運用を担当しています。大学では、文字列上のアルゴリズムの理論的な研究に取り組み、2016年3月に博士の学位を取得しました。その後新卒でリクルートホールディングスに就職し、リクルートテクノロジーズに配属になりました。リクルートテクノロジーズでは、ビッグデータ関連の部署でデータ分析や、機械学習系のバッチ、APIの実装、プロジェクトマネジメントを担当していました。その後、2018年4月にエムスリーに中途入社しました。

ー 次4月で入社から1年が経過しますね。これまでを振り返って、担当業務を教えていただけますか。

エムスリーで最初に担当したのは機械学習プロダクトのインフラ構築でした。当時、テスト環境だと再現しないエラーがあったのですが、そのエラーを解消する為、本番と限りなく同じ環境を用意するためのインフラの構築を行いました。当時、AIチームは7名 (うち専任3名) しかいなかったこともあり、できるだけ自動化や属人性を排除するための取り組みを意識しながら進めていきました。その過程でこれまで使ったことない技術を活用できる点は良かったのですが、約2週間でやり切らないといけない状況だったので、現SREチームリーダーの池田さんに「ここ教えてください」と分からない点をたくさん聞いて、キャッチアップしていました。

その次に行ったデータ基盤構築の業務が入社して半年で一番大きなプロジェクトだったと思います。それまでは複数のサービスにデータが散逸してたので、AIチームが運用しているアプリのデータ取得部分がかなり複雑になっている状態でした。そこでデータを一か所に集める基盤の構築を行いましたが、データを集めるのが結構大変で、各サービスの担当者にDB負荷やデータ構造について確認しながら、日々自動的にデータを取ってくる仕組みを作りました。諸事情で入社して1週間程でまるっと上述のデータ基盤業務を任されることになったのですが(笑)、そこを整備していくことでAIチームのプロダクト開発もやりやすくなるため頑張りました。

他には運用周りの改善や、プロダクト開発を2件行ったあと、昨年の11月から約2ヶ月程USのグループ会社に出張して開発の支援を行いました。学生時代から海外に行く機会は好きでしたし、入社して1年以内にグローバルに関わる仕事が出来た点はとても良かったです。

ー なかなか濃い1年弱ですね。海外に興味があることは以前から聞いていましたし、実際に機会があった点もよかったです!次に所属しているAIチームの体制や力を入れていることについて教えてもらえますか。

AIチームは現在MLエンジニア3名、データ / バックエンドエンジニア6名 (うち兼務3名)、の体制です。今後取り組みたいタスクや、既存のプロダクト数に対して人数が少ないので、少人数でも回るようにすること・属人化をさせない仕組みを考えることを意識しています。インフラのコード化はもちろん、自前で実装しすぎず、外部サービスや、ツールを利用することも積極的に行っています。最近では、開発工数を減らすためにプロダクトを共通で載せるための機械学習基盤構築にも取り組んでいます。

また、AIチームでは利益貢献額を目標としておいているので、その意味でインパクトの大きいところを攻めるという点は、日頃の開発の中でも特に意識しています。今期は通期10億円の目標に向かって、取り組むプロジェクトの優先度決定や、取捨選択を行っています。ほとんどのプロジェクトでは、MLエンジニアとデータエンジニアがそれぞれ1名ずつがペアになって協働することでスピード感を持って進めています。

ー AIチームのエンジニアはいつも楽しそうにしていますよね。実際に笹川さんが「月曜日が楽しみ」と仰っていたのも印象的でした。ちなみに、新卒で入社されたリクルートではどういった業務を担当されていましたか。

私はリクルートのグループ会社であるリクルートテクノロジーズに所属していたのですが、テクノロジーズは自分達で事業を持っておらず、グループ内の事業会社に対して技術提供を行う会社でした。前職の業務では、データの集計や分析した結果から例えば「こんなレコメンドを入れませんか?」という技術導入の営業とサービス実装を事業会社に対して行っていました。入社して2年目からはリーダーを任されていたので、外部パートナーの調達や契約更新、予算管理、プロジェクトマネジメントも行っていました。2年目の2Qからはほぼ100%リーダー業務を行っている状態でした。

ー なるほど、今の業務内容とは大きく異なる印象ですね。転職はいつ頃から意識していたのでしょうか。

そもそも、就職当初からずっと同じ会社にいるとは考えていなかったですが、もっと技術的なことをやりたかったですし、自分より技術的に優れた人がいる環境に行きたいという思いが強く、入社して2年目の頃に転職を考え始めました。まずは、社外にどういう仕事があるのか情報収集しに行ったり、勉強会に参加して、直接エンジニアに業務の詳細を聞いていました。

実際にエムスリーに転職をして、リーダー業務100%から技術的な業務の割合が増えた点は大きな変化になりました。他にも違いを挙げると、エンジニアの評価も異なりますね。前職では関係者をいかに巻き込むかや調整をやりきることに対しての期待値が大きかった印象で、エンジニアリングで解決した部分は考慮されにくいなという思いはありました。もちろん、今でも前職の良いなと思う点はあって、例えば「これを進めるぞ」となった際に周囲の積極的な協力が得られやすく、全体としての推進力がとても大きいことは、好きな点の一つです。

ー たしかに、リクルート出身者はパワーのある人が多いイメージはありますね。そもそも、エムスリーは何をきっかけに知りましたか。

最初は、エムスリーのエンジニアが登壇したScala関連の発表資料を見て良さそうという印象を持ちました。その後、エムスリー主催の勉強会に参加する機会があったり、AI・機械学習チームリーダーの西場さんとご飯に行った際に「技術で課題を解決する姿勢」と「その技術力が高い」と感じられたため選考に進みました。

入社した今でも感じますが、エムスリーのエンジニアは皆「当たり前」のレベルが高いなと。例えば、インフラ専門の人でなくともトラブルの際は「ここが原因では」とコメントをしてくれたり、尊敬できるメンバに囲まれて自分のレベルを上げたい人にエムスリーは刺激のある環境かなと思います。

ー そう言っていただけると嬉しいですね。採用選考でも「技術が好きか」は重要視しているポイントのひとつです。我々も選考を通じて笹川さんと一緒に働きたいと思い全力でオファーしましたが、笹川さんが入社を決めた理由を教えてくれますか。

人以外の点を挙げると、まず、(ネット上だけでない) リアルに影響を与えられそうという点で医療というドメインは面白そうと感じました。次にロジカルな考え方は大きいですね。「良ければやればいい」という考えが浸透しています。また、違うなと思うことに対しても「ことがら」に対してフィードバックし議論できるのは良いなと感じています。

あとは、AIチームで抱えている課題を聞いた際、自分であれば貢献できそうと思えました。実サービスで機械学習系のプロダクトを運用するためには、「機械学習以外の部分」に多く課題があると思っていて、例えば、データ周りの整備や、APIを作るバックエンドの開発も必要ですし、インフラの準備などもそれに当たります。この辺りの課題に自分の興味の方向が一致していて、強みが発揮できそうなイメージが持てたこともとても良かったです。

ー 笹川さんが入社を決めてくれた時、関係者全員で喜んだのを今でも覚えています!次に、今後エムスリーでチャレンジしたいことを教えてもらえますか。

今は様々な理由で日次の更新になっているデータ連携部分を、1日複数回 → 1時間おき → 毎分など、どんどんリアルタイムに反映できるよう進めていきたいと思います。横断的なサービス間のシナジーも進めていきたいですね。例えば、ユーザがニュースサイトのサービスで電子カルテの関連記事をみたら電子カルテサービスのweb接客用のボットが反応するとかは面白いと思います。

あとはUS出張の際に、英語の壁はやはり感じたので海外案件をよりスムーズに推進できるレベルの英語力を鍛えたいですね。AIチームのプロダクトは特にポータビリティを意識していて、日本で動いているレコメンドエンジンであるArchimedesを他の環境でも少しの調整で動くように構成を意識しています。既存のプロダクトをグローバルに横展開していくことはどんどんやっていきたいですね。

ー 最後に、AIチームも絶賛エンジニアを募集中だと思いますが、どんなエンジニアと働きたいか教えてください!

これはもう完全に自分より優秀な人ですね!優秀な人の軸はあまり決めていないのですが、能力をレーダーチャートで書いた場合、自分のレーダーチャートに内包される人ではなくて、どこかの点は自分より尖っている人と働きたいです。また自分自身も誰にも負けていない点を持っている自負がありますし、そうあることが重要だと考えています。

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