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「エンジニアリング組織論への招待」で輪読会を一通り終えた話

こんにちは!
株式会社Libryの開発部にてエンジニアをしている田邊と申します。
最初の挨拶以来の投稿です。
Libry開発部では部署全体の業務効率を上げることを目的に(個人個人のスキルアップをサブ目的に)毎週業務時間から1時間いただき「勉強会」を実施しています。
2020年9月に勉強会をLT会形式から輪読会をメインに据えた形式に変更し、ようやく1冊完了したので、実施した背景・目的や進め方・感想・反省などをお伝えしたいと思います。

輪読会を開催した背景

詳細は本題から外れるので省きますが、輪読会を始めたきっかけは「以前行っていたLT会形式の勉強会では発表準備の負荷が高く、機能してこなくなった」というネガティブなものでした。でも、せっかく業務時間を1時間頂いて勉強会させてもらっているのだから、「勉強会自体をなくす」という選択肢は取りたくなかったです。
そこで、準備の負荷が低そうな輪読会なら継続できそうに思い、輪読会の企画が始まりました。また、個人的には輪読会形式にすることによって下記のような期待値も持っておりました。

  • 弊社のエンジニア採用が活発になってきたのが2018年頃からということもあり、開発部メンバーの多数が2019年以降の入社であったり、メンバーの前職のバックグラウンドも様々であったため、チームの共通言語を作っていきたかった。
  • チームの人数も増え、全員がフルリモートワーク状態(稀に出社してる人もいましたが)だったので、双方向のコミュニケーションを増やしたかった。

対象書籍の選定について

「エンジニアリング組織論への招待」を輪読会の対象書籍にすることが決まりました。


Amazonエンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング作者:広木 大地
技術評論社

上記の書籍を選定した理由は下記のように多岐に渡ります。

  • エンジニアリングマネージャーが事業戦略の関係上、一時的に開発部から離脱した(今は戻ってきている)。
  • スクラムが上手く機能していなかった。そもそもスクラムの経験値が豊富なメンバーがおらず、一部のスクラムイベントにおいては目的の共通認識が取れていないなどの理由で、MTGが長くなってしまうといった問題も生じていた。
  • コミュニケーションを促進させたかったためチームを複数に分けたくなかったが、技術分野ごとの得手不得手がバラバラであるため、技術のみを扱うような書籍は避けたかった。
  • 私がいつまでも積読して読み進めないため、ゴリ押しした。

そして、対象書籍が決まったので、全員分の書籍を弊社の書籍購入制度を利用して、実際に輪読会が始まりました。弊社のvalueの一つである "Love Growth" に基づいた福利厚生の詳細はこちらの記事を御覧ください。

tech.libry.jp

輪読会の進め方

弊社輪読会では以下のような進め方を行っております。

事前準備

  1. 当番を毎週一人決める(持ち回り)。
  2. 当番は担当する範囲を精読して、要約発表の準備をしてくる。資料作成は必須ではないが、最低限自分用のメモ程度は作成し、分かりづらいと感じる箇所は資料作成する。
  3. 当番でない人も事前に精読してくる。
  4. 当番でない人は投げかけたい質問やコメントをなるべく用意しておく。

輪読会のアジェンダ

全体が40分と決まっていたので、以下のようなアジェンダで実施していました。

実施した感想と反省

よかったです!部署内で簡易にアンケート取りましたが、満場一致で「次回の勉強会も輪読会やろう」となりました。 以下、具体的に良かったこと・改善したこと・したいことを書き並べます。

よかったこと

  • 当番以外はそんなに準備に時間かからない。書籍を事前に読んでコメントや質問を考えておくだけ。
  • 開発部内で共通言語・価値観・課題観・暗黙知の醸成ができた気がします。「エンジニアリング組織論への招待」の輪読会では開発における「不確実性」という言葉は全員ほぼ同じ定義で認識できたはずです。
  • 弊社開発部がなぜスクラム開発という開発手法を用いているのか納得感が上がった。
  • 直接的に解決に至っていない問題に対しても、チーム内で「もしかしたら自分だけが課題と感じている!?」と感じることがなくなって精神衛生上良かったです。

改善したこと・したいこと

  • 途中で進め方を更新したのですが、輪読会を開始した当初は議論した内容を具体的にActionに起こさなかったので、「いい話だったなー」で終わってしまっておりました。「エンジニアリング組織論への招待」の内容はほぼ毎週濃い内容が多かったので、温度感が高まったときにもっと早くにActionを起こしておけばよかったです。
  • 誰かしらが1回通しで読んだことある書籍が良かったです。稀にあまり議論が深まらないパート(ひたすらアジャイルの歴史を掘り下げたパート等)もあって、そういう週に対しては範囲を調整するなどの事前対策を打てたと感じました。
  • 書籍の選定が難しいです。「エンジニアリング組織論への招待」に関しては程よく抽象度が高く、満場一致で決められました。次回の輪読会ではもう少し技術に寄った書籍を選定する予定ですが、3冊くらいまで絞れたものの、それからは平行線で、取り急ぎ3チームに分けて開催して意見をヒアリングして見る予定です。もし機会があればこの続きも執筆できればと思います。

まとめ

弊社では業務時間を使って輪読会を開催しているため、少々特殊な環境ではありますが、ご参考にしていただければ幸いです。

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