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Learning for All の3つの主な取り組みとは...?

日本では、7人に1人の子どもが「貧困」状態にあります。

また、ひとり親世帯に限ると2人に1人が貧困状態にあります。

私たち Learning for All は「子どもの貧困に、本質的解決を。」というミッションを掲げ、「子どもの貧困」という社会課題の解決をするために、大きく分けて3つの取り組みを行っています。

  1. 子どもの人生が変わる現場づくり
  2. 人材育成
  3. 普及啓発・アドボカシー

今回はこの3つの取り組みについてお話していきます。

ー「子どもの人生が変わる現場づくり」とは

まず1つ目の「子どもの人生が変わる現場づくり」についてお話しします。


私たちは、すべての子どもたちが夢や幸せに向かって自由に、自分の人生を切り拓くことができる社会を目指しています。

そのためには、地域に「①つながり②学びの環境③育まれる環境」を整備し、困難を抱えた子どもたちを適切な支援につなげていくことが必要です。

Learning for All は、そのような仕組みのある理想的な社会を目指して、包括的支援モデルを確立し、それを全国に展開するべく活動をしています。

包括的支援モデルの確立のために、Learning for All では、つながり、学びの環境、育まれる環境を整備するため、地域の中に複数の「学習支援拠点」と「居場所支援拠点」を設けています。

そしてそれぞれの拠点が地域の多様なステークホルダーと連携・協力しながら、子どもたちとつながり、その子にあったサポートをしています。


たとえば学習支援拠点において、私たちが向きそっている子どもが抱える困難は多岐にわたります。

不登校で学校に通えておらず、親も共働きのため他者とのつながりが不足している子ども、外国籍で日本語が分からず、授業についていけないため学習の遅れがある子どももいます。

そして、そういった子どもたちへの指導や拠点の運営には、数多くの大学生が関わってくれています。彼らは選考によって選抜された優秀な大学生の教師たちであり、Learning for All 独自開発の量・質ともに充実した研修(約50時間以上)を受け、子どもたち一人ひとりの得意・不得意や学習スタイルに沿った指導をしています。また、実際に子どもたちに勉強を教える現場にはフィードバックにあたるスタッフも配置し、指導の振り返りを徹底することにより、常に授業の進め方や教材を改善しています。

実際の指導は大学生教師1人に対して生徒1~3人で行われ、一人ひとりに寄り添った個別指導が実践されています。

その結果、自己肯定感や学力の向上、希望する高校への進学、大学生教師と関わることによる新たなロールモデルの獲得など、子どもたちの様々な成長を実現しています。


また、居場所支援拠点は、より低年齢のうちから、学習面だけでなく生活を含めた包括的な支援を行なっています。

基礎的な生活習慣が身についていない子ども、複雑な家庭環境により人との接し方がわからない子ども、発達障害を抱える子どもなど、学習以前の問題を抱えている子どもたちには、

安心して無理なく生活習慣や学習習慣を身につけられる居場所が必要です。

しかし、まだ日本にはそのような子どもたちを支援する制度や仕組みが整っていません。

Learning for All の居場所支援では、安心できる居場所の中で、子どもそれぞれの課題や強みや、また保護者や世帯の状況にあわせた個別の支援計画をたて、一人ひとりに寄り添った支援をしています。

もちろん、「子どもたちが健やかに育つ環境」も大切にしながらも、単に生活習慣をつけたり食事をするだけでなく、集団で生活する中での学びが生まれるよう、専門性・経験豊富な常勤スタッフが、子どもたちの感情に寄り添い一緒に考えながら、様々な困難を抱える子どもたちがお互いの良さを認め合えるような働きかけをしています。

そして個別の支援計画では、それぞれの子どもが抱える困難の背景にも必要に応じて踏み込み、生活全体の課題が解決されるように取り組んでいます。保護者との日々のコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、子どもたち1人1人が輝き、多様性が生かされるような環境づくりや、家庭も含めた世帯まるごとの多面的なサポートにこだわっています。


現在、異なる特徴を持つ複数の地域での現場運営を通じ、包括的支援モデルの準備・構築を行っています。また、同時に他地域への導入を見据え、導入サポートコンテンツ・フォロー体制の整備をしています。

2021年までにはモデルづくりを完了させ、他地域への導入を推進していきます。私たちは最終的に、包括的支援モデルが国の制度として導入されることを目指しています。

ー「人材育成」とは

次に2つ目の取り組みである「人材育成」についてお話します。


Learning for All では、独自の選考と研修を受けた数多くの優秀な大学生教師たちが、子どもの支援現場に携わっています。また、一人ひとりの子どもに寄り添うだけではなく、学生自身が拠点の運営にも参画しています。

Learning for All では、人の人生に真剣に向き合う経験をすることに加え、実践と質の高い学習を繰り返しながら、子どもを取り巻く幅広い環境を理解していきます。

こうした活動の中で、社会課題に向き合い課題の当事者となることで自分と社会の関係性が見えてきます。

課題の絶えない社会の中で、自分はどうあるべきなのか。何がしたいのか。

理想の教育とは、政治とは、世の中とは何なのか。

Learning for All での経験は、そういった広い視野や高い視座を築き、社会に対して意見を持ったいち個人としての成長に繋がります。

こうした中で、Learning for All は社会課題を解決するアクションを取るチェンジメーカーを育成・輩出しています。Learning for All の卒業生たちは卒業後も、すべての子どもたちが輝ける理想的な社会を目指して、それぞれのフィールドで活躍しています。

ー「普及啓発・アドボカシー」とは

そして最後にご紹介する取り組みが3つ目の「普及啓発・アドボカシー」です。


Learning for All は支援の現場で培った経験に基づいて、積極的な政策提言を行っています。また、子どもたちの直面している困難を広く世の中に訴え、支援の必要な子どもたちが決して見過ごされない日本社会の実現を目指しています。


ー終わりに

いかがでしたか?

Learning for All の “All” には、「子どもを見捨てない。 誰一人として、絶対に。」 そんな決意が込められています。

貧困、虐待、発達障害、いじめ、 社会的マイノリティなど、日本に数多くいる、生きづらさを抱える子どもたち。

彼らが、勉強についていけなくなったり、 不登校になったり、未来を諦めてしまうのは、 本人や家庭だけの責任でしょうか。

そうではなく、 私たち大人の責任でもある、と思うのです。

社会が断ち切らなければ、 貧困は再生産される。

だからこそ、 対症療法ではなく、子どもの貧困という課題への本質的解決が求められていると私達は考え、活動を行っています。

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