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【LCエンタメ通信Vol.11】猫ミームからみる猫のファンコミュニティ

今流行りの猫ミームを皆さんはご存知でしょうか?一度聴いたら離れない音楽と、猫の可愛らしい動きが一つとなった素材を使用し、日常的な出来事(例えば「給料日の話」や「交通事故にあった一日」など)を動画として作り上げるミームになります。ミームとは、簡単に面白い画像や動画が拡散されていく文化のことです。2024年に入り、瞬く間に全世界へと流行が広がりました。最近では、2024年3月7日に渡辺直美さんが自身のInstagramのリールに、ハリセンボンの近藤春菜さんと猫ミームを再現した動画を載せております。

また、LE SSERSFIMの宮脇咲良さんが猫ミームの踊ってみたを投稿した動画も話題に上がっています。

このようにインフルエンサーに限らず芸能人なども猫ミームの虜になっています。

一体猫ミームの何が多くの人を惹きつけているのでしょうか?


◼️今流行りの猫ミームとは

ここで使う「猫ミーム」とは、2024年に入り急激に話題となった猫の素材を使って体験を起承転結仕立てにした動画や、vlogのような動画のことを指しています。

猫ミームに欠かせない条件としては、

・登場人部を猫に置き換えていること

・猫を使用した音源付きの特定の素材を使用していること

だと思われます。

これらも上辺にすぎず、ショート動画の中で使われているからなのか、猫が可愛いからなのか、テンプレ化された展開への信頼からなのかは計り知れません。

猫ミームで使用される猫の素材は、元々TikTok内で有名だった猫の素材を使用しており、そこにキャッチーな音源を組み合わせることで猫ミームの素材として確立しました。

よく使用されている素材の音源であるChristellの「Dubidubidu」は、約20年前の曲に関わらず音楽ストリーミングサイトのチャートで一位を記録するなど、別業界へも影響が出ています。

過去には、2022年に広瀬香美の「ロマンスの神様」がクリエイターのタイガによりTikTok上で振り付け動画がバズり、1993年の曲であるにもかかわらずTikTokのトレンド大賞にノミネートされるなどがありました。



◼️歴史のある猫ミーム

昔から猫を使用したいわゆる”猫ミーム”は存在していて、歴史は浅くはありません。日本だけではなく海外発祥のものもあります。日本では、2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)が流行していた2000年代に『ギコ猫』と呼ばれるものが流行っていました。

ギコ猫とは、文字や記号を羅列してイラストのように表現するAA(アスキーアート)の一種です。

以下の二つが有名なギコ猫になります。


   ____∧∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ~' ____(,,゚Д゚)< 逝ってよし!

   UU    U U   \________


    ∧∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   (,,゚Д゚)< ゴルァ!

   ⊂  ⊃ \_____

  ~|  |

 ,,   し`J

猫という可愛らしさと過激な発言のギャップで当時のネット文化に調和しているのではないでしょうか。


また、2010年代には『宇宙猫』と呼ばれる宇宙を背景に目を丸くした猫の画像が流行しました。こちらの画像は誰もが一度はみたことがあるのではないでしょうか?

よく理解が追いつかない時にX(旧Twitter)などで使用されており、この状態を表す用語として「宇宙猫顔」や「宇宙猫状態」などと使用されたりしました。

また、海外では「Space Cat」と呼ばれ、日本でも略してスペキャと使われ「スペキャ状態」と使用されたりしました。


2010年代後半には工事ヘルメットを被った『仕事猫』が流行しました。

工事用ヘルメットを被った猫が「ヨシ!」と指差ししている姿が基本形になります。この基本形の他に、コーヒーを飲んでいる姿やぎっくり腰をしているが段ボールを持とうとしている姿、座っている姿など多数の派生形があります。

こちらの仕事猫は多数のグッズとなったり、ガチャガチャになったり、写真を撮る際のポーズに使用されたりしており、とても普及しています。


このように日本の中で遡るだけでも約20年の歴史があります。


◼️猫ミームだけではない、TikTokにおける”猫”

TikTokでは猫ミームだけではなく”猫”の動画の再生が伸びやすい傾向があると推測します。

以下のように猫だけを載せているアカウントが多数ありますが、比較的動画が伸びており、コメント欄にも猫好きの方や猫に関する質問などがきております。


https://www.tiktok.com/@kawaii.kawa.ii

https://www.tiktok.com/@chacha_and_omitsu

https://www.tiktok.com/@muu_daybyday

https://www.tiktok.com/@tsuna_cat

https://www.tiktok.com/@muffin1012sota

こちらのアカウントをフォローしたり見ている層は多数にわたり、猫が飼いたいけどアレルギーがあり物件的に飼えない方や猫好きな方、年齢も中高生などの若い世代から癒しとして見ている社会人世代、専業主婦など多岐に渡ります。コメント欄を見ても、癒される・可愛いなど癒しにつながっていると推測されます。

◼️どうして猫ミームが流行るのか


自分を曝け出すことなく猫という素材を使用して動画を投稿することができるので、投稿するハードルやネット上で身バレ(自分の素性が明らかになってしまうこと)が起こらず投稿しやすいのではないかと思います。

また、生身の自分だけでは表現することがしづらい感情や価値観を猫を通して表現できる点でも伝えたいことを伝えやすいという点で動画制作や起承転結を考えやすいのではないでしょうか?

TikTokやSNSを使うに当たって批判的なコメントやネガティブな言葉を受ける可能性は多くありますが、この”猫ミーム”を使用することで批判されることがあっても精神的ダメージは比較的少なくなるのではないでしょうか。そもそも”猫”に焦点が当たることであまり批判的なコメントも少なく、視聴側に内容が入ってきやすいと思われます。そのため、コミュニティとしてもあまり荒れることが少ないのだと考えます。


このように、猫を主体とすることで伝えたい情報が伝えやすくなるのではないでしょうか?


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