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CPOに聞くMGReリリースから1年コロナ禍の最優先課題は「アプリによるECへの貢献」


MGReリリースから1年              コロナ禍の最優先課題は「アプリによるECへの貢献」

ランチェスターのアプリマーケティングプラットフォーム「MGRe(Make Good Relationship:メグリ)」は、2020年夏にサービス提供を開始し、1年が経過しました。この1年の間にどのような機能アップデートを行い、どんな思いを込めたのか、取締役CPO(Chief Product Officer)の佐藤伸彦が語ります。

企業や社内の声を聞き、5つの機能を大きくアップデート


─ MGReのサービス提供開始から1年が経ちましたが、これまでどのようなアップデートを行ってきましたか。

佐藤 企業さまや社内の声を聞いて、いくつかの大きなアップデートを行ってきました。そのなかのひとつがランキングボードです。ランキングボードとは、アプリの中でユーザーがどのようなコンテンツを見ているのかを可視化したものです。

MGReを導入してくださった企業さまとユーザーがアプリを通じてコミュニケーションを持続させ、ユーザーのライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を向上させることが、我々の理想です。

そのためには、ユーザーに合ったコンテンツを配信し、企業やブランドのファンになっていただくことが重要です。ファンになっていただくために、まずは、ユーザーがアプリの中で実際に何を見ているのか知る必要があります。

ランキングボードの基本項目には、店舗やニュース、クーポン、プッシュ配信といったものがあり、それぞれのコンテンツがどれぐらい見られているかが分かります。


MGRe管理画面ランキングボード機能:各コンテンツの閲覧数などランキング形式で確認できる

例えば「店舗」という項目では、店舗情報を特定の期間内にどれくらいの人が何回見たのかということがわかります。「店内起動回数」を見れば、MGReはGPSを利用しているので、ユーザーが来店した回数を知ることができます。さらに、「プッシュ配信」では、プッシュ通知の開封率や表示回数がデータ化されます。そのデータをもとに、プッシュ通知の頻度や回数の改善策を検討していただくことができます。

改善策については、現状はカスタマーサクセス部が人の力で企業さまをフォローしています。ですが、近い未来にはAⅠを使って効果的なアクションを自動的に提案できるようにしたいと考えています。

─ 「アイテム機能」や「バーコードリーダー」といった機能もアップデートされていますね。

佐藤 アイテム機能とは、アプリ内に各商品アイテムを登録し、そこをタップするとECサイトの商品詳細のページに行くという機能でした。
これはもともと、飲食店向けにニーズがあり、開発した機能でしたが、アパレルブランドではあまり使われていなかったんです。

使われていなかった理由は、商品点数が多いアパレルブランドにおいては逐一アイテム登録をするという運用が手間になるからです。
そもそもアプリ経由でお買い物をするのはリピーターの方が大半を占めています。一度そのお店で買い物をしたことがある方は、何がほしいか具体的になっていることが多い。だから、買い物するための入口について考え直して再定義し、現状のようにシンプルにして、カテゴリー別で表示できるようにしました。


アイテム機能:任意のカテゴリを設置し、アプリからECサイトへの導線をシンプルに

─ 「バーコードリーダー」は新しく追加した機能ですね?

佐藤 はい。新たに追加した機能です。これは、お店にある商品タグのバーコードをスキャンすることで、ECサイト上の商品詳細ページに遷移します。

この機能には大きく2つのメリットがあります。ひとつは、ユーザー自身がその商品のカラーバリエーションや在庫情報を自分で調べられること。そうすることで、現場スタッフの負担を減らすことができます。もうひとつは、購入に結び付かなくても、「バーコードリーダーで商品をスキャンして調べた」というデータが残ることです。スキャンしたということは、その商品に興味を持ったということ。後日、気が変わって購入することがあるかもしれませんから、例えばその商品の値下げ時にプッシュ通知などで知らせることができます。

また、 自動ログイン*の機能によって、バーコードをスキャンしてECサイトのページに移動した時には、ログインしている状態になっています。そのままマイページの「お気に入り」などに入れてもらえれば、「次の日に気が変わったからやっぱり買う」という行動に結びつきやすいでしょう。

つまり、購入のチャンスを増やすことができるわけです。

*自動ログイン機能とは:アプリからECサイトへ自動ログインする仕組み。ID/PASSの再入力が必要なく、ユーザーの手間を省き、シームレスな体験を提供。

─ その他に何か大きな変更点はありますか。

佐藤 EC用クーポンの機能ができました。これまでは、店舗のレジで出すことを想定したクーポンがありました。ところが今、コロナ禍でアプリに求められていることは、来店を促すことよりも、アプリからECへの送客となりつつあります。アプリ内でEC用のクーポンを配信し、プッシュ通知やECサイトのセール告知を行うことで、購入を促そうとしています。


それから、動画バナーの機能もできました。動画の良さは、パッと見てすぐにブランドの世界観がわかるところです。ウェブサイトでは動画のコンテンツを運用している企業やブランドが多いこともあり、アプリでも動画を出したいというニーズは以前からあって、最近リリースしました。


コロナ禍では、リアル店舗よりもECへの送客を重視


─ 1年間で様々なアップデートを重ねていますが、どういった基準でアップデートの優先順位を決めているのでしょうか。

佐藤 MGReには、「企業と顧客のより良い関係を支える」というミッションと、「すべてデータをよろこびの体験に」というビジョンがあり、それを念頭にプロダクトのアップデートを決めています。

そこに加えてもうひとつ、世の中の状況やトレンドを俯瞰して半期ごとに方針を決めています。今はコロナ禍ですから、リアル店舗に効く施策を行ってもあまり意味はないでしょう。それよりも、アプリがいかにECに貢献できるかということが求められています。ですから、先ほどのアイテム機能やEC用クーポンのアップデートなどは、まさにコロナ禍のタイミングで求められていたわけです。

─ 新たな機能を開発する場合は、どのようにはじまりますか。

佐藤 先ほどの方針に基づき、いろんな要素を紐づけながら、「こんなものをつくったらよいのではないか」といった草案を作っています。そして、「こんな機能あったらどうですか?」と企業さまへインタビューを繰り返し、手応えがあればプランをさらに練り、社内の合意を得た後にスタートします。

アプリの運用開始やダウンロードがゴールではない


─ MGReを導入している企業が増えて、業界のカテゴリーもアパレルや百貨店、書店、楽器店など広がってきています。業界によって企業と顧客の関係は違いますか。

佐藤 違いますね。例えばアパレル業界では、ブランドのことをより理解してほしいという思いが強くあります。もし服を機能面で考えるとしたら、違いはあまりなく、必要であればどこのブランドでもいいわけです。しかし、自社のアプリを通じてであるとか、ECサイトで買ってもらうということは、「そのブランドが好きだから」という理由が購入の動機になります。ですから、アパレル業界における我々の使命は「アプリで企業と顧客をつなげること」が優先されます。

一方でスーパーマーケットの業界では、「いかに快適に買い物をしてもらえるか」に尽きます。このように、アプリを運用する想いや目的は、業界ごとに異なります。

─ では、業界を問わず、共通の軸として大事にしてきたことはどんなことでしょうか。

佐藤 基本的なスタンスとしては、アプリをリリースしてダウンロード数を稼いだら終わりではなく、アプリをリリースすることはあくまではじまりであり、ユーザーの方にきちんと使っていただくためにはどうすればよいのかを、企業さまとともに考えていくことを大事にしてきました。

料金体系が累計ダウンロード数に応じた料金ではなく、MAU(Monthly Active Users)という月あたりのアクティブユーザー数に応じた料金になっているのもその思想からです。ダウンロード数が多くても使われていないアプリでは意味がありませんから。

我々は「企業さまの成長がランチェスターの成長でもある」ということを謳っています。これを伝えていくことも、今後の課題でしょう。

ブランドのファンを増やすだけでなく、いかに購入につなげていくかも大事


─ 最後に、今後のアップデートの予定を教えてください。

佐藤 2020年の年末ぐらいまでは、アプリからいかにECの売り上げに貢献できるかという観点で、進めたいと考えています。

具体的には、アイテム機能のさらなるアップデートです。おすすめ商品を前面に出したり、商品の表示に強弱をつけてレイアウトに自由度をもたせたりして、アプリからECへ遷移するバリエーションを増やそうと考えています。

一方で、コロナの影響が落ち着くことを考えれば、店舗をとりまく状況も好転するはずです。そこで来店施策として、先ほどのスタンプカードや、店舗を訪れることでもらえるクーポンなどの仕組みを考えています。

また、冒頭に話をしたランキングボードの未来図ですが、人によるサポートではなく、AⅠを使って効果的なアクションを自動的に提案できるようにしていきます。

企業さまにインタビューを行う中で、「データを見ても次に何をすればよいかわからない」という声をよく聞きます。「もし次に何を行うべきかわかるのであれば、データを見なくてもいい」とさえおっしゃるのです。つまり、企業さまのほとんどが、データの活用に苦労されているということでしょう。ですから、「このアクションの結果がこうだから、次はこうしたほうが良い」といった提案を自動的に行う仕組みを構築していきます。

企業さまが求める成果とは、つきつめると、1,新規ユーザーを獲得すること、2,そのユーザーを定着させること、3,ユーザーにECと店舗で商品を買っていただくことの3つに集約されます。AIを使って、これからもこの3つに繋がることを提示したいと思っています。

アプリを通してブランドのファンになって欲しいという狙いもありますが、最後は買い物をしていただきたいので、そこにつながる理想の形を模索していきます。

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